
給料は低くないの?
どんなメリットがあるのかな?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 現場監督の人材派遣とは
- 現場監督の直接雇用と派遣の違い
- 現場監督の派遣の給料は決して低くない
- 現場監督の派遣で働くメリット
- 派遣の現場監督の仕事内容
- 良い派遣会社の選び方
私たちワット・コンサルティングは、現場監督の派遣会社です。
未経験から現場監督に転職したい人を募集しています。
現場監督の派遣の実態を解説します。
「派遣」というとネガティブなイメージをもつ人もいますが、メリットもあります。
「派遣が合っている人」がいるのも事実なので、あなたの希望に合いそうかチェックしてみましょう。
もしかすると、あなたの理想の働き方ができるかもしれません。
今回の転職で失敗したくない人は、最後まで読んでみてください!
目次
現場監督の人材派遣とは
現場監督の人材派遣とは、派遣会社の現場監督が他社の現場で働くスタイルのことです。
人材紹介や業務委託との違い
人材紹介とは、現場監督を直接雇用したい建設会社に、人材紹介会社が現場監督を紹介することです。
業務委託とは、建設会社がフリーの現場監督に仕事を依頼することです。
よく派遣と混合されがちですが、仕組みが違います。
登録型派遣と常用型派遣の違い
現場監督の派遣には大きく分けて「登録型派遣」と「常用型派遣」があります。
違いは以下のとおり。
登録型派遣 | 常用型派遣 | |
雇用形態 | 非正規 | 正規 |
給料 | 派遣先で働く間だけ | 派遣先がなくても給料が発生 |
契約期間 | 派遣先で働く間だけ | 期限なし |
1つの現場で働ける期間 | 最長3年
それ以上働く場合は3ヶ月のクーリング期間が必要 |
期限なし |
安定した収入がほしい場合は、常用型派遣がおすすめです。
現場監督の場合、常用型派遣のことを「技術者派遣」ということもあります。
技術者派遣については、施工管理の派遣で働く14のメリットと6つのデメリット|やめとけと言われる理由を参考にどうぞ。
紹介予定派遣とは
紹介予定派遣とは、直接雇用を前提とした派遣のことです。
6ヶ月間の派遣期間が終了し、双方が合意すれば派遣先の企業で直接雇用されます。
メリットとデメリットは以下のとおりです。
- メリット:実際に働いてから派遣先の正社員になるか決められる
- デメリット:必ず直接雇用される保証がない
もし直接雇用されない場合は、新たに転職活動が必要になるケースもあります。
年齢が上がってしまうと転職が不利になるでしょう。
現場監督の派遣がある理由は人材不足だから
本来は建設会社の社員が現場監督をすべきなのですが、現場監督が足りないので派遣をつかっています。
厚生労働省が発表した、令和3年2月の建設の職業の有効求人倍率は5倍です。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年6月分)について」
つまり、1人に対して5件の求人があるということです。
現場監督をはじめ、建設人材が不足しているのです。
2025年には47〜93万人の技術者が不足すると予測されています。
出典:国土交通省「建設産業の現状と課題」
現場監督など建設人材が足りなくなった理由
2000年代は「建設業界冬の時代」といわれていました。
工事受注高が落ち込んで不景気になったため、若手の採用を控えていたのです。
ところが2010年代に入ると、下記などで建設ラッシュが始まりました。
- 2011年の東日本大震災の復旧工事
- 都市部のビル・マンションの建築
- 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの工事開始
「2000年代に人を採用してこなかったツケが回ってきた」ということです。
大手ゼネコンでも人材不足が問題になり、派遣の現場監督をつかうようになったということです。
出典:厚生労働省「建設労働者を取り巻く状況について」
現場監督の派遣は今後も安定している可能性が高い
未来は誰にもわかりませんが、派遣の現場監督は今後も仕事が安定していると予測されます。
理由は、今後予測される人材不足で、建設会社は今後も派遣に頼らなければいけない可能性が高いからです。
国土交通省の「建設産業の現状と課題」の調査結果によると、建設人材の約3割は55歳以上のベテランです。
反対に、29歳以下の若手は約1割しかいません。
出典:国土交通省「建設産業の現状と課題」
近いうちに約3割のベテラン組が退職します。
若手人材が不足しているので、今より人材不足が深刻になります。
くりかえしですが、国道交通省では「2025年に47~93万人の建設就業者が不足する」と発表しています。
今より人手不足になれば、正社員であろうが派遣であろうが、貴重な人材を欲しがる建設会社がもっと増えるでしょう。
