できれば建築士になってみたいんだよね。
頭よくないとなれないのかな…?
もし向いてるなら挑戦してみたい。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 建築士の仕事内容がわかる
- 建築士に向いてる人の特徴がわかる
- 建築士に向いてない人の特徴がわかる
- 建築士に必要なスキル・知識がわかる
- 建築士になる方法がわかる
私たち「ワット・コンサルティング」は、建築設計の技術者派遣を行う会社です。
この記事では、「建築士に向いてる人の特徴」を解説していきます。
今まで多くの人を見てきて、「こういう人は建築士に向いてる!」という特徴を詳しくまとめました。
もしあなたが建築士に向いてるようなら、さっそく建築士になるために行動していきましょう。
建築士になる方法も解説するので、参考にどうぞ。
あなたが仕事選びに失敗しないためにも、最後まで読んでみてください!
目次
【まず】建築士はどんな仕事?
基本として、建築士の仕事内容を知っておきましょう。
主な仕事内容は3つです。
- 建築設計
- 工事監理
- 施主とのコミュニケーション
建築設計とは、建築図面を作ることです。
イメージを書き出し、図面にしていきます。
工事監理とは、図面通りに工事が進んでいるか管理すること。
現場に出向いて、現場監督と話しながら工事を管理します。
建築設計や工事監理については、一級建築士の仕事内容を解説【将来、建築士として活躍するために】に詳しくまとめたので参考にどうぞ。
※一級建築士の記事ですが、二級建築士でもほぼ同じ内容です。
また、設計した図面のプレゼンや、工事の進捗報告などを施主(依頼主)に行うのも建築士の仕事です。
建築士には3種類ある
一口に「建築士」といっても、下記の3種類があります。
- 意匠設計:建物のデザイン
- 構造設計:建物の骨組みの設計
- 設備設計:電気・ガス・水道・空調など設備の設計
一般的にイメージされやすい建築士は「意匠設計」のことです。
構造設計や設備設計もあるので、漠然とでも「どの建築士になろうかな…」と考えておきましょう。
3種類の建築士の違いも、一級建築士の仕事内容を解説【将来、建築士として活躍するために】に詳しくまとめています。
建築士・建築家・設計士の違い
意味は下記のとおり。
- 建築士:一級建築士や二級建築士など資格の名前
- 建築家:建築設計する人(職業の呼び方)
- 設計士:建築以外も含む設計職の人(機械設計など)
似てますが、意味が違います。
ちなみに、建築家の多くは建築士の資格をもっています。
「建築の設計をやりたい!」という人は、まず建築士を取得しましょう。
※建築士を取得する方法は、建築士になる方法【二級建築士から目指そう】で解説してます。
建築士の主な就職先
大きく分けると下記の6つです。
- 建設会社
- 設計事務所
- ハウスメーカー
- ディベロッパー
- 工務店
- 公務員
一級建築士にキャリアアップしていくと、大手企業に転職できます。
この辺も、一級建築士の仕事内容を解説【将来、建築士として活躍するために】に詳しくまとめてます。
また、一級建築士の年収は、一級建築士の年収や給料!収入を上げる方法は?を参考にどうぞ。
【適性診断】建築士に向いてる人の特徴12選
建築士に向いてる人の特徴は、下記の12個です。
- 建築が好きな人
- 想像力がある人
- デザインが好きな人
- 流行に敏感な人
- 体力がある人
- 視野が広い人
- 責任感がある人
- ルールを守れる人
- 人を喜ばせたい人
- 臨機応変に行動できる人
- 理系科目が嫌いじゃない人
- コミュニケーション能力が高い人
多く当てはまるほど、建築士に向いてます。
1つずつ解説するので、あなたがいくつ当てはまるか数えてみてください。
①建築が好きな人
「建築が好き」というのは、最低限必要な要素です。
興味がないと、仕事が辛くなるので。
例えば下記のように、建築への興味はあった方がいいでしょう。
- 建築物を見るのが好き
- 内装やインテリアが好き
- 歴史的な建造物を見るのが好き
「好きこそ物の上手なれ」という言葉もあるとおり、建築が好きな方が向いてます。
②想像力がある人
建築士は想像する仕事だから。
例えば、まだお子さんが小さい家族が「家を建てたい」という場合、今の家族構成に合わせた設計だけでなく、将来も見越した設計が必要です。
お子さんが大きくなって家を出ていっても、夫婦2人で住みやすい家にしないといけません。
と思うかもしれませんが、想像力が鍛えられます。
下記でも想像力はついてくるので、実践してみましょう。
- 本を読む
- 映画を見る
- YouTubeを見る
③デザインが好きな人
建築士はデザインする仕事だから。
例えば、住宅設計なら「かっこいい家」を建ててほしい人もいるし、「かわいい家」を建ててほしい人もいます。
施主(依頼主)の要望に応えるためにも、幅広いデザインの勉強が必要です。
ただし「デザインは興味ないけど勉強しなきゃ…!」という人は疲れてしまうので、根本的にデザインが好きな人の方が向いてます。
と思うかもしれませんが、デザインセンスは磨けるので安心してください。
下記などで、デザインセンスを磨いていきましょう。
- 建築物を見る
- 美術品を見る
④流行に敏感な人
なぜなら、建築の流行は変わっていくから。
建築の流行に興味をもって勉強できると、時代に合った設計ができます。
