試験内容とか勉強方法も知りたいな。
あと、他にも取得した方がいい資格があれば教えてほしい。
資格を取得して、キャリアアップ・収入アップしていきたいんだよね。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 土木設計技士がどんな資格かわかる
- 土木設計技士の試験内容がわかる
- 土木設計技士の勉強方法がわかる
- 土木設計技士と併せておすすめの資格がわかる
私たちワット・コンサルティングは、土木設計者の転職サポートを行う会社です。
この記事では、土木設計技士について解説します。
土木設計業務を行う人なら、取得しておいて損はないでしょう。
他の資格と併せて取得していくと、キャリアアップ・収入アップしやすいです。
いつか土木設計のスペシャリストになりたい人は、最後まで読んでみてください!
目次
土木設計技士とは?仕事内容も解説
土木設計技士とは、下記のような土木設計技術を証明する資格です。
- 構造計算
- 図面作成
- 数量計算
- 施工計画の作成
- インフラ整備・維持管理・更新などの詳細設計
平成21年に作られた民間資格で、全国建設産業教育訓練協会が主宰しています。
以前は、特に公共工事の設計ミスや施工までが考慮されていない図面の提供などが問題になっていました。
そうした問題を減らすために、土木設計実務ができる技術者が必要であり、スキルを証明するために土木設計技士資格が創設されました。
平成28年には国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録規程」で、下記の3つの点検業務に登録されています。
- 橋梁(鋼橋)
- 橋梁(コンクリート橋)
- トンネル
建設コンサルタントや、工事会社に所属する土木設計技術者向けの資格です。
土木設計技士と技術士・RCCMの違い
土木設計技士はよく技術士・RCCMと比較されます。
違いのイメージは下記のとおり。
- 土木設計技士:土木の詳細設計を行う
- 技術士・RCCM:発注者のコンサルティングを行う
似ていますが、業務範囲が少し違います。
土木設計技士の年収は500万円くらい(もちろん個人差あり)
個人差はありますが、土木設計技士の年収はおおよそ500万円くらいです。
土木設計の詳細設計ができる人は重宝されるため、年収は高めです。
土木設計の仕事内容は、土木設計の仕事内容と業務の流れ【年収や未経験者が就職する方法も解説】も参考にどうぞ。
土木設計技士の受験資格と受験手数料
土木設計技士を受験するには、下記のいずれかの条件を満たす必要があります。
学歴 | 実務経験年数 | |
指定学科 | 指定学科以外 | |
大卒・専門学校(高度専門士)卒 | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
短大・高専・専門学校卒(専門士)卒 | 5年以上 | 7年6ヶ月以上 |
高卒・専門学校(高度専門士・専門士以外)・高専卒 | 10年以上 | 11年6ヶ月以上 |
その他 | 15年以上 |
指定学科は土木(工学)科、建築(学)科、都市工学科などです。
そして、実務経験の範囲は下記のとおりです。
- 土木に関する構造計算
- 数量計算
- 設計図書の作成
- 施工計画書の作成
- 設計図面の照査
- 社会インフラの点検や診断、維持管理・保守など
ちなみに、資格取得にかかる料金は下記のとおりです。
- 受験手数料:13000円
- 試験合格後の資格の登録費用:9000円
土木設計技士は更新制度あり
土木設計技士資格の有効期限は5年で、更新することができます。
更新するには2つの方法があります。
- 登録更新の講習会を受講する:受講料28000円
- 5年間の継続教育で125単位以上を取得する:登録更新申請料15000円
継続教育で125単位以上を取得するには、下記の方法があります。
- 講習会への参加
- 論文等の発表
- 企業内研修・OJT
- 技術指導
- 業務経験など
詳しくは、土木設計技士資格検定試験 受験及び登録更新の手引きを参考にどうぞ。
