バロック建築の特徴を解説【代表作9選や日本で見れるバロック建築】

バロック建築の特徴を解説【代表作9選や日本で見れるバロック建築】
考える男性
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バロック建築の特徴を知りたいな。

ゴシックとかルネサンス建築とは、何が違うの?

 

あと、バロック建築の代表的なものを知りたいな。

ちなみに、日本にもバロック建築の建物ってあるの?

こういった疑問に答える記事です。

本記事の内容は下記のとおり。

  • バロック建築の特徴がわかる
  • 代表的なバロック建築の建物がわかる
  • 日本のバロック建築がわかる

 

バロック建築は16世紀末に、イタリア・ローマで発祥した建築様式です。

その後は、フランス・イギリスをはじめ、中南米や東南アジアにも広がっています。

よくゴシック建築やルネサンス建築と比較されますが、特徴を解説しますね。

また、代表的な建築物や、日本のバロック建築も紹介します。

バロック建築の特徴を解説【反宗教改革の中でできた】

バロック建築の特徴を解説【反宗教改革の中でできた】

バロック建築は、1590年頃~1670年頃までヨーロッパを中心に用いられた建築様式です。

発祥はイタリアのローマです。

 

バロック建築は広告宣伝のため豪華に造られた

そもそも、バロック建築が生まれた経緯を知ると、バロック建築の特徴がわかりやすいので解説します。

16世紀、ローマカトリック教会は、バチカンのサンピエトロ大聖堂の改修費用を調達するため「免罪符」を販売します。

簡単にいうと、「生きてるうちに現世の罪が許されるお札」みたいなものです。

 

ただ、ローマカトリック教会のそうした動きに反対運動が起き、ルターを中心に宗教改革が行われました。

結果、ローマカトリック教会の力は衰退していきます。

 

その後、ローマカトリック教会を再び盛り返すために「反宗教改革」が行われました。

簡単にいうと、ローマカトリック教会の信者を取り戻す動きですね。

バロック建築は、この反宗教改革のころに生まれた建築様式です。

 

信者を取り戻すためには、広告塔が必要でした。

そのため豪華な装飾を施した教会が必要になり、それがバロック建築の豪華な見た目になったと言われています。

昔は電光掲示板とかがないので、豪華な建物で民衆の注目を集め、勢力を取り戻していった感じですね。

 

聖堂内は広く、巨大なパイプオルガンがあるのも特徴

たくさんの人を入れて、パイプオルガンの大音量で信者を増やすためです。

当時は、けっこう圧巻だったでしょうね。

天井には動的な宗教画があり、これも布教活動に大きい効果があったことでしょう。

 

バロック建築は彫刻や絵画も含めた芸術

バロック建築の特徴には、

  • 彫りが深い動的な彫刻
  • 派手な絵画

 

などがあり、これらも含めて「バロック建築」と言われています。

ようは、ただの建築様式ではなく、1つの芸術作品のようなものです。

 

ヨーロッパ以外にも広まったバロック建築

イタリアのローマで発祥したバロック建築ですが、イタリアでは衰退していきました。

ですが、バロック建築後期にフランスに広まったことで、一気にヨーロッパやそれ以外の地域に広がっていきます。

 

ちょうどその頃のフランスは、絶大な権力をもっていたルイ14世が納めていたことや、大航海時代であったこともあり、バロック建築の普及に追い風が吹きました。

  • フランス
  • スペイン
  • イギリス
  • スウェーデン
  • ポーランド

 

などのヨーロッパだけにとどまらず、

  • トルコ
  • ロシア
  • 中南米
  • 東南アジア

 

にも広がっていきました。

 

バロック建築とゴシック建築の違い

ヨーロッパ建築の代表格に「ゴシック建築」がありますが、バロックとゴシックの違いは下記のとおりです。

バロック ゴシック
発祥した時期 16世紀末 12世紀半ば
発祥した場所 ローマ フランス
広がった理由 反宗教改革 農村から都市部に人が来たから
造られた目的 信者の獲得 農村から来た人の心の拠り所
特徴 豪華 ステンドグラス、背が高い

ゴシック建築最大の特徴は、建物の高さでしょうね。

ドイツのケルン大聖堂は、157mもあります。

ゴシック建築については、ゴシック建築の特徴や有名な代表作を紹介【日本でも見れますよ】にまとめたので、興味あればどうぞ。

ゴシック建築の特徴や有名な代表作を紹介【日本でも見れますよ】

 

バロック建築とルネサンス建築を比較

バロック建築と一番比較されるのが、ルネサンス建築です。

なぜなら、ルネサンス建築の後に出てきたのがバロック建築だから。

バロック建築とルネサンス建築の比較は、下記のとおりです。

バロック建築 ルネサンス建築
彫刻が動的

絵画も動的

とにかく豪華

バランスを崩す美

統一性がない

ダイナミックな造り

立体的な造り

余白が少ない

柱が楕円

曲線が多く使われている

彫刻の彫りが深い

ねじりがある

左右対称

バランスが整っている

平面的な造り

余白が多い

静的な造り

控えめな造り

柱は円柱

均等が保たれている

ルネサンス建築は「美の追求」が主な目的。

一方、バロック建築は「信者の獲得」が主な目的であるため、目を引くように派手に造られています。

そもそも「バロック」の語源は、ポルトガル語「歪んだ真珠(バロコ)」が語源。

歪みつつ美しいのがバロックっぽさでもありますね。

 

バロック建築の代表作9選【ヨーロッパ以外もあり】

バロック建築の代表作9選【ヨーロッパ以外もあり】

バロック建築の建物は数多くありますが、代表的なものを紹介します。

機会があれば、ぜひ行ってみてください。

 