建築士は、時代に合わせて変化していく力も必要です。
ある程度、流行に興味がある人は建築士に向いています。
⑤体力がある人
繁忙期は残業する日が増えるからです。
案件が重なったりすると、残業や休日出勤もあるでしょう。
肉体労働ではないので強靭な体力は不要ですが、ある程度の体力はあった方がいいですね。
⑥視野が広い人
建築士は、建築設計以外への配慮も必要だから。
具体的には、下記も配慮した設計が必要です。
- 構造
- 設備
- 工事のしやすさ
「冷静にまわりの状況を見れる人」は建築士に向いています。
⑦責任感がある人
設計はモノづくりの起点になるからです。
もし設計段階で大きなミスがあれば、下記の人たちに迷惑がかかります。
- 施主
- 職人さん
- 現場監督
工事は一度進んでしまうと、後戻りは難しいです。
関連業者さんたちも仕事のスケジュールがあるため、「やっぱり直してください」とは言えないもの。
責任をもって設計する心構えが必要です。
⑧ルールを守れる人
建築基準法を守って設計しないといけないから。
もし建築基準法を無視して設計すれば、下記のようなトラブルに発展します。
- 建築許可が下りず施主に迷惑をかけてしまう
- 「建築基準法を知らない建築士」と思われて仕事を断られる
- 会社の売上が下がってしまう
2005年には、一級建築士の耐震偽装が大きな問題になりました。
建築士はルールを守った上で、設計を行う必要があります。
⑨人を喜ばせたい人
建築士は、人に喜んでもらう仕事だから。
施主に喜んでもらうと、下記のような好循環も始まります。
- 施主から紹介をもらえる
- 人気の建築士になっていく
- お客さんがついて独立しても食べていける
なので、「人を喜ばせたい」という人は建築士に向いてます。
下記のような人は特に良いですね。
- 家族に喜んでほしくて家事を手伝う
- 友達の誕生日を祝ってあげたいと思う
- 他人の幸せを自分の幸せのように思える
⑩臨機応変に行動できる人
建築士の仕事は、予期せぬトラブルもあるから。
具体的には下記など。
- 施主の気が変わって設計内容が変更
- 工事現場で問題が起きてスケジュールがズレる
こうしたトラブルに、臨機応変に対応していく必要があります。
トラブルでパニックにならず、冷静に対処できる人は向いています。
⑪理系科目が嫌いじゃない人
文系出身者でも建築士になれますが、できれば理系科目は嫌いじゃない方がいいですね。
下記のような勉強もあるから。
- 数学
- 地学
- 化学
- 衛生学
- 構造力学
ただ、この辺は今から勉強していけばOKです。
建築士試験の勉強をしていけば通る道なので、1つ1つ勉強していきましょう。
⑫コミュニケーション能力が高い人
建築士は、下記の人たちと話す仕事もあるから。
- 施主
- 営業さん
- 職人さん
- 現場監督
- CADオペレーター
「建築士は設計だけやればいい」という仕事ではありません。
まわりの人とコミュニケーションをとりながら、仕事を進めていきます。
なので、ある程度のコミュニケーション能力はあった方がいいでしょう。
「人と話すのは苦じゃない」という人は向いてます。
建築士に向いてない人の特徴5選
向いてない人の特徴は下記の5つです。
- 我が強すぎる人
- 勉強が嫌いな人
- 逆算ができない人
- すぐ飽きてしまう人
- チームワークが苦手な人
こちらも1つずつ解説しますね。
①我が強すぎる人
我が強すぎると、仕事がやりにくいです。
なぜなら、建築士は「施主の要望を叶える仕事」だから。
例えば、施主が「こんな家にしてほしい」と言っているのに、下記のように対応すると設計を断られてしまうでしょう。
- いや、こっちのデザインの方がいいですよ
- 絶対こうした方がいいですよ
- こっちの方がオシャレなのに…
我を出していいのは建築家です。
建築士は「施主の要望を叶える仕事」なので、我が強すぎる人は向いてません。
②勉強が嫌いな人
建築士は、ずっと勉強が必要だから。
具体的には、下記などをずっと勉強していきます。
- 法律
- 設計スキル
- 流行の設計
- デザインスキル
- 新しい設計ソフトの操作方法
「建築士資格を取ったらもう勉強しなくていい」というわけではありません。
建築に興味があって、継続的に勉強したい人は大丈夫。
③逆算ができない人
設計業務は期限があるからです。
「のんびり設計していい」というわけではないので、逆算してスケジュールを組む必要があります。
「納期が◯月◯日までだから、◯日までに◯◯をしなきゃいけない」と考えるイメージ。
スケジュールを立てて行動できる人は大丈夫でしょう。
④すぐ飽きてしまう人
長期の設計案件もあるからです。
特に、大規模プロジェクトのチームに入ると、ずっと同じ建築物の設計が続くことも。
飽きずに継続して業務を進める力が必要です。
もちろん、継続的に勉強しないと建築士試験も合格できないので、飽き性の人はちょっと向いてないかも…
⑤チームワークが苦手な人
建築士は、チームで働く仕事だから。
くりかえしですが、下記の人たちとチームで働きます。
- 営業さん
- 職人さん
- 現場監督
- CADオペレーター
「孤独に寡黙な仕事」ではないので、チームワークに慣れている方がいいでしょう。
部活で団体競技をやっていた人には良いと思います。
建築士に必要なスキルや知識5選
あと、建築士はどんなスキルや知識が必要なの?
