一級建築士の年収や給料、収入を上げる方法などをご紹介します。
「将来一級建築士になりたい」「いま二級建築士で一級建築士を目指している」という人は、一級建築士の収入も気になるところだと思います。
年収いくらかはなかなか人に聞きにくいものなので、一級建築士の年収を分析してみました。
仕事である以上、いくら稼げるのかを知っておくのは大切なことです。
この記事では、下記をまとめました。
- 一級建築士の平均年収や給料
- 勤務先による年収の違い
- 一級建築士で年収1000万円以上稼ぐ方法
- 一級建築士の年収を上げる方法
あなたのキャリアプランの参考になればうれしいです。
目次
一級建築士の平均年収や給料【642万円です】
一級建築士の平均年収や給料をご紹介します。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査を参考に計算したところ、下記のとおりです。
- 平均年収:6,426,000円
- 平均月給:423,400円
- 平均ボーナス:1,345,200円
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
厚生労働省の賃金構造基本統計調査を参考に、さらにくわしい年収データを見てみましょう。
近年の一級建築士の年収の推移
近年の一級建築士の年収や給料の推移をご紹介します。
年度 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
2001年 | 625万円 | 43万円 | 109万円 |
2002年 | 595万円 | 42万円 | 95万円 |
2003年 | 608万円 | 43万円 | 94万円 |
2004年 | 602万円 | 43万円 | 87万円 |
2005年 | 539万円 | 39万円 | 71万円 |
2006年 | 538万円 | 38万円 | 78万円 |
2007年 | 599万円 | 43万円 | 84万円 |
2008年 | 642万円 | 44万円 | 117万円 |
2009年 | 552万円 | 39万円 | 78万円 |
2010年 | 551万円 | 40万円 | 73万円 |
2011年 | 519万円 | 38万円 | 65万円 |
2012年 | 580万円 | 41万円 | 83万円 |
2013年 | 677万円 | 43万円 | 163万円 |
2014年 | 638万円 | 43万円 | 118万円 |
2015年 | 645万円 | 42万円 | 138万円 |
2016年 | 644万円 | 44万円 | 116万円 |
2017年 | 643万円 | 42万円 | 135万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
2000年代は「建設冬の時代」ともいわれ、一級建築士の平均年収も550万円を下回りました。
ところが、2011年の東日本大震災、2020年の東京オリンピック・パラリンピック招致をきっかけに平均年収は600万円台中盤まで上がっています。
ちなみに、今後の一級建築士の年収は上がるのでしょうか?下がるのでしょうか?
現在の建設業界は人材不足です。
国土交通省の「建設産業の現状と課題」によると、建設業界の約3割は55歳以上で、29歳以下は約1割しかいません。
2025年には47万人~93万人の建設技能労働者が不足すると試算されています。
一級建築士も高齢化が進んでおり、約65%は50歳以上です。
30代以下の一級建築士は10%台しかいません。
ベテランの建築士が引退してしまうと、国内の建築士の数は一気に不足してしまいます。
事実、一級建築士の求人は多く出ているため、一級建築士が足りないことがわかります。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの工事や、リニア新幹線、大阪万博など今後の建設業界には大規模工事がいくつも控えています。
工事の数に対して一級建築士が不足することから、一級建築士の年収は上がるかもしれませんね。
参考:国土交通省「建設産業の現状と課題」
年齢別の一級建築士(男性)の平均年収・月給・ボーナス
年齢別の一級建築士(男性)の平均年収・月給・ボーナスの推移を見てみましょう。
※厚生労働省の賃金構造基本統計では女性の一級建築士の年齢別の給料データがないため、男性のみの給料データです。
年齢 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
