1級土木施工管理技士補は主任技術者になれる?取得するメリットも4つ紹介

1級土木施工管理技士補は主任技術者になれる?取得するメリットも4つ紹介
施工管理の男性
施工管理の男性

1級土木施工管理技士補って主任技術者になれる?

資格を取るメリットって何があるの?

こういった疑問に答える記事です。

この記事でわかること

  • 1級土木施工管理技士補は主任技術者になれる【ただし条件付き】
  • 1級土木施工管理技士補以外で主任技術者になる方法
  • 1級土木施工管理技士補を取得するメリット4選

私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。

結論、1級土木施工管理技士補は主任技術者になれます。

ただし、主任技術者になるには条件があります。

この記事では、1級土木施工管理技士補が主任技術者になる方法や、1級土木施工管理技士補を取得するメリットを解説していきます。

キャリアアップの参考にしてみてください。

この記事の監修者

株式会社ワット・コンサルティング

施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。

  • 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
  • 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
  • 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号

SAN-SUKE

1級土木施工管理技士補とは、1級土木施工管理技士試験の第一次検定に合格した者に与えられる資格です。

1級土木施工管理技士の資格には、第一次検定と第二次検定があります。

2021年4月の改定により、試験に合格後の資格取得については以下に変わりました。

改定前改定後
第一次検定に合格後取得できる資格なし1級土木施工管理技士補を取得
第二次検定に合格後1級土木施工管理技士を取得1級土木施工管理技士を取得
参考:国土交通省|改正建設業法について

このように、改定前には1級土木施工管理技士補という資格はなく、改定後にできた制度です。

施工管理技士補ができた背景

施工管理技士補が誕生した背景には、若手の技術者不足が挙げられます。

出典:国土交通省|建設業を巡る現状と課題

上のグラフからわかるとおり、建設業界は高齢化が深刻です。

現場では施工管理技士の資格がないと担当できない工事も多いため、施工管理技士を増やす必要がありました。

ポイント

そこで、従来は第一次検定と第二次検定の両方に合格する必要があった試験制度を改定し、第一次検定に合格するだけで「施工管理技士補」という資格が与えられるようになったのです。

第一次検定に合格して施工管理技士補を取得すれば、第二次検定に合格するだけで施工管理技士を取得できるため、施工管理技士の増加が期待されています。

出典:国土交通省|技術検定制度の見直しについて

結論、1級土木施工管理技士補は条件付きで主任技術者になれます。

1級土木施工管理技士補が主任技術者になる条件は、以下の工事で3年以上の実務経験を積むことです。

実務経験に該当する工事

  • 左官
  • とび・土工・コンクリート
  • 屋根
  • タイル・レンガ
  • 鉄筋
  • しゅんせつ
  • 塗装
  • 防水
  • 熱絶縁
  • さく井
  • 水道施設
  • 清掃施設
  • 解体

参考:国土交通省|建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧

この実務経験を積むことで、1級土木施工管理技士補は主任技術者としての役割を果たせるようになります。

1級土木施工管理技士補ができる業務

1級土木施工管理技士補になると、監理技術者の補佐ができます。

監理技術者とは、発注者から請け負った工事金額の総額が4,500万円以上の場合に配置される技術者のことです。

具体的には、以下の補佐業務を担当できます。

1級土木施工管理技士補ができる補佐業務

  • 施工計画の作成
  • 申請書類の作成
  • 現場での指揮・統率
  • 工程・品質・安全・原価管理などの作成や管理

施工管理の男性
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1級土木施工管理技士補以外で、主任技術者になる方法はあるの?

以下の方法でも、主任技術者になることができます。

主任技術者になる方法

  • 1つの業種の実務経験を積む
  • 複数の業種の実務経験を積む
  • 必要な資格を取得する

1つずつ詳しく解説します。

1つの業種の実務経験を積む

1つの業種で実務経験を積むと、主任技術者を目指せます。

ただし、必要な実務経験の年数は学歴によって異なるため注意しましょう。

学歴による実務経験年数の違い

  • 大学(短期大学含む)の指定学科卒業者:3年以上
  • 高等専門学校の指定学科卒業者:3年以上
  • 高校の指定学科卒業者:5年以上
  • それ以外の学歴の者:10年以上

参考:国土交通省近畿地方整備局|営業所専任技術者・現場技術者(主任技術者・監理技術者)となるための要件

このように、1つの業種で所定の実務経験を積むことで主任技術者になれます。

複数の業種の実務経験を積む

複数の業種で実務経験を積んだ場合でも、主任技術者になれます。

具体的には、以下の要件を満たす必要があります。

許可を受けようとする建設業複数業務の条件
大工工事業・建築工事業および大工工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務経験
・うち、大工工事業に係る建設工事に関し8年以上の実務経験
とび・土工工事業・土木工事業およびとび・土工工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務経験
・うち、とび・土工工事業に係る建設工事に関し8年以上の実務経験
しゅんせつ工事業・土木工事業およびしゅんせつ工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務経験
・うち、しゅんせつ工事業に係る建設工事に関し8年以上の実務経験