つまり、派遣の現場監督であっても、今後の仕事は安定していることが予測されます。
現場監督の派遣の年収は決して低くない

と思うかもしれませんが、派遣も建設会社の正社員も給料はあまり変わらないです。
なぜ派遣と、建設会社の正社員の給料があまり変わらないのかというと、残業代が関係しています。
派遣の現場監督は、派遣会社と派遣先の建設会社との契約できっちりと残業代をもらえます。
サービス残業はなく、残業代で稼ぐことができます。
建設会社の中にはサービス残業があり、残業しても給料が増えないところもあります。
※あくまで建設会社によります。残業代を満額支給する建設会社もあります。
なので、派遣と建設会社の正社員の給料は、あまり変わらないかなという印象です。
※もちろん、現場・本人のスキル・保有資格によって変わりますが。
場合によっては、派遣の方が正社員より稼いでいることもあります。
派遣の現場監督の中には、年収1000万円以上稼ぐ人もいますよ。
「派遣は稼げない…」というわけではないのです。
ちなみに給料の目安は、施工管理(現場監督)の平均年収や給料を徹底分析【資格で収入アップ】に詳しくまとめています。
派遣の現場監督の給料や時給相場
派遣の現場監督の時給相場は1700円くらいです。
月給で40万円以上、年収400〜500万円を稼ぐ派遣の現場監督もいます。
施工管理技士など資格を取得すれば派遣の現場監督も給料アップ
施工管理技士などの国家資格を取得すれば、派遣の現場監督であっても昇給・資格手当などで給料が上がります。
国家資格を取得しておけば、さらに重宝される人材になるため、転職にも有利です。
施工管理技士などの国家資格は、一度取得してしまえば一生ものなので、キャリアップしたい人は挑戦してみましょう。
施工管理技士については、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度【各試験の難易度順も解説】を参考にどうぞ。
現場監督の派遣で働くメリット

結論、メリットは下記のとおりです。
- 派遣といっても正社員で働ける
- ハローワーク・求人サイトにない求人もある
- サービス残業やサービス休日出勤がない
- 会社のしがらみからの解放
- 仕事を選べることがある
- 人脈が広がる
- ゼネコン・大手に転職する人もいる
- 自分の知らなかった強みを発見できる
- 40代・50代・60代も活躍できる
- フリーランスのように働ける
- 派遣先企業にもメリットがある
近年は、労働条件の改善・ホワイトな現場で働きたいなどの理由で、派遣で働く人が増えています。
上記のメリットについては、施工管理の派遣で働く14のメリットと6つのデメリット|やめとけと言われる理由で詳しく解説しています。
大手から引き抜きされる派遣の現場監督もいる
派遣先の建設会社に引き抜かれる派遣の現場監督もいます。
「うちで働かない?」みたいに声をかけられるイメージですね。
引き抜きは現場監督にも建設会社にもメリットがあります。
- 現場監督のメリット:仕事に慣れた会社で働ける
- 建設会社のメリット:働きぶりを見てから採用できる
中にはゼネコンに引き抜かれる派遣の現場監督もいます。
派遣されながらあなたと相性が良い建設会社を探せるのもメリット。

という人も、まずは派遣からスタートして良いと思います。
派遣の現場監督で働くときの注意点
ただし、派遣の現場監督で働くときは以下の注意点があります。
- 希望しない派遣先もある
- 派遣先によっては収入が不安定になる
- ボーナスがない派遣会社もある
- 繁忙期など現場によっては派遣の施工管理も長時間残業や休日出勤がある
こちらも、施工管理の派遣で働く14のメリットと6つのデメリット|やめとけと言われる理由に詳しくまとめたので参考にしてみてください。
直接雇用の現場監督で働くメリットとデメリット
派遣ではなく、直接雇用の現場監督で働くメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
特定の分野に詳しくなれる
現場の責任者を任されて経験値が上がる 施工管理技士になれば主任技術者や監理技術者になれる |
責任が重い
さまざまな現場を経験できない 社内の人間関係から逃れられない |
「まずは派遣の現場監督から始めて、得意分野がわかったら直接雇用に転職する」という人も多いです。
現場監督の直接雇用と派遣の違い
直接雇用と派遣の現場監督の違いを、さらに深掘りしていきます。
- 未経験者の転職のしやすさ
- ボーナスの有無
- 残業時間の長さ
- サービス残業の有無
- 現場の責任の大きさ
- 仕事の自由度
- キャリアアップ
どちらで働くか参考にしてみてください。
1つずつ解説していきます。
未経験者の転職のしやすさ
未経験者が転職しやすいのは派遣です。
派遣会社は幅広い派遣先があるため、多くの人を採用しやすいからです。
