難しい試験なのかな?
あと、合格できる勉強方法も知りたい。
こういった疑問に答える記事です。
この記事の内容は下記のとおり。
- 建築CAD検定試験の難易度や合格率
- 建築CAD検定の3級・2級・准1級の難易度
- 建築CAD検定試験の勉強方法
- 建築CAD検定の試験概要
- CAD利用技術者試験との違い
建築のCADをしているなら、建築CAD検定は取得しておきたいところ。
技術の証明なので、転職でも役立ちます。
資格の勉強をすることで、日頃の業務に役立つことも勉強できるでしょう。
この記事では、建築CAD検定の難易度や、合格するための勉強方法を解説します。
あなたの資格取得の参考になればうれしいです!
目次
建築CAD検定試験の難易度や合格率
建築CAD検定試験の難易度や合格率を解説します。
一般社団法人全国建築CAD連盟が主宰する民間資格です。
特徴は下記のとおり。
- 筆記試験はなく、CADソフトを使った図面作成の実技試験のみ
- 受験資格が特にないので、准1級・2級・3級どれでも受験できる
まずは合格率を見ていきましょう。
建築CAD検定試験の合格率からみる難易度
建築CAD検定試験の近年の合格率は、下記のとおりです。
まずは3級の合格率です。
年度 | 合格率 |
2017年 | 73.8% |
2018年 | 67.3% |
2019年 | 71.7% |
2020年 | 64.8% |
2021年 | 61.5% |
過去5年の平均合格率 | 67.8% |
合格率が60%以上なので、難易度は低めです。
過去問を中心にきちんと勉強すれば、普通に合格できます。
続いて、2級の合格率です。
年度 | 合格率 |
2017年 | 51.7% |
2018年 | 52.1% |
2019年 | 58.6% |
2020年 | 67.7% |
2021年 | 60.3% |
過去5年の平均合格率 | 58% |
2人に1人は合格できるので、難易度は低めです。
きちんと勉強すれば合格できます。
続いて、准1級の合格率です。
年度 | 合格率 |
2017年 | 30.3% |
2018年 | 2.4% |
2019年 | 24.5% |
2020年 | 2% |
2021年 | 14.1% |
過去5年の平均合格率 | 14.6% |
准1級の難易度はかなり高めです。
2018年の2.4%や、2020年の2%など、難関試験であることがわかります。
後述しますが、准1級の合格基準は全問正解なので、難易度が高いです。
最後に4級の合格率です。
年度 | 合格率 |
2017年 | 91.4% |
2018年 | 90.1% |
2019年 | 89.8% |
2020年 | 92.5% |
2021年 | 93.3% |
過去5年の平均合格率 | 91.4% |
90%くらいの合格率なので、難易度はかなり低めです。
CADソフトの基本的な操作ができれば大丈夫です。
※ただし、4級を受験できるのは高校生だけです。
建築CAD検定の3級・2級・准1級の難易度
続いて、3級・2級・准1級の難易度を解説します。
前述のとおり、准1級はかなり難しいです。
3級の難易度
3級は、基礎的なCADソフトの操作能力をみる試験です。
正しくトレースできる力が必要です。
出題数は4問。
合格基準は、200満点中140~150点くらいです。
※必要な正答率は70~75%です。
問題は簡単なので、勉強すれば合格できます。
2級の難易度
平面詳細図と南立面図の作成スキルを見られます。
正確さとスピードが求められますね。
2×4工法がよく出題されます。
建築一般図を2面作成する試験です。
合格基準は、250点満点中190~200点くらい。
※必要な正答率は76~80%です。
准1級の難易度
密度と分量の図面を完成させるスキルを見られます。
総合的なCADスキルが必要な最難関試験ですね。
RC構造の図面がよく出題されます。
4図面を作成します。
合格基準は、4図面すべて完成で合格です。
※つまり、正答率100%が必要。
採点基準も公表されていないので、かなり難易度高めです。
4級の難易度
超基礎の試験で、CADソフトで正しくトレースできるか見る試験です。
線、円、四角など基本的な操作能力を見られます。
出題数は4問です。
合格基準は、200点満点中130~140点くらい。
※必要な正答率は65~70%です。
難易度はかなり低めです。
建築CAD検定の過去問
建築CAD検定の過去問は、一般社団法人全国建築CAD連盟のホームページにあります。
PDFで掲載されているので、見てみてください。
出題の傾向がわかります。
建築CAD検定試験の勉強方法
建築CAD検定試験に合格するなら、一般社団法人全国建築CAD連盟の公式過去問題集で勉強してください。
過去1年の過去問が掲載されていて、出題の傾向がわかります。
ちなみに、例年の出題傾向はあまり変わらないので、過去問集で勉強するのが一番です。
繰り返し解けば、高い確率で合格できますよ。
エクスナレッジムックから出版されている公式ガイドブックも良いですね。
パソコンにCADソフトをインストールしておく
建築CAD検定は実技試験だけなので、CADソフトが必須。
パソコンにインストールしておきましょう。
試験会場のパソコンを使って受験することもできて、よく使われるソフトは下記のとおり。
- Jw_cad
- AutoCAD
- Vectorworks
一番使われているのは「Jw_cad」なので、パソコンにインストールしましょう。
3級までは独学で合格できる
3級までは独学でも合格できます。
前述の公式過去問題集と自分のパソコンで勉強しましょう。
2級・准1級は、独学だとちょっと厳しいですね。
スクールや通信講座を利用しましょう。
費用はかかりますが、短期間で合格したい人に良いですね。
建築CAD検定の試験概要
建築CAD検定の試験概要を解説します。
ただし、詳しくは一般社団法人全国建築CAD連盟のホームページをみてください。
准1級 | 2級 | 3級 | |
試験日 | 10月 | 4月・10月 | 4月・10月 |
試験時間 | 設定10分計画30分作図3時間30分 | 5時間 | 2時間 |
受験料 | 14700円 | 10500円 | 10500円 |
CAD利用技術者試験との違い
CAD系資格だと「CAD利用技術者試験」もあります。
建築CAD検定との違いは下記のとおり。
- CAD利用技術者試験:全業界に共通するCADスキルの試験
- 建築CAD検定:建築分野だけのCADスキルの検定
つまり、建築以外にも通用する資格が欲しければCAD利用技術者試験が良いということ。
建築以外に転職する予定がなければ、建築CAD検定で十分です。
試験の難易度は一概に比較できませんが、CAD利用技術者試験の方が少し合格率が低めです。
CAD利用技術者試験については、CAD利用技術者試験の難易度を合格率や過去問から分析【勉強も解説】にまとめてます。
まとめ【建築CAD検定は3級までならそこまで難易度は高くない】
この記事をまとめます。
- 建築CAD検定試験の合格率は准1級だけかなり低い
- 3級までは独学でも合格できる
- 勉強方法は公式過去問題集が良い
- 2級・准1級はスクールや通信講座も活用する
- 建築以外の業界に転職する予定がなければ、建築CAD検定でOK
建築CAD検定に合格したいあなたの参考になればうれしいです!
ちなみに、建築CAD検定以外のCAD系資格については、CADオペレーター向けの8つの資格【結論:資格がなくても働ける】も参考にどうぞ。