建設業の週休2日は2021年度末までに実施予定【でも問題は多い】

建設業の週休2日は2021年度末までに実施予定【でも問題は多い】
施工管理の男性
施工管理の男性
建設業の週休2日って、いつから始まるんだろう?

正直、ちょっと給料が減ってもいいから、もう少し休みたいなぁ。

 

でも、極端に給料が減ったらどうしよう…

本当に週休2日なんて、実現できるんだろうか?

こういった疑問に答える記事です。

本記事の内容は下記のとおり。

  • 建設業の週休2日は2021年度末までに実施予定【徐々に浸透している】
  • 建設業の週休2日が抱える2つの問題と解決案
  • 建設業の週休2日で懸念されるのは、制度と現場の乖離

 

建設業界では、まだ7割近くの会社が週休1日です。

でも業界の高齢化が進み、このままでは若手から嫌われて、さらに問題が大きくなることは必須。

 

国や業界団体を筆頭に、週休2日への取り組みが進んでいます。

  • 週休2日はいつから実現するのか?
  • 本当に実現できるのか?

 

などを深掘りしていきます。

建設業の週休2日は2021年度末までに実施予定【徐々に浸透している】

建設業の週休2日は2021年度末までに実施予定【徐々に浸透している】

結論、2021年度末に完全週休2日に向けて業界は動いています。

ようは、2020年東京オリンピック・パラリンピック後に開始されるイメージですね。

 

2017年、日本建設業連合会は業界全体で週休2日制を、2021年実施に向けて動き出しました。

4週8閉所で、土日を休みにする方向です。

 

業界全体で、せーので土日休みにする予定。

実現にはそれしかないからですね。

 

いわゆる「カレンダーどおりの休み」を目指しています。

 

週休2日にしないと建設業はヤバい

「週休2日なんて無理でしょ」という声も多いですが、このまま週休1日を続けるとヤバいことになるかも…。

理由は、人手不足。

 

建設業界の高齢化が進んでいるので、どのみち週6稼働は難しくなるでしょう。

週休1日では、若手も建設業に就職したがらない。

建設産業の現状と課題

出典:国土交通省「建設産業の現状と課題

 

いつかは強制的に週休2日にしないと、若手が入ってこなくて、さらに問題が大きくなることは見えてます。

 

2021年に完全週休2日を目指すのは、問題が大きくなる前に荒療治をするイメージですね。

まだ7割近くの建設業者が週休1日で反発も多いですが、大きな改革に障害はつきものといったところですね。

 

徐々に広がる週休2日

反発の声がありつつも、徐々に週休2日を取り入れるところが増えています。

国土交通省の発表によると、週休2日に切り替えた団体数は下記のとおり。

  • 2017年:31団体
  • 2018年:41団体
  • 2019年:45団体(予定)

 

参考:日刊建設工業新聞「週休2日工事ー18年度は41団体で実施/20団体が土日完全休工採用/国交省調査  [2018年11月15日1面]

 

「週休2日なんて、無理でしょ?」という声がまだまだ多い中、着実に週休2日は進んでいます。

 

世論や常識は逆転するポイントがある

携帯電話がスタートした1980年代。

当時は「固定電話があるのに、どうして携帯電話が必要なんだ?」と、まったく受け入れられていませんでした。

 

しかも当時の携帯電話は、

  • 電波が繋がらない
  • 重い
  • 料金が高い

 

など、かなり使いにくいものでした。

 

みんな「携帯電話なんて、いらないよね」と思っていたんです。

携帯電話の普及率

出典:ガベージニュース「携帯・PHSなど合わせて193.6%の普及率…総務省、2019年3月末の状況を発表(最新)

 

でも、徐々に利用者が増えていき、1996~1997年を境に、急に利用者が増え始めました。

ようは「みんなが持ってるから、自分も持つ」というタイミングが来たんです。

 

そこからはご存知のとおり。

携帯電話をもってない人を探す方が大変な世の中になりましたよね。

 