20~24歳 | 392万円 | 25万円 | 97万円 |
25~29歳 | 504万円 | 32万円 | 121万円 |
30~34歳 | 643万円 | 42万円 | 133万円 |
35~39歳 | 664万円 | 42万円 | 161万円 |
40~44歳 | 670万円 | 44万円 | 142万円 |
45~49歳 | 807万円 | 51万円 | 193万円 |
50~54歳 | 772万円 | 51万円 | 160万円 |
55~59歳 | 787万円 | 50万円 | 184万円 |
60~64歳 | 606万円 | 42万円 | 99万円 |
65~69歳 | 455万円 | 32万円 | 71万円 |
70歳~ | 398万円 | 28万円 | 62万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
一級建築士は45~49歳で年収のピークがくることがわかりますが、年齢が上がっても年収は高いままです。
一級建築士の資格があれば長く稼ぐことができるのがわかりますね。
まさに「手に職の資格」といえるでしょう。
年齢別の手取りの平均年収・月給・ボーナス
上記の年齢別の一級建築士の平均年収・月給・ボーナスから所得税・住民税・社会保険料を引いた手取りの給料を計算してみました。
ただし、手取りは家族構成、住んでいる都道府県、使える税金控除などによって変わるので、あくまでも参考程度としてください。
年齢 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
20~24歳 | 301万円 | 19万円 | 75万円 |
25~29歳 | 380万円 | 24万円 | 91万円 |
30~34歳 | 497万円 | 33万円 | 103万円 |
35~39歳 | 509万円 | 32万円 | 123万円 |
40~44歳 | 509万円 | 33万円 | 108万円 |
45~49歳 | 593万円 | 38万円 | 142万円 |
50~54歳 | 582万円 | 38万円 | 121万円 |
55~59歳 | 558万円 | 36万円 | 131万円 |
60~64歳 | 449万円 | 31万円 | 73万円 |
65~69歳 | 347万円 | 24万円 | 54万円 |
70歳~ | 307万円 | 22万円 | 48万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
男女別の一級建築士の平均年収・月給・ボーナス
男女別の一級建築士の平均年収・月給・ボーナスをご紹介します。
性別 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
男性 | 654万円 | 43万円 | 136万円 |
女性 | 561万円 | 36万円 | 126万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
平均値では男性の給料が高くなっています。
ただし、一級建築士の年収は勤める企業とスキルによります。
最終学歴別の平均年収・月給・ボーナス
一級建築士の最終学歴別の平均年収・月給・ボーナスの目安をご紹介します。
※厚生労働省の賃金構造基本統計の一級建築士の給料データと、建設業界の学歴別の給料データから独自に計算したものです。実数値と違う可能性もあるのであくまでも参考値としてください。
最終学歴 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
大卒・大学院卒 | 811万円 | 50万円 | 211万円 |
高専・短大卒 | 612万円 | 40万円 | 129万円 |
高卒 | 537万円 | 37万円 | 90万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
学歴で給料にけっこう差があることがわかります。
理由は、大卒や大学院卒は大手のゼネコンやハウスメーカーに就職できるため給料が高くなります。
同じくらいのスキルの一級建築士であっても、どこに勤めるかで年収が変わります。
企業規模別の平均年収・月給・ボーナス
一級建築士の年収は勤務先の企業規模で変わります。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査の
- 従業員数1000人以上の企業
- 100~999人の企業
- 10~99人の企業
