測量士の難易度は高い【合格率は10%くらい。独学は1年前から対策】

測量士の難易度は高い【合格率は10%くらい。独学は1年前から対策】
考える男性
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測量士の試験の難易度を知りたいな。

やっぱりけっこう難しいのかな…?

独学のコツも知りたい。

あと、測量士以外に取得しといた方がいい資格ってある?

こういった疑問や不安に応える記事です。

本記事でわかることは下記のとおり。

  • 測量士試験の難易度がわかる
  • 測量士の独学のコツがわかる
  • 測量士以外に取得しておいた方がいい資格がわかる

測量士試験の難易度を解説します。

測量士は、文字どおり「測量を行う資格」です。

  1. 測量は測量士の独占業務
  2. 公共工事の測量を行う事業所は測量士を配置しなければいけない

などの理由で、就職や転職に有利な国家資格です。

また、測量士は測量作業だけでなく、測量作業の主任者として測量計画の作成も担当。

測量作業しかできない測量士補よりも上位資格のため、貴重な人材になれますよ。

平均年収も468万円と高めであるため、手に職をつけたい人はぜひとも取得しておきましょう。

独学で勉強するコツや、測量士以外に取得した方がいい資格も紹介するので、今後のキャリアアップの参考にどうぞ。

測量士の難易度は高い【合格率は10%くらい】

測量士の難易度は高い【合格率は10%くらい】

結論、測量士の試験の難易度は高いです。

なぜなら、平均の合格率が10%くらいしかないから。

近年の合格率の推移は下記のとおりです。

年度 合格率
平成27年 11.5%
平成28年 10.4%
平成29年 11.7%
平成30年 14.8%
令和元年 8.3%

合格率が低い理由は、誰でも受験できるから。

後述もしますが、測量士は誰でも受験できるため、測量業務の経験がない人も含まれることから合格率が下がる傾向にあります。

また、下記のような計算問題が多いため、数学が苦手な人は苦戦する傾向です。

  • 三角関数
  • GNSSの基礎解析
  • クロソイド曲線
  • ベクトル
考える男性
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サイン・コサイン・タンジェントって何だっけ?

という人は苦労するかもです。

レベル的には高校数学くらいなので、数学が苦手な人や、文系出身者には難関試験です。

測量士の受験資格【誰でも受験できる】

前述のとおり、測量士は誰でも受験できます。

異業種・未経験の人でも受験可能。

「門戸が開かれた資格」と言えますが、その分、難易度は高いですね。

ちなみに、下記に該当する人は試験なしで申請のみで測量士になれます。

区分 必要な実務経験
大学で測量に関する学科を卒業 1年以上
短大・高専で測量に関する学科を卒業 3年以上
指定養成施設で1年以上、専門知識と技能を修得 2年以上
測量士補 2年以上

測量士の試験内容

試験科目は下記の8つです。

  1. 多角測量
  2. 汎地球測位システム測量
  3. 水準測量
  4. 測量に関るす法規及び関連する国際条約
  5. 地形測量
  6. 写真測量
  7. 地図編集
  8. 応用測量

測量の基礎知識がない人には、すべて新鮮な内容だと思います。

試験時間と配点は下記のとおり。

試験内容 配点 時間
5択マークシート28問 1問25点700点満点 2時間半(午前中)
記述式(計算問題・文章作成) 必須問題1問(300点)選択問題4問中2問に回答(400点) 2時間半(午後)

記述式の選択問題は下記から2つを選択します。

  1. 基準点測量(計算が中心)
  2. 地形・写真測量(暗記の割合が多い)
  3. 地図編集(暗記の割合が多い)
  4. 応用測量(計算が中心)

すべての試験問題を1日でこなします。※10~16時(休憩1時間)

資格試験でよくある「一次試験と二次試験が別日」とかじゃないので、すべての試験範囲を勉強してくる必要あり。

けっこうタフな試験なので、計画的な試験対策が必要です。

※ちなみに、土地家屋調査士の資格があると記述式試験が免除されます。

測量士の合格基準【ちょっと高め】

測量士に合格するには、下記の2つの条件を両方満たす必要があります。

  • マークシート:350点以上
  • マークシートと記述式の合計:910点以上

マークシートは700点満点なので半分以上に合格すればOKですが、総合点で910点以上必要なので、マークシートで点数稼ぎをする必要があります。

試験全体では1400点満点なので、全体では65%以上に正答で合格となります。

他の資格に比べて合格基準が高めなので、これも難易度が高いことがわかります。

※一般的な資格試験は、60%以上に正答で合格のことが多い。

測量士の試験概要

測量士の試験概要は下記のとおりです。

試験申込期間 1~2月
試験日 5月
合格発表 7月
試験地 北海道、宮城、秋田、東京、新潟、富山、愛知、大阪、島根、広島、香川、福岡、鹿児島、沖縄
受験料 4250円(収入印紙納付)※電子納付だと4200円

詳しくは国土地理院のサイトから確認してください。

出典:国土地理院ウェブサイト

測量士の独学のコツ【難易度が高いので早めに勉強開始】

測量士の独学のコツ【難易度が高いので早めに勉強開始】

考える男性
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測量士試験の独学のコツを知りたいな。

結論、けっこう難易度が高いので、早めに勉強を始めましょう。

勉強期間や勉強時間の目安は下記のとおりです。

タイプ 勉強期間 勉強時間
高校数学が得意な人測量士補をもってる人 約6ヶ月(11月から勉強開始) 約300時間
高校数学が苦手な人測量の実務経験がない人 約1年(4月から勉強開始) 約500時間