必要なスキルや知識は下記の5つです。
- ヒアリングスキル
- 提案力
- 法律の知識
- CADスキル
- 空間把握能力
今はできないことでも、これから身につけていけば大丈夫です。
こちらも1つずつ解説しますね。
①ヒアリングスキル
建築士はヒアリングスキル、つまり「聞き出す力」が必要です。
なぜなら、施主の要望をうまく聞き出さないと、満足度の高い設計ができないから。
施主は建築のプロではありません。
漠然としたイメージしかないため、建築士が質問することでイメージを具現化していく必要があります。
この辺は、ヒアリングの本などで勉強できます。
少しずつでいいので、ヒアリングの勉強をしておきましょう。
②提案力
どんなに良い設計プランでも、施主のOKが出ないと仕事にならないから。
※コンペもOKが出ないと仕事をもらえません。
なので、設計スキルを磨くことはもちろん、提案力も磨いていく必要があります。
この辺は、プレゼンの本やYouTubeでも勉強が可能。
建築士資格を取得してからでも学べるので、少しずつ勉強していきましょう。
③法律の知識
前述のとおり、建築士は法律を守る仕事だから。
代表的な法律は下記の2つです。
- 建築基準法
- 都市計画法
この辺は、建築士の試験勉強でも学べます。
きちんと勉強していきましょう。
④CADスキル
CADとは、設計ソフトのことです。
建築設計では、特に下記のCADソフトを使います。
- AutoCAD
- Vectorworks Architect
近年は「3DのCADソフト」も増えています。
こうしたCADソフトの操作方法も、徐々に慣れていけばOK。
建築士試験の勉強をしながら、CADソフトにも触れていきましょう。
⑤空間把握能力
建築士は、何もない空間に建築物を想像する仕事だから。
空間の想像力が足りないと、工事が始まってから想定外のトラブルが起きることも。
ただし、この辺も勉強していくことで、ある程度は身につきます。
駆け出しのころは、先輩建築士から教えてもらうケースも多いです。
先輩にアドバイスをもらいながら、空間把握能力を身につけていきましょう。
建築士になる方法【二級建築士から目指そう】
建築士って、どうやってなるの?
まずは建築士の資格を取得しましょう。
建築士の資格には、下記の5種類があります。
- 木造建築士
- 二級建築士
- 一級建築士
- 構造設計一級建築士
- 設備設計一級建築士
結論、二級建築士から目指せばOKです。
※木造建築士は木造設計しかできないため、二級建築士の方がおすすめ。
二級建築士を受験するには、大学・短大・高専・専門学校・高校などで建築系の学科を卒業する必要があります。
試験に合格後、2~4年の実務経験を積むと二級建築士の免許がおります。
※実務経験の年数は最終学歴によって変わります。
また、建築系の学科を出ていない人は、7年以上の実務経験を積むと二級建築士を受験できます。
詳しい受験資格や、試験の難易度については、二級建築士の難易度!合格率や受験資格から分析してみたを参考にどうぞ。
また、建築学科が強い大学は、建築学科が強い大学をまとめてみた【夢を叶えるために情報収集】にまとめています。
まとめ【あなたが建築士に向いてるなら、さっそく目指してみよう】
最後にもう一度、建築士に向いてる人の特徴をまとめておきます。
- 建築が好きな人
- 想像力がある人
- デザインが好きな人
- 流行に敏感な人
- 体力がある人
- 視野が広い人
- 責任感がある人
- ルールを守れる人
- 人を喜ばせたい人
- 臨機応変に行動できる人
- 理系科目が嫌いじゃない人
- コミュニケーション能力が高い人
多く当てはまるなら、さっそく建築士を目指してみましょう。
まずは二級建築士から目指せばOK。
二級建築士の試験については、二級建築士の難易度!合格率や受験資格から分析してみたを参考にどうぞ。
あなたの仕事選びの参考になればうれしいです!