の一級建築士の給料データをご紹介します。
企業規模 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
1000人以上 | 800万円 | 48万円 | 222万円 |
100~999人 | 640万円 | 42万円 | 135万円 |
10~99人 | 591万円 | 41万円 | 105万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
1000人以上の大企業と10~99人の小企業では年収が大きく違いますね。
1000人以上の大企業には、年収1000万円以上の一級建築士もいます。
1000人以上の大企業は、下記などがあります。
- スーパーゼネコン
- ゼネコン
- 中堅ゼネコン
- ハウスメーカー
1000人以上の大企業に就職するには、最終学歴が大卒以上か、豊富な実務経験が必要です。
100~999人の企業は、下記などがあります。
- 中堅のハウスメーカー
- 大型の工務店
- 大手の建築事務所
10~99人の企業は下記などです。
- 工務店
- 中小の建築事務所
ちなみに、男性の一級建築士の企業規模別の平均年収・月給・ボーナスもご紹介します。
企業規模 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
1000人以上 | 833万円 | 51万円 | 222万円 |
100~999人 | 655万円 | 43万円 | 144万円 |
10~99人 | 601万円 | 41万円 | 107万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
また、女性の一級建築士の企業規模別の平均年収・月給・ボーナスもご紹介します。
企業規模 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
1000人以上 | 662万円 | 37万円 | 221万円 |
100~999人 | 556万円 | 39万円 | 86万円 |
10~99人 | 486万円 | 34万円 | 82万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
ちなみに、一級建築士を取得すると資格手当がつく会社がほとんどです。
ただ、就職先によって年収は変わるので、就職活動の参考にしてください。
役職別の平均年収・月給・ボーナス
一級建築士の役職別の平均年収・月給・ボーナスの目安をご紹介します。
※厚生労働省の賃金構造基本統計の一級建築士の給料データと、建設業界の役職別の給料データから独自に計算したものです。実数値と違う可能性もあるのであくまでも参考値としてください。
役職名 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
職長級 | 500万円 | 34万円 | 89万円 |
係長級 | 551万円 | 37万円 | 109万円 |
課長級 | 657万円 | 42万円 | 148万円 |
部長級 | 803万円 | 51万円 | 188万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
公務員の一級建築士の年収
一級建築士は公務員として働くこともできます。
国家公務員や地方公務員の技術系専門職として働きます。
総務省の「地方公務員給与実態調査結果」を見ると一級建築士だけの給料データはないのですが、技能労務職の給料が公表されています。
給与月額が公表されているので年収も計算してみました。
平均給料月額 | 諸手当月額 | 平均給与月額 | 平均年収 | |
地方公務員 | 317,632円 | 60,674円 | 378,306円 | 4,539,672円 |
国家公務員 | 286,833円 | ー | 328,360円 | 3,940,320円 |
参考:総務省「平成29年地方公務員給与実態調査結果等の概要 2 平均給与月額」
公務員の一級建築士は民間企業の建築設計とは違い、建築確認などの業務を行います。
※建築基準適合判定資格者検定試験に合格しなければいけません。
民間企業に比べると平均年収は少々下がりますが、公務員は安定しているメリットがあります。
「一級建築士の資格を活かして安定して働きたい」という人には良いかもしれません。
都道府県別の一級建築士の平均年収・月給・ボーナス
都道府県別の一級建築士の平均年収・月給・ボーナスの目安をご紹介します。
