現場の職人さんに「上から目線の現場監督」って見られてないかな…
良い関係を作って、スムーズに工事を進めていきたい。
どうすれば「上から目線」だと思われないかな?
こういった不安や疑問に応える記事です。
この記事でわかること
- 現場監督が上から目線に見える6つの瞬間
- 現場監督が上から目線と思われないための対処法
私たち「ワット・コンサルティング」は、施工管理の転職サポートを行う会社です。
職人さんに「上から目線の嫌な現場監督」と思われてしまうと、円滑なコミュニケーションがとりにくくなり、工事も進みにくくなります。
そうならないためにも、上から目線に見えないコツを知っておきましょう。
今日からできることを解説していくので、さっそく実践してみてください。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
現場監督が上から目線に見える6つの瞬間
まずは、現場監督が上から目線に見える瞬間を知っておきましょう。
現場監督が上から目線に見える瞬間
- 命令口調
- 頭ごなしの叱責
- 知識が足りないのに偉そうに指示
- 職人さんの意見を聞かない
- 現場に足を運ばずに指示を出す
- 結果だけを見てプロセスや努力を認めない
1つずつ解説していきます。
命令口調
命令口調での指示は、職人さんたちから「上から目線だ」と受け取られることが多いです。
誰しも、上司でもない人から一方的に指示されると抵抗を感じるものです。
命令口調が反感を買う理由
「自分の意見や立場を押し付けている」と思われやすいから。
命令口調で指示を受けると反発心が生まれやすく、仕事の効率やモチベーションが下がります。
反感を買う命令口調の例
「そんなの違うだろ!早く直せ!」と叱りながら命令する。
こうした命令口調は、職人さんに「上から目線」と感じさせ、現場の雰囲気を悪化させる原因になります。
丁寧な言葉を使い、職人さんを尊重する姿勢を大切にしましょう。
頭ごなしの叱責
頭ごなしの叱責も、職人さんから「上から目線だ」と感じられる大きな原因になります。
特に責任の所在が不明確なまま感情的に叱責すると、相手のモチベーションを低下させ、職人さんとの信頼関係を壊してしまうでしょう。
頭ごなしに叱責する例
- 「なんでこんなことになったんだ!」と職人さんの話を聞かずに一方的に叱る
- 実際の原因が他にあるのに「どうせお前がやったんだろ?」と決めつけて怒る
- 「またかよ!」と過去の失敗を持ち出して一方的に非難する
こうした叱責は、相手に「自分の意見がまったく尊重されていない」と感じさせ、現場全体の雰囲気が悪くなり士気を下げます。
叱る際は感情に流されず、まずは事実をしっかり確認する姿勢が大切です。
知識が足りないのに偉そうに指示
知識が足りないのに偉そうに指示を出すことも、職人さんから「上から目線だ」と思われる原因の一つです。
現場では、指示を出す側が十分な知識をもっていることが前提です。
そのため知識不足で指示を出すと、相手に「理解していないのに命令している」と思われ、反感を招きやすくなります。
知識が足りないのに偉そうな指示をする例
作業工程を理解せずに「もっと早くできるだろ?」と急かす。
こうした指示は、現場の混乱を招き、職人さんに不信感を抱かせます。
自分の知識不足を感じたときは、上司や同僚、現場の職人さんの意見を聞きながら指示を出すよう心がけましょう。
職人さんの意見を聞かない
職人さんの意見を聞かないことも「上から目線だ」と思われ、現場での信頼関係を崩す要因となります。
職人さんの意見を聞かない悪い例
- 職人さんが「この方法のほうが効率的です」と提案しても無視する
- 作業に関する相談や質問に対して「とにかく指示どおりにやって」と返す
- トラブルが起きた際に、職人さんの意見を取り入れずに自己判断で対応する
このような対応は、現場の士気を低下させ、作業の効率を阻害する可能性があるでしょう。
また、職人さんの意見を無視すると、以下のような負の連鎖が起こる場合があります。
職人さんの意見を無視してしまうと起こる負の連鎖
- 現場監督が職人さんの意見を聞かない
- 職人さんが「自分たちの意見が尊重されていない」と感じる
- 職人さんのやる気がそがれる
- 現場監督と職人さんの信頼関係が崩れる
- 作業の遅れやミスにつながる
最悪の場合、ミスが事故につながり労働災害が起こることもあります。
職人さんの意見を聞き入れると、現場が円滑に進むだけでなく、事故なく安全に工事を進められます。
現場に足を運ばずに指示を出す
現場に足を運ばずに指示を出すことも、職人さんに「上から目線だ」と思われる原因です。
現場で何が起きているかを確認せずに指示を出すと、間違いや誤解が生まれやすく、結果的に作業が遅れたり予期せぬ事故が起こったりします。
現場を確認せずに指示を出すデメリット
- 他業種との連携がうまくとれず作業の効率が悪くなる
- 職人さんに「こちらの状況を理解していない」と感じさせ信頼を失う
- 予期せぬトラブルや安全リスクに気づけず事故を引き起こす可能性が高まる
- 必要な資材や人員が不足している状況でも無理な指示を出してしまう
- 指示に誤解が生じやすく職人さんとのコミュニケーションが円滑に進まなくなる
現場に足を運ばずに指示を出すことは、職人さんからの信頼を失い、作業効率の低下や事故につながる可能性があります。
現場の状況を把握し、適切な指示を出すことが、安全かつ円滑な工事を進めるために不可欠です。
結果だけを見てプロセスや努力を認めない
結果だけを見てプロセスや努力を認めないことも、職人さんから「上から目線だ」と思われる要因です。
職人さんは、見えない部分での努力が評価されないと「何をしても無駄だ」と感じ、モチベーションが低下してしまう場合があります。
最悪の場合、現場全体の作業効率や工事の品質の低下につながってしまうでしょう。
プロセスも正当に評価し職人さんの努力を認めることが、現場全体の士気や品質の向上には欠かせません。
現場監督が上から目線と思われないための対処法
「上から目線」だと思われないためには、どうすればいいの?
