
未経験から現場監督をやってみたいけど、資格がないとできない仕事なのかな?
けっこう難しい資格なのかなぁ?
こういった疑問に答える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- 現場監督の資格は施工管理技士【合格率や受験資格も解説】
- 未経験から現場監督になるときはブラック企業に注意
現場監督の資格は「施工管理技士」です。
ただし、施工管理技士の資格がなくても、未経験から始められる仕事です。
※工事現場に資格保持者がいいだけなので。
まずは現場監督見習いとして無資格・未経験から仕事を始めて、受験資格を得たら受験する感じです。
この記事では、現場監督の資格「施工管理技士」について解説します。
目次
現場監督の資格は施工管理技士【合格率や受験資格も解説】
現場監督の資格は、施工管理技士です。
資格がなくても現場監督はできますが、いずれは施工管理技士を取得しましょう。
工事現場には施工管理技士を置かなければならず、資格保持者は会社から重宝されます。
それでは、施工管理技士について細かく解説していきます。
施工管理技士には7種類ある【合格率も解説】
施工管理技士には、下記の7種類があります。
種類 | 担当範囲 | 例 |
建築施工管理技士 | 建物の建築 | ビル、住宅 |
土木施工管理技士 | 地面の工事 | 道路、トンネル |
電気工事施工管理技士 | 電気の工事 | 照明、配線 |
管工事施工管理技士 | 配管の工事 | 水道管、下水管 |
造園施工管理技士 | 庭の工事 | 庭園、ゴルフ場 |
建設機械施工技士 | 大型の建設機械の操作 | クレーンなど |
電気通信工事施工管理技士 | インターネット設備 | ネット回線工事 |
それぞれ工事のジャンルが違います。
すべてに1級と2級があり、合格率は下記のとおりです。
※電気通信工事施工管理技士は、令和元年にできた資格のためまだ合格率が出ていません。
種類 | 学科試験 | 実地試験 |
1級建築施工管理技士 | 43.2% | 39.1% |
2級建築施工管理技士 | 47.1% | 34.4% |
1級土木施工管理技士 | 56% | 30.4% |
2級土木施工管理技士 | 53.5% | 29.1% |
1級電気工事施工管理技士 | 45.6% | 63.4% |
2級電気工事施工管理技士 | 59.1% | 42.2% |
1級管工事施工管理技士 | 41% | 57.2% |
2級管工事施工管理技士 | 55.8% | 39.4% |
1級造園施工管理技士 | 39.6% | 44.4% |
2級造園施工管理技士 | 54.7% | 48.5% |
1級建設機械施工技士 | 36.5% | 86.5% |
2級建設機械施工技士 | 55.3% | 86.7% |
1級電気通信工事施工管理技士 | 43.1% | 49.5% |
2級電気通信工事施工管理技士 | 57.7% | 41.9% |
各種資格の詳細は下記の記事にまとめています。
- 1級建築施工管理技士の合格率や過去問や受験資格から見る難易度
- 2級建築施工管理技士の合格率や過去問からみる難易度
- 1級土木施工管理技士の合格率や過去問から見る難易度
- 2級土木施工管理技士の難易度!合格率や過去問から分析してみた
- 1級電気工事施工管理技士の合格率や難易度!効率的な勉強方法
- 2級電気工事施工管理技士の合格率から見る難易度!勉強方法も解説
- 1級管工事施工管理技士の合格率や難易度!効率的な勉強方法も解説
- 2級管工事施工管理技士の合格率から見る難易度!勉強方法も解説
- 1級造園施工管理技士の難易度を合格率や過去問から解説【独学のコツ】
- 2級造園施工管理技士の合格率や難易度【過去問を中心に勉強しよう】
- 1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説
- 2級電気通信工事施工管理技士の難易度を過去問や合格率から分析
- 1級建設機械施工技士の合格率や過去問からみる難易度【乗れる機械も紹介】
- 2級建設機械施工技士の合格率や過去問からみる難易度【勉強のコツ】
施工管理技士の1級と2級の違い
1級と2級の違いは、簡単にいうと担当できる工事の規模の違いです。
- 1級:大規模工事を担当できる(4500万円以上の工事)
- 2級:中規模工事まで担当できる(4500万円未満の工事まで)
2級の施工管理技士を取得すると、下記の役職になることができます。
- 専任技術者(営業所に必要)
- 主任技術者(工事現場に必要)
- 現場代理人(現場監督のリーダー)
1級の施工管理技士を取得すると、上記に加えて「監理技術者」になれます。
監理技術者とは、4500万円以上の大規模工事を担当できる施工管理のことです。
最初は2級から受験でOKですが、1級の方が重宝されるので、いずれは1級を目指しましょう。
【追加情報】1級と2級の間に技士補という資格ができる
2021年の試験から、「技士補」という資格ができます。
簡単にいうと、1級と2級の施工管理技士の間の資格です。
施工管理技士の学科に合格したけど、実地に落ちた人の資格です。
施工管理技士ではないけど、施工管理の知識はあるという証明ですね。
今までは学科に合格しても、実地で落ちたらやり直しでしたが、中間の資格ができる感じですね。
技士補については、技士補はいつから?【答え:2021年から!どんな資格かも解説】にまとめています。
施工管理技士を取得するメリットは給料アップ
施工管理技士の資格を取得するメリットは、給料アップです。
上記のとおり、工事現場には施工管理技士が必要だからです。