※厚生労働省の賃金構造基本統計の一級建築士の給料データと、建設業界の都道府県別の給料データから独自に計算したものです。実数値と違う可能性もあるのであくまでも参考値としてください。
都道府県 | 平均年収 | 平均月給 | 平均ボーナス |
北海道 | 522万円 | 36万円 | 90万円 |
青森 | 438万円 | 31万円 | 62万円 |
岩手 | 541万円 | 34万円 | 135万円 |
宮城 | 623万円 | 41万円 | 125万円 |
秋田 | 448万円 | 32万円 | 67万円 |
山形 | 462万円 | 32万円 | 81万円 |
福島 | 542万円 | 36万円 | 116万円 |
茨城 | 647万円 | 44万円 | 118万円 |
栃木 | 533万円 | 38万円 | 81万円 |
群馬 | 611万円 | 39万円 | 139万円 |
埼玉 | 679万円 | 44万円 | 145万円 |
千葉 | 597万円 | 42万円 | 94万円 |
東京 | 881万円 | 53万円 | 241万円 |
神奈川 | 710万円 | 46万円 | 156万円 |
新潟 | 489万円 | 35万円 | 67万円 |
富山 | 564万円 | 39万円 | 91万円 |
石川 | 629万円 | 41万円 | 141万円 |
福井 | 620万円 | 40万円 | 143万円 |
山梨 | 654万円 | 42万円 | 148万円 |
長野 | 583万円 | 39万円 | 110万円 |
岐阜 | 551万円 | 37万円 | 104万円 |
静岡 | 617万円 | 42万円 | 114万円 |
愛知 | 700万円 | 46万円 | 147万円 |
三重 | 615万円 | 42万円 | 112万円 |
滋賀 | 626万円 | 41万円 | 133万円 |
京都 | 581万円 | 40万円 | 98万円 |
大阪 | 737万円 | 47万円 | 174万円 |
兵庫 | 620万円 | 41万円 | 122万円 |
奈良 | 648万円 | 42万円 | 145万円 |
和歌山 | 629万円 | 42万円 | 126万円 |
鳥取 | 464万円 | 33万円 | 67万円 |
島根 | 532万円 | 36万円 | 105万円 |
岡山 | 595万円 | 40万円 | 117万円 |
広島 | 663万円 | 41万円 | 165万円 |
山口 | 580万円 | 38万円 | 122万円 |
徳島 | 536万円 | 35万円 | 114万円 |
香川 | 706万円 | 46万円 | 152万円 |
愛媛 | 570万円 | 37万円 | 128万円 |
高知 | 487万円 | 34万円 | 75万円 |
福岡 | 675万円 | 42万円 | 168万円 |
佐賀 | 582万円 | 37万円 | 140万円 |
長崎 | 524万円 | 36万円 | 97万円 |
熊本 | 474万円 | 32万円 | 87万円 |
大分 | 516万円 | 36万円 | 89万円 |
宮崎 | 482万円 | 33万円 | 86万円 |
鹿児島 | 439万円 | 32万円 | 52万円 |
沖縄 | 464万円 | 33万円 | 67万円 |
※1000円以下は四捨五入しています。
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
やはり、東京や大阪など首都圏の年収が高いです。
一級建築士の生涯賃金
上記の給料データから計算した一級建築士の生涯賃金は約3億1500万円です。
もちろん、何歳で一級建築士として働くかによります。
建築系資格の中でも高い生涯賃金といえるでしょう。
一級建築士と二級建築士の年収の比較
一級建築士と二級建築士の平均年収を比較してみましょう。
- 一級建築士の平均年収:6,426,000円
- 二級建築士の平均年収:350万~500万円
二級建築士の給料データは厚生労働省の賃金構造基本統計調査に載っていないので「350万~500万円」と幅を持たせました。
やはり二級建築士よりは一級建築士の年収の方が高いです。
二級建築士より一級建築士の方が設計や工事監理できる建築物の規模が大きくなります。
建築物の規模が大きいということはそれだけ大きなお金が動くことなので、当然一級建築士の方が年収が高くなります。
二級建築士でもゼネコンはハウスメーカーにいれば年収は500万円くらいになりますが、平均年収642万円の一級建築士にはやはりかないません。