結論、以下の対処法を実践してみてください。
上から目線だと思われないための対処法
- 丁寧な言葉遣いを心がける
- 職人さんの意見を聞く
- 普段からコミュニケーションをとっておく
- 職人さんの業務を理解するように努める
- 感謝の言葉を伝える
こちらも1つずつ解説していきます。
丁寧な言葉遣いを心がける
丁寧な言葉遣いを心がけると、職人さんと良好な関係を築けるでしょう。
特に現場では経験豊富な年上の職人さんと接することが多いため、敬意をもった言葉遣いが必要です。
言葉遣いの悪い例 | 言葉遣いの良い例 |
---|---|
「これやっとけ」 | 「これ、やっていただけますか?」 |
「早くやれ」 | 「急ぎでお願いできますか?」 |
「違うだろ」 | 「こちらの方が良いかと思います」 |
「そこ片付けて」 | 「片付けをお願いできますか?」 |
「今すぐ来い」 | 「いま少しお時間いただけますか?」 |
丁寧な言葉遣いを意識すると、職人さんとの信頼関係が深まり、現場でのコミュニケーションが円滑になります。
特に年上の職人さんに対しては、敬意をもった態度で接しましょう。
職人さんの意見を聞く
職人さんの意見を聞くと、現場の効率を高め、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
職人さんの意見を聞くメリット
- 職人さんの経験や知識を活かし、作業の質や効率が向上する
- 現場でのトラブルやミスを未然に防げる
- 職人さんが自分の意見が尊重されていると感じ、モチベーションが高まる
- より現場に即した解決策や改善案を得られる
- 信頼関係が築かれチーム全体の連携が強化される
このように、現場の職人さんたちの意見を聞くことは、作業の効率化だけでなく、安全に工事を進める上でも重要です。
さらに意見が尊重されることで、職人さんたちのモチベーションが向上し、チームワークが強化される好循環も生み出します。
普段からコミュニケーションをとっておく
普段から職人さんとコミュニケーションをとっておくと、現場でのトラブルを減らし、スムーズに工事を進められます。
職人さんとのコミュニケーションの取り方
- 朝礼や作業前に、簡単な話をして進行状況を確認する
- 作業終了後に、一日の振り返りを行い改善点を話し合う
- 雑談を交えつつ、業務以外のことも話してリラックスした関係を作る
- 困ったことがあれば、すぐに相談できる雰囲気を作る
- 定期的に職人さんの意見をヒアリングし、現場改善に役立てる
普段から積極的にコミュニケーションを取ることで、職人さんとの良好な信頼関係が築け、現場全体の雰囲気も良くなり、結果として作業効率も向上します。
職人さんと上手くコミュニケーションをとる方法は、施工管理が職人さんとうまくコミュニケーションを取る13のコツ!人間関係を良好にを参考にしてください。
職人さんの業務を理解するように努める
職人さんの業務を理解するように努めると、現場全体の効率を上げ、信頼関係を築けるでしょう。
現場監督として、職人さんの具体的な作業内容や工程を把握することで、無駄のない指示が出せるだけでなく、さまざまなトラブルを未然に防げます。
職人さんの業務を理解するポイント
- 実際に職人さんの作業を見学し、作業の流れを確認する
- 各職種ごとの作業手順や必要な道具について学ぶ
- 直接職人さんに作業の難しさやコツを聞いて理解を深める
職人さんの業務を理解することで、的確なサポートや指示ができ、信頼関係が強化され、現場全体の生産性が向上につながります。
感謝の言葉を伝える
感謝の言葉を伝えることも、職人さんとの信頼関係を築き、現場の雰囲気を良くするために欠かせません。
感謝を伝えると、相手は自分の努力が認められていると感じ、仕事に対するモチベーションも向上します。
職人さんの業務を理解するポイント
- 実際に職人さんの作業を見学し、作業の流れを確認する
- 各職種ごとの作業手順や必要な道具について学ぶ
- 直接職人さんに作業の難しさやコツを聞いて理解を深める
職人さんの業務を理解することで、的確なサポートや指示ができ、信頼関係が強化され、現場全体の生産性が向上につながります。
感謝の言葉を伝える
感謝の言葉を伝えることも、職人さんとの信頼関係を築き、現場の雰囲気を良くするために欠かせません。
感謝を伝えると、相手は自分の努力が認められていると感じ、仕事に対するモチベーションも向上します。
感謝の言葉の例
- 「お疲れ様です、今日もありがとうございます」
- 「いつも迅速な対応、助かります」
- 「いつも協力していただいてありがとうございます」
このように日常的に感謝の言葉を伝えると、職人さんは自分が大切にされていると感じ、より良い仕事をしようという意欲が高まります。
結果的に、現場全体の連携もスムーズになり、作業効率や品質の向上につながるでしょう。
まとめ|上から目線だと思われない現場監督を目指そう
最後にもう一度、現場の職人さんから「上から目線」だと思われない対処法をまとめておきます。
上から目線だと思われないための対処法
- 丁寧な言葉遣いを心がける
- 職人さんの意見を聞く
- 普段からコミュニケーションをとっておく
- 職人さんの業務を理解するように努める
- 感謝の言葉を伝える
できることから実践していきましょう!