確実に採用されたい人は、派遣も検討してみましょう。
ボーナスの有無
ボーナスは会社の業績によります。
そのため直接雇用であっても派遣であっても、業績がよければボーナスがあり、業績が悪ければボーナスはありません。
残業時間の長さ
あくまで一般論ですが、直接雇用の方が残業時間が長い傾向です。
なぜなら、直接雇用の現場監督の方が責任ある仕事を任されることが多く、どうしても業務量が増えがちだからです。
ただし、繁忙期であれば派遣の現場監督も長時間残業になることはあります。
サービス残業の有無
派遣はサービス残業がありません。
派遣会社と派遣先で残業代について明確に契約されており、残業した分はきちんと残業代が発生します。
もちろんサービス残業はNGですが、直接雇用だとサービス残業が発生しているケースがあります。
現場の責任の大きさ
直接雇用の現場監督の方が、現場での責任が大きいです。
なぜなら、主任技術者や監理技術者として現場の責任者になるから。
主任技術者や監理技術者になれるのは、直接雇用の現場監督だけです。
「責任のある仕事をして早く経験値を上げたい!」という人は直接雇用がおすすめです。
反対に、

という人は派遣を検討してみましょう。
仕事の自由度
派遣の方が仕事の自由度が高いです。
派遣先の希望を派遣会社に伝えることができるから。
もちろん希望が通るとは限りませんが、希望に近い現場があれば派遣してもらえる可能性があります。
また、現場の豊富さも派遣の方が上でしょう。
反対に、直接雇用の場合は基本的に会社の指示に従って現場を担当しなければいけません。
キャリアアップ
キャリアアップのしやすさは、直接雇用の方が良いでしょう。
前述のとおり、施工管理技士を取得して主任技術者や監理技術者を経験できるなど、キャリアアップしやすい立場だからです。
ちなみに、現場監督のキャリアプランについては、施工管理のキャリアプラン6ステップ【面接での答え方も解説します】を参考にどうぞ。
派遣の現場監督の仕事内容
派遣の現場監督の仕事内容は、建設業界の正社員の現場監督と一緒です。
- 工程管理:施主との契約に合った工事ができているか、スケジュール管理
- 安全管理:現場作業員の安全を守るための管理
- 品質管理:部材の規格や寸法の管理、建設物の品質の管理
- 原価管理:工事の原価計算をして利益を管理
- 出来形管理:施主の希望する規格基準に限りなく近い精度で完成させるための管理
- 行政への申請書類の作成など
現場の職人さんに指示を出したり、現場の写真を撮影したり、建設会社の正社員現場監督と業務はあまり変わりません。
派遣といっても責任ある仕事を任されます。
現場監督の仕事内容の詳細は、施工管理(現場監督)の13の仕事内容をわかりやすく解説|未経験者向けにまとめています。
現場監督向けの人材派遣会社の選び方

結論、以下の3つを満たす派遣会社がおすすめです。
- 大手の派遣会社
- 優良派遣事業者に認定された派遣会社
- 研修制度が充実している派遣会社
こちらも1つずつ解説します。
大手の派遣会社を選ぶ
大手の派遣会社を選びましょう。
理由は、派遣先の選択肢が多いから。
あなたの希望に合う派遣先を紹介してもらえる可能性が高まるので、できれば大手の派遣会社にしましょう。
優良派遣事業者を選ぶ
優良派遣事業者とは、厚生労働省から委託を受けた一般社団法人人材サービス産業協議会が認定した信頼できる派遣会社のことです。
派遣事業者のわずか0.2%しか認定されていない厳しい審査なので、優良派遣事業者に認定された派遣会社は信頼できるでしょう。
研修制度が充実している派遣会社を選ぶ
研修制度がしっかりしている派遣会社を選びましょう。
派遣される前にしっかりと業務知識を身につけておかないと、派遣先でパニックになるから。
給料や福利厚生も大切ですが、研修制度を重視してください。
できれば、2ヶ月くらいの新人研修がある派遣会社だと安心です。
ワット・コンサルティングは優良派遣事業者で2ヶ月の新人研修を実施
冒頭でもふれましたが、私たちワット・コンサルティングも施工管理の派遣会社(常用型派遣)です。
優良派遣事業者にも認定されており、未経験から現場監督になりたい人を募集しています。
私たちワット・コンサルティングの強みは以下の6つです。
- 定着率83.2%(業界平均は約70%)
- 未経験者の採用率80%
- 累計1500名の未経験者を育成
- 優良派遣事業者に認定されている
- 社会保険完備+資格取得奨励金あり
- 60日間の研修で基礎をしっかり学べる(研修期間の長さは業界平均の2倍)
「しっかりと基礎を勉強してから働きたい!」という人に合っていると思います。
転職活動の参考にしてみてください。
派遣の現場監督でよくある質問
最後に、派遣の現場監督でよくある質問に答えていきます。
派遣の現場監督も施工管理技士の資格をとった方が良い?