建築士として稼ぎたい人は一級建築士を目指しましょう。
一級建築士の高齢化
厚生労働省の賃金構造基本統計調査には一級建築士の平均年齢・平均勤続年数・労働時間・超過勤務時間も載っていますので、参考までにご紹介します。
平均年齢 | 平均勤続年数 | 労働時間 | 超過勤務時間 | |
男女計 | 50.6歳 | 13.4年 | 173時間 | 14時間 |
男性 | 52.1歳 | 14年 | 173時間 | 14時間 |
女性 | 39.4歳 | 9.2年 | 169時間 | 13時間 |
1000人以上の企業(男女計) | 48.3歳 | 16.9年 | 168時間 | 24時間 |
1000人以上の企業(男性) | 50.8歳 | 18.2年 | 169時間 | 25時間 |
1000人以上の企業(女性) | 37.6歳 | 11.5年 | 164時間 | 19時間 |
100~999人の企業(男女計) | 46.2歳 | 12年 | 168時間 | 17時間 |
100~999人の企業(男性) | 47.3歳 | 13年 | 169時間 | 17時間 |
100~999人の企業(女性) | 39.9歳 | 5.9年 | 164時間 | 16時間 |
10~99人の企業(男女計) | 53.2歳 | 12.9年 | 176時間 | 10時間 |
10~99人の企業(男性) | 54.3歳 | 13.1年 | 176時間 | 10時間 |
10~99人の企業(女性) | 40.5歳 | 9.8年 | 177時間 | 7時間 |
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
もっとも印象的なのは平均年齢の高さです。
前述のとおり一級建築士の高齢化が進んでいます。
建設業の需要は高いままなのに一級建築士が不足する時代になるでしょう。
一級建築士は貴重な存在になるため、追い風の時代になりそうです。
一級建築士で年収1000万円以上稼ぐ方法
一級建築士で年収1000万円以上稼ぐ方法は、下記の2つです。
- スーパーゼネコン・大手ゼネコンに転職する
- 独立して設計事務所を開業する
スーパーゼネコンや大手ゼネコンは採用倍率が高いことや、転職でも学歴が必要になるケースもあるため狭き門です。
スーパーゼネコンや大手ゼネコンに転職しないで年収1000万円以上稼ぐには独立しかありません。
ただし、独立はリスクがあります。
必ず年収1000万円以上稼げる保証はありませんし、失敗すれば勤務時代より収入が減ります。
独立して成功するためには、下記の3つが重要です。
- スキルが高いのは当たり前
- 仕事をとってこれる営業力や人脈が必要
- 仕事が来るようにマーケティングが必要
「腕が良ければ仕事が来る」ということはありません。
どんなに腕が良くても、自分の設計事務所のことを知ってもらわなければ仕事はきません。
営業したり関連業者と業務提携したり、ホームページなどでマーケティングをする力が必要です。
設計事務所を開業して失敗するケースは、営業やマーケティングに失敗しているケースがほとんどです。
仕事をとれなければ収入はゼロです。
地方は仕事が少なかったり、景気に左右されやすい面もあるので注意しましょう。
勤務時代のうちに建築業界の人脈を作ったり、営業やマーケティングの勉強をすることをおすすめします。
建築士の人数は下記のとおり。
- 一級建築士:約37万人
- 二級建築士:約76万人
- 木造建築士:約17000人
多くの建築士がいるということはそれだけライバル設計事務所が多いということ。
独立は慎重に検討しましょう。
独立に成功すればどんどん実績がつくため、大きい仕事ももらいやすくなります。
大規模な建築物や公共の場所の設計を任せられれば年収は大きく上がります。
人気のある建築士は設計料やデザイン料を自由に決められることもあるので、年収2000万円以上も可能です。
成功できればとても夢のある仕事です。
一級建築士の年収を上げる方法
年収1000万円までいかなくても年収を上げる方法は、下記の3つです。
- 今より大きい規模の会社に転職する
- スキルを上げて給料を上げてもらう
- 一級建築士以外の資格も取得する
①「今より大きい規模の会社に転職する」は前述のとおり採用倍率が高くなります。
豊富な実務経験がある人はチャレンジしてみましょう。
また、技術者派遣の会社に転職することで大手企業に派遣されて働くこともできます。
- 「大手企業には興味あるけど、自分にやっていけるか不安…」