参考:国土交通省|複数業種に係る実務経験を有する者

最低でも12年の実務経験が必要ですが、複数の業種で実務経験を積んだ場合でも主任技術者になれます。

必要な資格を取得する

1級土木施工管理技士補以外の資格を取得しても、主任技術者になれます。

例えば、以下の資格が該当します。

主任技術者になれる資格

  • 1級土木施工管理技士
  • 2級土木施工管理技士

参考:国土交通省|建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧

また、1級土木施工管理技士を取得すると、主任技術者の上位職である監理技術者になれます。

そのため、1級土木施工管理技士の第一次検定(1級土木施工管理技士補)に合格し、その後に第二次検定(1級土木施工管理技士)を目指すのもアリです。

1級土木施工管理技士補を取得するメリット4選
施工管理の男性
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1級土木施工管理技士補になると、どんなメリットがあるの?

メリットは以下の4つです。

1級土木施工管理技士補を取得するメリット

  • 監理技術者を目指せる
  • 資格手当がつくチャンスがある
  • 規模の大きい工事に携われる
  • 転職が有利になる

こちらも1つずつ詳しく解説します。

監理技術者を目指せる

1級土木施工管理技士補になれば、監理技術者を目指せます。

監理技術者は、現場全体を管理する能力が求められ、高度な専門知識と経験が必要です。

また、大規模な現場の責任者を任せられるため、年収が上がりやすいメリットがあります。

ポイント

監理技術者になるためには、1級土木施工管理技士補を取得後に、1級土木施工管理技士の第二次検定に合格する必要があります。

まずは第一次検定に合格して1級土木施工管理技士補を取得し、その後、第二次検定を受験できるタイミングで挑戦してみましょう。

ただし、第二次検定を受験するには所定の実務経験年数が必要です。

第二次検定の受験資格は、令和6年度から施工管理技士試験の受験資格が改正される|3つの注意点も解説にまとめたので参考にしてみてください。

資格手当がつくチャンスがある

1級土木施工管理技士補を取得すると、資格手当が支給されるチャンスがあります。

資格手当の金額は企業によって違いますが、月1,000円〜5,000円ほどの資格手当が期待できるでしょう。

資格手当は、日々の業務に対するモチベーションを高める要素となり、経済的なメリットも享受できます。

1級土木施工管理技士補を取得することで収入アップのチャンスをつかみ、さらに高いレベルの業務に取り組む意欲をもちましょう。

規模の大きい工事に携われる

1級土木施工管理技士補は、監理技術者の補助として規模の大きい工事に携われます。

例えば、以下のような大規模工事が挙げられます。

大規模工事の例

  • 空港建設
  • 震災の復興工事
  • 長距離トンネルの建設
  • 長大橋梁の建設など

このように、規模の大きい工事に携わることで、専門知識やスキルが向上し、さらなるキャリアアップにつながるメリットがあります。

転職が有利になる

1級土木施工管理技士補を取得すると、転職活動が有利になります。

即戦力として期待されることや、1級土木施工管理技士を取得しやすい点から、多くの企業で需要があります。

特に、大手建設会社は大規模な現場が多いため、1級土木施工管理技士補を採用する傾向にあります。

建設業界は会社規模が大きいほど年収が高いため、大手建設会社に転職して年収アップしたい人も、1級土木施工管理技士補の取得を目指しましょう。

最後に、1級土木施工管理技士補について、よくある質問に答えていきます。

1級土木施工管理技士補の受験資格は?

1級土木施工管理技士補は、受験年度末時点で19歳以上の人は誰でも受験できます。

国土交通省による改定前は、学歴に応じた実務経験年数が必要でしたが、改定後は年齢制限のみとなりました。

つまり、より多くの人が受けやすい状況になったといえます。

なお、制度改正について詳しく知りたい方は、令和6年度から施工管理技士試験の受験資格が改正される|3つの注意点も解説にまとめています。

1級土木施工管理技士補と2級土木施工管理技士だとどちらが格上?

格上かどうかの判断が難しいため、下表にそれぞれの特徴を比較してみました。

資格名与えられる役職
1級土木施工管理技士補・なし(監理技術者の補佐はできる)
・資格取得後に3年以上の実務経験があると主任技術者になれる
2級土木施工管理技士主任技術者

双方の特徴を知った上で、どちらを受けるか決めてみましょう。

1級土木施工管理技士補は主任技術者になれます。

ただし、1級土木施工管理技士補の資格を取得してから、3年以上の実務経験が必要です。

他にも、主任技術者を目指す方法には以下の3つがあります。

主任技術者になる別の方法

  • 1つの業種の実務経験を積む
  • 複数の業種の実務経験を積む
  • 必要な資格を取得する

さらに、1級土木施工管理技士補を取得しておくと、監理技術者へステップアップしやすくなります。

さっそく、1級土木施工管理技士補の取得を目指してみましょう。

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あなたの今後のキャリアプランの参考になれば幸いです。

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