平等院鳳凰堂と言えば、10円玉に描かれていることでも有名ですね。
ちなみに、1万円札の裏に描かれている鳥は、平等院鳳凰堂の屋根の上にいる鳳凰(フェニックス)です。
とても美しい平等院鳳凰堂ですが、実に考えられた建築方法がとられています。
平等院鳳凰堂について見ていきましょう(^^)
平等院鳳凰堂とは?
引用元:youtube「旅の星 Tabinohoshi 「宇治~世界遺産めぐり 平等院鳳凰堂と宇治上神社」 Uji, Japan vol.23」
平等院鳳凰堂は京都府宇治にあります。
1951年に国宝に指定されており、また、世界遺産にも登録されています。
仏教の建物ではありますが、特定の宗派に属さない建物でもあります。
平安時代から京都の宇治は貴族の別荘が多くありました。
平等院鳳凰堂の建立は1053年の平安時代後期で、藤原頼通によって建立されました。
もともとは頼通の父である藤原道長の別荘でしたが、道長の死後に頼通が寺院に造り替えました。
その後、浄土思想に基づいて造られた庭園ができ、阿弥陀如来像のための阿弥陀堂として現在の鳳凰堂が建てられました。
浄土信仰では「極楽浄土は西にある」と考えられていました。
鳳凰堂の入り口は東向きに建てられており「東から入って、西の極楽浄土に向かう」という造りになっています。
建立当時は「鳳凰堂」とは呼ばれていませんでしたが、江戸時代に左右に羽を伸ばすような造りから「鳳凰堂」と呼ばれるようになりました。
現在でも残る平安様式の寺院は少ないため、貴重な建築物と言えます。
空に浮いているように見える平等院鳳凰堂
平等院鳳凰堂は、柱で建物を浮かせた建築方式で建てられています。
水面に映る平等院鳳凰堂がきれいに見えるためとも考えられます。
水面に映る平等院鳳凰堂は、まるで「空に浮いているように見える」様式で建てられています。
平等院鳳凰堂は阿字池(あじいけ)という池の中に建っています。
平等院鳳凰堂の中には阿弥陀如来坐像があるため、阿弥陀堂として建立されました。
つまり、平等院鳳凰堂は極楽浄土を表しているため「浮いているように見せる」必要があったのかもしれませんね(^^)
鳳凰堂の中には多くの「雲中供養菩薩像」があります。
いわゆる「空中を浮遊する菩薩」です。
いかにも極楽浄土といった感じですよね。
天候や風の調子が良いと、水面にきれいに映る「浮いている平等院鳳凰堂」の姿を見ることができます。
参考:平等院
西洋建築では、平等院鳳凰堂のような建築様式を「ピロティ」と呼びます。
建物の1階部分は柱のみで、居住スペースを浮かせる建築様式です。
まとめ
改修工事を繰り返しているとはいえ、1053年にこれだけの建築方法やデザインを造ったことはすごいことですよね。
建築様式や耐久性を兼ね備えた建造物です。
昔の日本人の建築技術には感心させられるばかりです。
やっぱり京都の寺院は素晴らしいですよね(^^)
中学生や高校生のときに京都に修学旅行に行ったという人も多いと思いますが、京都の寺院は大人になってから見ると味わい深いですよねぇ。
京都は日本人の心のふるさとですね(^^)