上記のとおり、数学が苦手な人は早めに勉強を始めましょう。

また、実務経験がない人は測量をイメージしにくいので、勉強が進みにくいです。

早めに勉強を始めるしか対策がないので、1年前から勉強を始めると無難です。

具体的な独学の方法

下記で独学すればOKです。

市販のテキスト・問題集でおすすめなのは下記です。

正直、テキストや過去問集が少ないです。

でも、1つのテキストや問題集を繰り返し解けるので、勉強効率は良いと思います。

たくさん本を買って勉強するより、1冊を丸暗記するくらい勉強した方が合格率が高いから。

丸暗記するレベルで勉強すれば、合格できますよ。

まんべんなく勉強して苦手分野を作らない

測量士試験の難易度が高いもう1つの理由が、出題範囲が広いこと。

  1. 多角測量
  2. 汎地球測位システム測量
  3. 水準測量
  4. 測量に関るす法規及び関連する国際条約
  5. 地形測量
  6. 写真測量
  7. 地図編集
  8. 応用測量

各ジャンルから3~5問がまんべんなく出題されるので、苦手分野があると不利です。

前述のとおり、測量士の合格基準は下記のとおり。

  • マークシートで350点以上
  • マークシートと記述式で910点以上

つまり、マークシート問題で得点を稼いでおかないと合格は難しいです。

なので、まんべんなく勉強して得点できるようにしておきましょう。

結論、早めに勉強を始めて、苦手分野を作らないのが鉄則。

資格試験でよくありがちな「捨てる分野」は測量士ではNGなので、早め早めに勉強を始めてください。

記述式の選択問題は早めに絞る

前述のとおり、記述式の選択問題は下記の4つ。

  1. 基準点測量(計算が中心)
  2. 地形・写真測量(暗記の割合が多い)
  3. 地図編集(暗記の割合が多い)
  4. 応用測量(計算が中心)

ここから2つを選んで回答するので、結論、どの2つを回答するか早めに決めて勉強しましょう。

まずはざっと問題集を解いてみて、得意そうな2分野を絞ればOK。

この辺は早めにやっておくと効率的なので、勉強の初期に決めてしまうのもアリですね。

前述のとおり1日ですべての試験をこなすので、記述式の選択問題の対策も早めに始めましょう。

問題集を何周も解く

まずはテキストをざっと読んで、あとは問題集を何周も解きまくってください。

なぜなら、本番では試験時間が短いから。

マークシート問題も記述式問題も試験時間が2時間半しかないので、スピーディーに回答していく力が必要です。

スピーディーに回答するコツはただ1つで、問題に慣れること。

それには、問題集を何周も解きまくるしかありません。

問題集は最低でも5周して、回答の速度を上げる練習をしておくと良いでしょう。

測量士と合わせて取得したい3つの資格

測量士と合わせて取得したい3つの資格

考える男性
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ちなみに、測量士以外で取っておいた方がいい資格ってある?

結論、下記の3つがおすすめです。

  1. 土地家屋調査士
  2. 地理空間情報専門技術認定
  3. 第3級陸上特殊無線技士

理由は、測量士の資格を最大限に活かせるから。

今後のキャリアアップの参考にどうぞ。

1つずつ解説します。

①土地家屋調査士

土地家屋調査士がおすすめの理由は、測量士と業務内容が似ているから。

違いは下記のとおりです。

  • 測量士:公共工事の測量
  • 土地家屋調査士:不動産登記の測量

結論、2つの資格があると測量業務を網羅できるので、貴重な人材になれます。

もちろん就職や転職も有利なので、ダブルライセンスを取得する人が多いです。

ただし、土地家屋調査士の方が難しいので覚悟しておきましょう。

※合格率は8%くらい。

②地理空間情報専門技術認定

おすすめの理由は、測量士の上位資格だから。

測量士として実務経験を積んだ人しか受験できないので、地理空間情報専門技術認定があれば「測量のベテラン」であることを証明できます。

当然、転職に有利な資格なので、取得しておいて損はないでしょう。

③第3級陸上特殊無線技士

第3級陸上特殊無線技士がおすすめの理由は、測量にドローンが使われてるから。

近年は、ドローンが上空から測量して、CIMなどのソフトに測量データを取り込めるようになっています。

参考:ドローンが建築現場で活躍

ドローンを飛ばす際には、第3級陸上特殊無線技士が必要です。

従来の測量機を使った測量ができるのはもちろん、ドローンの操縦もできる人材は貴重です。

ドローン測量を使っているのは大手企業が多いので、うまくいけば大手への転職も有利になるでしょう。

今後はドローンによる測量が当たり前の時代になるので、先行投資だと思って取得しておくことをおすすめします。

まとめ【測量士の難易度は高い。独学は早めに勉強を始めよう】

まとめ【測量士の難易度は高い。独学は早めに勉強を始めよう】

この記事をまとめます。

  • 測量士の合格率は10%くらいしかない、難関試験
  • 数学が苦手な人は苦戦する試験
  • 数学が苦手な人や測量知識がない人は、1年前から勉強開始
  • 問題集を何周も解いて、回答速度を上げておこう
  • 土地家屋調査士、地理空間情報専門技術認定、第3級陸上特殊無線技士もおすすめ

ということで、本気で測量士に合格したいなら、さっそく勉強を始めましょう。

1日も早く勉強を始めれば、1日も早く「勉強するクセ」が身につきます。

勉強期間は長丁場になるので、勉強するクセをつけないと合格は難しいですよ。

測量士は独占業務の資格なので、一度取得してしまえば一生ものの資格です。

終身雇用も崩壊したことですし、手に職をつけたい人は本気で勉強あるのみ。

やるべきことはただ1つ、今日から勉強を始めることです。

「明日でいいや」は明日もやらないので、合格は勝ち取れませんよ。

まずはテキストや問題集を購入して、さっそく勉強を始めてみてください。

あなたの測量士合格の参考になればうれしいです。

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