- 「自分のスキルでは大手に転職できないが大手の仕事をしてみたい」
という人は技術者派遣で働くことを検討しましょう。
もし大手企業の仕事が合わなければ他の派遣先に変えることもできますし、正社員で大手企業に転職できなくても派遣技術者として大手で働くこともできます。
②「スキルを上げて給料を上げてもらう」は勤務先の評価制度や経営状態にもよります。
どんなにがんばっても年収が上がらない場合は転職を検討しましょう。
③「一級建築士以外の資格も取得する」は資格手当をもらえて年収が上がる会社もあります。
特におすすめの資格は下記などです。
- 1級建築施工管理技士
- 2級建築施工管理技士
- インテリアコーディネーター
一級建築士と関連のある資格をとれば効率よく仕事ができます。
大手の会社だと資格取得支援制度があります。
また、会社で講師を招いて勉強させてくれることもあるでしょう。
資格取得で年収を上げるのはキャリアップもできるので一石二鳥です。
一級建築士の転職方法
一級建築士として転職する方法は、下記の4つです。
- 希望の企業の中途採用募集にエントリーする
- 転職サイトからエントリーする
- 一級建築士の転職エージェントに企業を紹介してもらう
- 技術者派遣で働いてみる
③「一級建築士の転職エージェントに企業を紹介してもらう」であれば、自分に合う企業を紹介してもらえる可能性があります。
④「技術者派遣で働いてみる」は、下記の場合に有効です。
- 特定の企業にしぼらず様々な企業で働いてみたい
- 自分に合う企業を働きながら探したい
- 広く経験を積みたい
- 特定の企業に絞って転職して合わなかったら不安
- 希望の企業は採用倍率が高すぎて転職できない
技術者派遣といっても、いわゆるアルバイトの派遣ではなく、正社員として就職できて、働くのは派遣先企業というだけです。
あなたに合った転職方法を実行しましょう。
ちなみに弊社の求人サイト「SAN-SUKE」でも、一級建築士の優良求人情報を掲載しています。
転職の情報収集にチェックしてみてください。
一級建築士の仕事内容
一級建築士は建築物の設計・工事監理を行う仕事です。
図面を書いて設計図を書いたり、工事現場で図面通りに工事が進んでいるかの監理を行います。
二級建築士や木造建築士は設計・工事監理できる建築物の制限がありますが、一級建築士はすべての建築物の設計・工事監理ができます。
特に、ビル・マンション・病院・商業施設・病院など大型建築物の設計や工事監理は一級建築士しかできません。
一級建築士の仕事は地図に残る規模の建築物づくりに関わることができます。
名所といわれるような建築物の設計・工事監理を自分がやったとなれば、大きなやりがいを感じます。
また、建築物が完成したときの感動はひとしおです。
もちろん建築物が完成するまでは様々な壁をクリアしなければいけませんが、完成したときは苦労もふっとびます。
人々が集う施設、家族が安心して長く住める家など、多くの人の人生にかかすことのできない建築物を造るのが一級建築士です。
依頼主から直接「ありがとう」と言われるときはうれしいものです。
一級建築士になるには?
一級建築士になるには一級建築士試験に合格して免許の交付を受けなければいけません。
一級建築士は指定科目の学校を卒業する必要があることや、実務経験が必要なこともあり受験資格は厳しいです。
また、合格率もわずか12%ほどしかない難関資格です。
学科試験と製図試験があり、製図試験は学校に通わないと合格は難しいです。
1回で合格できる人は少ないため、何年か受験を繰り返さなければいけません。
一級建築士は建築系資格の中でもっとも難易度が高い資格なので、心してかかりましょう。
一級建築士になりたい人は、一級建築士試験の合格率や受験資格からみる難易度を参考にどうぞ。
- 一級建築士の合格率からみる難易度
- 受験資格からみる難易度
- 過去問からみる難易度
- 出身大学からみる難易度
- 一級建築士の試験内容
- 合格するための勉強方法や勉強時間
などをまとめています。
まとめ【一級建築士の平均年収は642万円】
一級建築士の年収は勤務する企業規模によって変わります。
一級建築士が不足する時代になるため、今後の年収にも期待できそうですね。
年収を上げるためには、下記の方法があります。
- 今より規模が大きい会社に転職する
- スキルを上げて給料を上げてもらう
- 一級建築士の関連資格を取得する
- 独立する
一級建築士は稼げる資格です。
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