国内で実際に見にいける大正時代の建築物を知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
本記事では、見にいける大正時代の建築物がわかります。
大正時代の建築物は、古いものだと築100年を超えてます。
100年以上経っているのに、今でも使われている建物もあるくらい。
まるでタイムスリップしたかのような感覚になるので、ぜひとも行ってみてください。
目次
見にいける大正時代の建築物17選【民家・住宅もあり】
実際に見にいける大正時代の建築物は、下記の17個が代表的です。
- 東京駅丸の内駅舎
- 慶應義塾大学図書館旧館
- 東京大学正門
- 東京女子大学善福寺キャンパス
- 自由学園明日館
- 国立天文台三鷹キャンパス
- 旧古河邸
- 旧平安邸
- 孫文記念館
- 坂越まち並み館
- 冨永家住宅
- 白沙村荘
- 六三園の旧松井家別邸
- 文翔館
- 九州大学本部第一庁舎
- 熊本大学本館
- 旧吉松家住宅
民家や住宅もあるので、ぜひとも見にいって見てください。
1つずつ解説しますね。
①東京駅丸の内駅舎
出典:Youtube「東京駅丸の内駅舎保存・復原 2 創建の思想と東京駅の歴史」
- 竣工:大正3年
- 所在地:東京都千代田区丸の内1丁目
ご存知、東京駅は大正3年に完成しています。
明治の名建築家である、辰野金吾によって設計されました。
辰野金吾は、日本銀行本店なども設計しています。
なんと東京駅は、当時から免震構造だったそうですよ。
ちなみに東京駅については、東京駅舎のレンガ造りを解説【大正時代の東京のシンボルを再現】にまとめてます。
②慶應義塾大学図書館旧館
出典:Youtube「慶應義塾図書館・旧館 2016 重要文化財 素敵‼︎ Superb!! Keio Univ.Library : Movie by my iPhone」
- 竣工:大正元年
- 所在地:東京都港区三田2-15-45
慶應義塾の50周年を記念して造られたものです。
レンガ造りのゴシック様式です。
白い部分には花崗岩も使われていて、とてもきれいです。
ゴシック建築の特徴であるステンドグラスも、2階の階段の踊り場に設置されています。
ちなみにゴシック建築については、ゴシック建築の特徴や有名な代表作を紹介【日本でも見れますよ】にまとめてます。
③東京大学正門
出典:Youtube「本郷三丁目から東大正門まで歩いてみた!」
- 竣工:大正元年
- 所在地:東京都文京区本郷7-3-1
東京大学の正門も、大正時代に造られました。
設計は、明治神宮も設計した伊東忠太です。
ちなみに、赤門が正門だと思われがちですが、実は違います。
赤門ができたのは1827年で、江戸時代です。
④東京女子大学善福寺キャンパス
出典:Youtube『「講義の鉄人」東京女子大学へようこそ!! 現役学生がキャンパスを紹介します!!」』
- 竣工:大正後期
- 所在地:東京都杉並区善福寺2丁目
1920年代に、チェコの建築家アントニン・レーモンドによって設計されました。
関東大震災も乗りきった強固な建造物で、現在も使えわれています。
また、登録有形文化財に指定されています。
⑤自由学園明日館
出典:Youtube『たてもの探訪 「自由学園 明日館」』
- 竣工:大正後期
- 所在地:東京都豊島区西池袋2-31-2
自由学園明日館は、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトによって造られました。
- 1922年:中央棟と西教室棟
- 1923年:中央棟の食堂の付属施設
- 1925年:東教室棟
- 1927年:講堂
が完成しています。
⑥国立天文台三鷹キャンパス
出典:Youtube「国立天文台・三鷹キャンパス 天体観測の歴史を学ぶ」
- 竣工:大正10年、大正15年
- 所在地:東京都三鷹市大沢2-21-1
国立天文台の三鷹キャンパスの、
- 第一赤道儀室:大正10年
- 大赤道儀室:大正15年
は大正に造られました。
両方とも、鉄筋コンクリート造の2階建てです。
2002年に登録有形文化財に登録されています。
⑦旧古河邸
出典:Youtube「旧古河邸 2013年」
- 竣工:大正6年
- 所在地:東京都北区西ヶ原1-27-39