会社側からすると、施工管理技士が多いほど工事を受注できるので儲かります。
だから、施工管理技士を取得すると、下記などで給料が上がります。
- 資格手当
- 昇進による昇給
年収で100万円以上あがる会社もあるので、資格を取得すると一気に給料アップできます。
会社に所属する施工管理技士の人数が増えると、「経営事項審査」という点数が増えていきます。
経営事項審査の点数が増えると、会社は公共工事を受注しやすくなるというメリットもあります。
経営事項審査の点数は、下記の感じ。
- 1級の施工管理技士:5点
- 2級の施工管理技士:2点
だから、施工管理技士がいると会社はありがたいので、給料をたくさんくれるんです。
もちろん、2級より1級の方が給料が高いです。
給料アップしていきたいなら、いずれ施工管理技士を取得しましょう。
ちなみに、施工管理の給料については、施工管理(現場監督)の平均年収や給料を徹底分析【資格で収入アップ】にまとめています。
施工管理技士の受験資格
施工管理技士の受験資格は、各資格によって若干違います。
詳しくは、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度にまとめています。
受験資格を簡単にまとめると下記のとおりです。
- 建設系の専門学科を卒業していれば、実務経験1年以上で受験可能
- 建設系の学科を卒業していなければ、最長で実務経験8年以上で受験可能
いずれにせよ実務経験が必要なので、まずは無資格で働きながら経験を積みましょう。
施工管理は資格なしでもできる
お伝えしてきたとおり、現場監督は資格なしでもできます。
施工管理技士を受験するには実務経験が必要なので、下記の手順を踏まないと受験できません。
- まず働いて実務経験を積む
- 実務経験を積んでから受験
結論、資格がなくても働けるということですね。
資格なしでも働けることについては、現場監督(施工管理)は資格なしでも働ける【ブラックを避ける方法】に詳しくまとめています。
施工管理(現場監督)の仕事内容
現場監督の仕事内容は、下記のとおりです。
- 工事の計画を立てる
- 工事がスケジュール通りに進行するよう管理
- みんなの安全を守る
- 会社が儲かるように調整する
- 建物の品質を高くする
- お客様満足を高める
- 行政への申請書類の作成
- 設計など事務作業
- 現場の写真撮影
- 近隣への挨拶
- 現場の掃除
- 緊急事態への対応
- 飲みニケーション
現場監督の仕事内容については、施工管理(現場監督)の13の仕事内容【あなたに向いてるかも診断】にまとめています。
ちなみに、現場監督の未経験1年目の仕事内容はこんな感じ。
- 現場の掃除
- みんなの安全を守る
- 現場の写真撮影
- 飲み物の準備
- 朝礼の準備
- 朝礼で当日の作業説明
- 職人さんの手伝い
- 事務作業
- とにかく質問して仕事を覚える
現場監督1年目の仕事内容については、現場監督(施工管理)1年目の新人の仕事内容9選【未経験者は研修が命】を参考にどうぞ。
未経験から現場監督になるときはブラック企業に注意

ググるとけっこうネガティブな情報が多いし…
未経験から始めると、どこもブラックなのかな…?
と不安になりますよね?
未経験から現場監督を始めるときは、会社選びがかなり重要。
事実、ブラックな現場もあるからです。
会社選びを間違えるとブラックな現場を任されてしまうので、かなり激務になってしまいます。
でも、安心してください。
ホワイトに近い環境で働ける現場もあります。
ポイントは、未経験者向けの研修がしっかりしている会社を選ぶことです。
なんせ未経験なので、研修がしっかりしてないと現場で役に立てません。
最低でも、2ヶ月以上の新人研修をしている会社を選びましょう。
研修がしっかりしている会社に、ブラック企業は少ない傾向です。
- ブラック企業を避ける方法
- 未経験者が働きやすい会社の選び方
については、施工管理は未経験でも転職できる【研修がしっかりしてる会社を選ぶ】にまとめています。
うっかりブラック企業に転職しないよう、転職活動を始める前に読んでおくと無難です。
弊社の求人サイト「SAN-SUKE」でも、未経験者向けの研修がしっかりしている会社の求人情報を掲載しています。
転職の情報収集にチェックしてみてください。
まとめ【現場監督の資格は施工管理技士】
この記事をまとめます。
- 現場監督の資格は施工管理技士
- 施工管理技士を取得するメリットは、給料アップ
- 2級より1級の方が重宝されるし、給料が高い
- 受験するには実務経験が必要なので、まずは資格なしでスタート
- ブラック企業を避けるには、研修が2ヶ月以上の会社を選ぶ

未経験から現場監督をやってみたいけど、資格がないとできない仕事なのかな?
というあなたの参考になればうれしいです・
結論、資格はなくても現場監督に転職できるので、もしやってみたいならさっそく転職活動を始めてみましょう。
行動しないと何も始まらないので。
まずは求人情報を眺めてみてください。
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ちなみに、未経験から現場監督を始めるなら、あなたに向いてるか気になりますよね?
あなたが現場監督に向いてるかは、施工管理に向いてる人の特徴30選【未経験で就職する方法も解説】を参考にどうぞ。
現場監督(施工管理)に向いてる人の特徴を30個あげているので、あなたがいくつ当てはまるか数えてみましょう。
10個以上あてはまれば、あなたは現場監督に向いてます。
転職する前に適性診断をしておくと良いと思います。
あなたの転職の参考になればうれしいです!