土木設計技士の資格試験の内容
試験は四肢択一式と記述式の2つがあります。
四肢択一式(マークシート) | 試験時間:2時間30分(午前)
【試験範囲】
50問中25問以上に正解が必要 |
記述式 | 試験時間:2時間30分(午後)
記述問題・作図問題ともに50%以上の得点が必要 |
土木設計技士の難易度はそこまで高くない【合格率も高い】
結論、難易度はそこまで高くありません。
近年の合格率は下記のとおりです。
- 2016年:77.8%
- 2018年:66.7%
参考:富士教育訓練センター
また、四肢択一式と記述式ともに合格基準は「50%以上」なので低めです。
ただし、下記のように勉強しにくいのがデメリットなので、決して気を抜けません。
- テキストが1冊しかない
- 過去問はあるが解説がない
- 記述式問題の解答例がない
土木設計技士の勉強方法【テキストと過去問あり】
具体的には下記の2つで勉強しましょう。
- 標準テキストで勉強する
- 過去問をくりかえし解く
「土木設計入門―土木設計技士を目指して」という本が標準テキストなので、購入すると良いでしょう。
※Amazonで購入できます。
過去問は、職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会のホームページに掲載されています。
ただし先ほどもお伝えしたとおり、過去問は解説がないのと、記述式問題は解答例がありません。
この辺はテキストと照らし合わせて勉強していくしかないでしょう。
土木設計技士と併せて取得しておきたい資格
結論、下記の2つがおすすめです。
- 建設部門の技術士
- RCCM
先ほども触れた資格ですが、土木設計ならこの2つが良いでしょう。
1つずつ解説します。
建設部門の技術士
合格率 | 約4%(第一次試験×第二次試験の合格率) |
試験の難易度 | ★★★★★ |
おおよその年収 | 500~700万円 |
技術士は、高度な科学技術の知識やスキルを証明できる国家資格です。
21の分野があり、その中の「建設部門」が土木に該当します。
主に建設コンサルタントが取得する傾向ですが、土木設計従事者も取得しておいて損はありません。
建設コンサルタントは、主に公共工事を発注する側にアドバイスをする仕事です。
詳しくは、建設コンサルタントをわかりやすく解説【大手ランキングや年収】を参考にどうぞ。
技術士を取得するメリットは下記のとおり。
- 主任技術者・監理技術者になれる
- 経営事項審査に点数がつき公共工事を受注しやすくなる
会社の売上に直結するので、資格手当や昇給で年収アップしやすくなります。
建設部門の技術士の詳細は、建設部門の技術士の合格率や難易度【おすすめの勉強方法も紹介します】を参考にどうぞ。
RCCM
合格率 | 約40% |
試験の難易度 | ★★★☆☆ |
おおよその年収 | 450~700万円 |
土木工事の専門技術を証明する資格です。
主に建設コンサルタントに取得されている資格ですが、土木設計に従事する人も取得しておくと良いでしょう。
会社によっては資格手当などで、収入アップできることもあります。
詳しくは、建設コンサルタンツ協会のサイトを見てみましょう。
まとめ:さっそく土木設計技士の勉強を始めてみよう
この記事をまとめます。
- 土木設計技士は土木設計技術を証明する民間資格
- 技術士やRCCMより土木の詳細設計を行うイメージ
- 試験は四肢択一式と記述式があり50%以上の正答が必要
- 合格率は60~70%台なので難易度はそこまで高くない
- 標準テキストと過去問で勉強する
土木設計技士を取得したい人は、さっそく勉強を始めてみてください。
また、併せておすすめの資格は下記の2つです。
- 建設部門の技術士
- RCCM
建設部門の技術士の詳細は、建設部門の技術士の合格率や難易度【おすすめの勉強方法も紹介します】にまとめています。
また、技術士を取得するメリットは、「技術士は役に立たない」と言われる5つの理由【12個のメリットあり】を参考にどうぞ。
あなたのキャリアアップの参考になればうれしいです!