取得した方が良いです。
施工管理技士があれば転職が有利になるから。
派遣→直接雇用に転職を考えるなら、必ず施工管理技士を取得しておきましょう。
施工管理技士を取得するコツは、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度!各試験の難しい順も解説にまとめています。
直接雇用の現場監督の形態は?
以下があります。
- 正社員
- 契約社員
- アルバイト
あなたの希望に合う雇用形態を選びましょう。
派遣の現場監督の禁止業務は?
以下の業務は禁止されています。
- ビル・家屋等の建築現場にて、資材の運搬・組み立て等を行う。
- 道路・河川・橋・鉄道・港湾・空港等の開設・修築などの工事現場で掘削・埋め立て・資材の運搬・組み立て等を行う。
- 建築・土木工事において、コンクリートを合成したり、建材を加工したりする。建築・土木工事現場での準備作業全般を含む。
- 建築・土木工事現場内で資材・機材を配送する。
- 壁や天井・床の塗装や補修をする。
- 建具類等を壁や天井・床に固定する、あるいは撤去する。
- 外壁に電飾版や看板などを設置する、あるいは撤去する。
- 建築・土木工事現場内において、配電・配管工事をしたり機器の設置をしたりする。
- 建築・土木工事後の現場の整理・清掃(内装仕上げ)をする。
- イベントなどを行う大型仮設テントや大型仮設舞台の設置をする。
- 仮設住宅(プレハブ住宅等)の組み立てを行う。
- 建造物や家屋を解体する。
ないとは思いますが、派遣先でこれらの業務を依頼されたら、派遣会社に相談しましょう。
建設業の現場監督の派遣って違法なの?
違法ではありません。
労働者派遣法では、土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務を禁止しています。
参考:労働者派遣法 第四条 第二項より
施工管理はこうした作業を行わないので、派遣が認められています。
派遣の現場監督はフリーランスっぽい?
たしかに、さまざまな会社の現場を転々とするのでフリーランスっぽい面はあります。
フリーランスになりたい場合は、いずれ独立してみても良いでしょう。
現場監督の独立については、現場監督(施工管理)が独立する3つのメリット【不安なら技術者派遣】を参考にどうぞ。
派遣の現場監督でも遠方の現場にいくの?
派遣会社によっては、遠方の現場に派遣されることもあるでしょう。
遠方にいきたくない場合は、事前に派遣会社にしっかりその旨を伝えてみてください。
また、くりかえしですが大手の派遣会社だと派遣先が多いため、遠方の現場を回避できる可能性が上がります。
60代などシニアで派遣の現場監督を選ぶ人はいる?
けっこう多いです。
「体力的に少しペースを落として働きたい」というシニアの現場監督もいます。
まとめ:派遣の現場監督を選択肢に入れて求人を探してみよう
この記事の内容をまとめます。
- 派遣の現場監督も、今後の仕事は安定している可能性が高い
- 現場監督の派遣で働くメリットは多い
- 派遣と建設会社の正社員の仕事内容はほとんど同じ
- 現場監督の派遣で働くときは、研修制度を重視する
もし、派遣の現場監督で働いてみたいなら、さっそく転職活動を始めてみましょう。
行動しないと何も始まらないので。
できることからでいいので、まずは行動あるのみです。
とりあえず、求人情報などを眺めてみましょう。
くりかえしですが、私たちワット・コンサルティングでも未経験から現場監督になりたい人を募集しています。
60日間の研修があるので、しっかりと基礎を学んでから働きたい人は情報収集に活用してみてください。
あとは行動あるのみ。
求人情報をながめながら、さっそく行動していきましょう。
あなたの転職活動の参考になればうれしいです!