①サンピエトロ大聖堂【バチカン】

出典:Youtube「世界遺産・バチカン市国 サン・ピエトロ大聖堂・4K

バロック建築の代表格といってもいいですね。

ヨーロッパの小国バチカンの中にあります。

内部は見学できますが、けっこう並びます。

 

②サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂【ローマ】

曲線が多く使われていることで有名です。

本当に歪んだように見えますよ。

ヨーロッパ建築は、

  1. ロマネスク
  2. ゴシック
  3. ルネサンス
  4. バロック

 

と発展してきていますが、曲線を多く使うのはバロックの代表的な特徴です。

 

③トレヴィの泉【ローマ】

出典:Youtube「トレヴィの泉・4K

けっこう有名ですよね。

中央にある男性の像は、海の神「ポセイドン」を表しています。

やはり彫刻が動的で特徴的ですよね。

 

④ヴェルサイユ宮殿【フランス】

出典:Youtube「フランス旅行 パリ 「ヴェルサイユ宮殿」 Château de Versailles

ご存知、フランスのヴェルサイユ宮殿です。

なんとバロック建築だったんですね。

上のYoutubeを見てもらうとわかりますが、内装もかなり派手です。

 

⑤セント・ポール大聖堂【イギリス】

出典:Youtube「(4K)Travel to London 2014 – St Paul’s Cathedral セント・ポール大聖堂

イギリスで最も有名な大聖堂です。

「聖パウロ大聖堂」ともいいますね。

607年に建てられましたが、17世紀の再建でバロック建築が採用されました。

 

⑥ドロットニングホルム宮殿【スウェーデン】

出典:Youtube「スウェーデンの旅2🇸🇪ドロットリングホルム宮殿を含む横領地・ストックホルム郊外のローベン島にある王宮離宮・マーケット・メトロと路線バス【世界遺産】

ストックホルム郊外のローベン島にある離宮です。

別名「北欧のヴェルサイユ宮殿」と呼ばれるバロック建築です。

 

⑦ヴィラヌフ宮殿【ポーランド】

出典:Youtube「ワルシャワの観光名所「ヴィラヌフ宮殿」をゆる散歩【海外生活】【ポーランドワーホリ】I went to the Villanukh palace.

ワルシャワ郊外にある宮殿です。

見た目はヴェルサイユ宮殿にけっこう似ている感じですね。

 

⑧ドルマバフチェ宮殿【トルコ】

出典:Youtube「ドルマバフチェ宮殿

建築は1856年と遅めです。

トルコのイスタンブールにあり、オスマン帝国の宮殿として使われました。

ヨーロッパ以外のバロック建築では、かなり大型のものです。

 

⑨ストロガノフ宮殿【ロシア】

1756年に建築されました。

ロシアにもバロック建築が伝わっていたのは、驚きですね。

現在は美術館として使われています。

 

日本で見られるバロック建築5選

日本で見られるバロック建築5選

ちなみに、日本国内でもバロック建築(っぽい)を見ることができます。

特に、明治時代の建築はヨーロッパ調のものが多く、バロックっぽさが見てとれます。

当時は、ヨーロッパの建築家が日本にいたこともあり、重要な建造物にバロックが使われています。

ぜひ見にいってみてください。

 

①旧岩崎邸

出典:Youtube「旧岩崎邸庭園 – 地域情報動画サイト 街ログ

三菱財閥の3代目である岩崎久彌によって建てられました。

木造なのでそもそもの建材が違いますが、見た目はバロックっぽくも見えます。

イギリス人の建築家、ジョサイア・コンドルの設計です。

所在地:東京都台東区池之端1-3-45

 

②法務省旧本館(司法省庁舎)

出典:Youtube「今に伝える近代建築

1895年に完成した、ドイツのネオ・バロック建築です。

赤レンガが東京駅っぽいですよね。

現在も使用されている建物です。

所在地:東京都千代田区霞ヶ関1-1-1

 

③赤阪離宮

出典:Youtube「迎賓館赤坂離宮の内部を紹介

1909年に造られました。

設計は、旧岩崎邸を設計したジョサイア・コンドルの弟子である片山東熊です。

バロックというよりは、ネオ・バロック建築ですね。

見ることはできますが、事前の予約が必要です。

所在地:東京都港区元赤坂2-1-1

 

④東京国立博物館

1872年に造られています。

こちらもネオ・バロック建築ですね。

東京の上野公園内にあります。

所在地:東京都台東区上野公園13-9

 

⑤日本銀行本店

出典:Youtube「【日本銀行本店本館】①歴史を刻み続ける日本銀行本店本館

設計は、東京駅も設計した辰野金吾です。

明治を代表する日本の建築家ですね。

当時のベルギー銀行を参考に設計されたそうです。

一部バロック建築が採用されています。

所在地:東京都中央区日本橋本石町2-1-1

 

まとめ【バロック建築の特徴は豪華な見た目】

まとめ【バロック建築の特徴は豪華な見た目】

この記事をまとめます。

  • バロック建築は、当時に勢力を失っていたローマカトリック教会の再生のために始まった
  • 派手で豪華な見た目にすることで、民衆の目を引いた
  • 動的な彫刻や絵画もバロック建築の一部
  • バロック建築の代表作は、サンピエトロ大聖堂やトレヴィの泉がある
  • 日本国内でもバロック建築を見ることができる

 

以上、バロック建築の参考になればうれしいです。

 

文中でも紹介しましたが、ゴシック建築について、

ゴシック建築の特徴や有名な代表作を紹介【日本でも見れますよ】にまとめてるので、ヨーロッパ建築の勉強にどうぞ。

 

参考になればうれしいです!

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