建設業界の週休2日も、同じことが起こるかもしれません。

「週休2日なんて、無理でしょ?」という期間が、「携帯電話なんていらないよね?」と同じ期間かもしれませんよ。

 

前述のとおり、週休2日を取り入れる会社や団体が増えているので、いつか逆転現象が起きる可能性ありです。

そうなれば、週休2日が当たり前になるでしょう。

 

国土交通省も建設業の週休2日を推進

国土交通省も働き方改革の一環で、建設業の週休2日を後押ししています。

 

平成29年3月に策定された「働き方改革実行計画」では、下記の2点を発表しています。

  1. 週休2日の作業日数や、作業手順を自動で算出する工期設定支援システムをダウンロードできる
  2. 週休2日に向けてかかった経費を多めに計上できる

 

参考:国土交通省「働き方改革・建設現場の週休2日応援サイト

 

国も後押しをしているので、週休2日は進んでいくことが予測されます。

 

建設業の週休2日が抱える2つの問題と解決案

建設業の週休2日が抱える2つの問題と解決案

建設業が週休2日制にするにあたって、下記の2つの問題があります。

  1. 日当で働く人の収入が減る
  2. 工事日が減る

 

この2つの問題点について、国や業界団体が提唱している解決策を解説します。

 

【問題①】日当で働く人の収入が減る【月給制社員化や賃金補填】

週休2日にすると、日当で働く人たちの収入が減りますよね。

この解決案として、日当で働く人たちを月給制の社員にする支援があげられています。

 

月給制になれば、週休2日になっても収入が安定するからです。

 

「そんなの、会社側が損するだけじゃん」と思いますが、工事の受注金額を増やすが根本解決。

業界全体で週休2日の価格を請求するスタイルにできれば、実現できる可能性があります。

 

工事金額を安くして受注するダンピングの排除を、業界全体で進める予定です。

つまり、業界全体せーので工事単価を上げるイメージ。

 

日本建設業連合会では、会員企業や協力会社組織を通じて、日当労働者を月給の社員にするまでの間の賃金補填も検討しています。

参考:一般社団法人日本建設業連合会「建設業の週休二日を実現します

 

【問題②】工事日が減る【発注者に工期の理解を求める・IT化】

日本建設業連合会では、「建築工事適正工期算定プログラム」を作成。

 

週休2日でも余裕のある工期を実現するために、下記の2つの解決案をあげています。

  1. 発注者に工期の理解を求める
  2. 建設業のIT化をさらに進める

 

根本解決は、発注者への理解ですね。

そもそも発注者が「いいよ」と言えばいいだけの話なので、業界全体で工期を伸ばすイメージ。

 

工期についても、ダンピングを排除する取り組みをするそうです。

 

また、建設業界のIT化は徐々に進んでいます。

国も「i-Construction」を掲げて、IT化を支援している状況。

 

具体的には、下記のような取り組みを進めています。

  • 土木はCIMの導入
  • 建築はBIMの導入
  • AIロボットの開発
  • PCa化(プレキャスト工法)

 

プレキャスト工法とは、工場で事前に造ったコンクリート部材を現場でつなぎ合わせる工法で、現場の工数を大幅にカットできます。

 

ちなみに建設業界のIT化については、下記の3記事にもまとめているので、興味あれば読んでみてください。

未来の建設業がちょっと見えます(^^)

 

 

各建設会社が取り組むこと

週休2日への移行で各建設会社が取り組むことは、行動計画の作成です。

元請けを始め、下請けの会社もすべて行動計画を作成します。

 

この辺は、日本建設業連合会もフォローしてくれるようですよ。

 

建設業の週休2日で懸念されるのは、制度と現場の乖離

建設業の週休2日で懸念されるのは、制度と現場の乖離

国や団体が週休2日を推し進めていますが、現段階で現場との乖離があるのは事実。

それが「週休2日なんて、無理でしょ?」という意見を生んでいます。

 

苦労しているのは、現場の技術者。

かえって負担増になったら、本末転倒です。

 

週休2日で時間がなくなって、前より忙しくなるんじゃない?

ベテラン技術者はまだしも、若手でまだ経験の浅い技術者は、週休2日で業務を回せない危険があります。

結局休日労働になってしまい、形だけの週休2日になる可能性はありますよね。

 

「だったら、週休1日で今まで通りでいいよ」という声があるのは事実です。

 

仕事がない零細企業は、さらに困ることに?

仕事がなくて困ってる下請け業者は、休みが増えることで、さらに仕事ができなくなってしまう危険性もあります。

建設業もビジネスである以上は競争原理が働くので、「ダンピングの排除が現実的なのか?」という声もあります。

 

法律やルールができれば、必ずかいくぐる人が出てきます。

仕事がほしい企業は、ダンピングしてでも受注を取らなければいけない現実がある。

 

「ダンピングの排除」を、企業側にメリットを持たせてどう実現するかは、けっこう重要なポイントになるかと思われます。

 

ちなみに、ダンピングの排除については「新・担い手三法」で法整備される予定です。

 

「新・担い手三法」については、

新担い手三法について改正点をわかりやすく解説にまとめたので、読んでみてください。

新担い手三法について改正点をわかりやすく解説

週休2日=工期が長くなるので、経費も増大

週休2日にすれば稼働日が減るので、工事にかかる経費も増えます。

人件費やリース代など。

 

結論、その分高い金額で受注することが必要になってきます。

 

「急に高い金額を提示して大丈夫?」と疑問に思う人は多いはず。

「業界全体で金額をあげる」という理論は理解できますが、現実で可能なのかがポイントですね。

 

【結論】発注者への理解が週休2日には重要

冷静に考えてみると、結論、発注者への理解を求めるのが一番重要だとわかります。

ようは発注者さえ理解してくれれば、余裕のある工期で受注が可能なのは間違いありません。

 

「理想論だ!」と言われるかもしれませんが、結局のところ、業界全体で週休2日を目指して発注者に理解を得るしかないかと。

 

だって、現時点で「週休1日」で受注できてるわけですから。

「1日も休むな」とは言われてないわけです。

 

発注者の多くは週休2日なので、理解を得られないわけではないと考えられます。

 

業界全体で週休2日にすれば、それが「当たり前」として発注者にも説明がつくわけです。

今の「週休1日が当たり前」と同じことです。

 

今後の業界の動向を見守っていきましょう。

 

ちなみに、発注者への理解も「新・担い手三法」で法整備される予定です。

詳しくは、新担い手三法について改正点をわかりやすく解説を読んでみてください(^^)

まとめ【建設業の週休2日は2021年度末から。業界の団結はけっこう必要】

まとめ【建設業の週休2日は2021年度末から。業界の団結はけっこう必要】

この記事をまとめます。

  • 建設業の週休2日は2021年度末までに実施される予定
  • 世論や常識は逆転するポイントがある
  • 建設業の週休2日が抱える2つの問題があり、解決案もある
  • 建設業の週休2日で懸念されるのは、制度と現場の乖離
  • 結論、発注者への理解が一番重要【業界の団結は必須】

 

施工管理の男性
施工管理の男性
建設業の週休2日って、いつから始まるんだろう?

本当に週休2日なんて、実現できるんだろうか?

というあなたの参考になればうれしいです(^^)

 

ちなみに、建設業界でも2024年から36協定が適用され、残業時間の上限が設定されます。

「休みが少ない」と同じくらい悩みの「残業が多い」も、解消される動きです。

 

建設業界の残業時間の上限設定については、

36協定が建設業でも適用される【現場に浸透できそうな3つの理由】で解説しているので、読んでみてください(^^)

36協定が建設業でも適用される【現場に浸透できそうな3つの理由】

あなたの参考になればうれしいです!

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