旧古河邸は、実業家である大谷米太郎の建物です。
※ホテルニューオータニの創業者です。
設計は、旧岩崎邸や三菱1号館を設計した、ジョサイア・コンドル。
2階建て・地下1階で、イギリス建築の様式が使われています。
⑧旧平安邸
出典:Youtube「【川西市公式】川西市郷土館~歴史と文化にふれる街」
- 竣工:大正7年
- 所在地:兵庫県川西市下財字上の町8
平安家は、銅の精錬で富を築きました。
数寄屋造りと近代建築が融合した建物です。
⑨孫文記念館
出典:Youtube「孫文記念館/移情閣【神戸 舞子公園】日本で唯一の孫文記念館」
- 竣工:大正4年
- 所在地:兵庫県神戸市垂水区東舞子町2051
日本国内で最古のコンクリートブロック造の建築物です。
移情閣は上から見ると八角形になっており、いかにも中国の建物らしい形をしています。
もともとは本館があったのですが、現在は取り壊されています。
1993年に有形文化財に指定されました。
⑩坂越まち並み館
出典:Youtube「坂越の街並み【西播磨っ!】」
- 竣工:大正時代
- 所在地:兵庫県赤穂市坂越1446-2
もともとは銀行として使われた、木造の建築物です。
現在は観光案内所として疲れています。
坂越地区には他にも多くの古い建物があり、一見の価値ありです。
⑪冨永家住宅
- 竣工:大正後期
- 所在地:兵庫県神戸市東灘区深江南町1-3-9
当時としては珍しい、ツーバイフォー工法で建てられています。
※この時代のツーバイフォー工法で、現存しているのはかなり貴重。
イギリスの建築家ベイリーによって設計されました。
ちなみに、ツーバイフォー工法については、木造建築を名称や構造図で紹介【デメリットもあるから注意】にもまとめてます。
⑫白沙村荘
出典:Youtube「[4K] 白沙村荘 橋本関雪記念館 京都の庭園 Hakusason-so The Garden of Kyoto Hashimoto Kansetsu Garden & Museum」
- 竣工:大正5年
- 所在地:京都市左京区浄土寺石橋町37
画家の橋本関雪が住んでいた邸宅です。
敷地内には、
- 主家
- 画室(存古楼)
- 茶室
があり、かなり豪華です。
⑬六三園の旧松井家別邸
出典:Youtube「【ランチ】がんこ和歌山 六三園にてランチを堪能してきた!生本マグロ最高!大きなお屋敷と2000坪の庭園にびっくり!」
- 竣工:大正9年
- 所在地:和歌山県和歌山市堀止西1-3-22
明治から大正にかけて活躍した実業家、松井伊助の別邸です。
内容はかなり豪華絢爛で、
- 玄関棟
- 二階棟
- 座敷棟
で主屋が交際されており、日本建築以外にもレンガ造りの部分を見ることができます。
2012年に登録有形文化財に指定されていますが、中がレストランになっており、食事を楽しむこともできます。
⑭文翔館
出典:Youtube「山形県郷土館 文翔館 – 地域情報動画サイト 街ログ」
- 竣工:大正5年
- 所在地:山形県山形市旅篭町3-4-51
文翔館は、大正時代に建てられた旧山形県庁舎です。
1911年の大火で庁舎が燃えてしまったので、レンガ造りが採用されました。
様式は、イギリスのルネサンス様式です。
夜になるとライトアップされてキレイなので、ぜひ見に行ってみてください(^^)
⑮九州大学本部第一庁舎
出典:Youtube「【公式】ULTRA HD「九州大学箱崎キャンパス・近代建築遺産1~本部第一庁舎編~ 福岡」 4K |チーム4K」
- 竣工:大正14年
- 所在地:福岡市西区元岡744
レンガ造りの2階建てです。
実は大正12年に旧校舎が焼失したため、再建されたものです。
当時はすでにレンガ造りの終焉期でしたが、当時としては珍しいレンガ造りが採用されています。
⑯熊本大学本館
出典:Youtube「熊本大学案内 概要・沿革」
- 竣工:大正14年
- 所在地:熊本県熊本市中央区黒髪2-39-1
熊本大学の本館は、大正末期に建てられました。
鉄筋コンクリートの3階建で、登録有形文化財に指定されています。
創建当時は木造でしたが、鉄筋コンクリートに再建されました。
当時は鉄筋コンクリートの走りで、最新の建物といった感じだったのでしょう。
⑰旧吉松家住宅
- 竣工:大正8年
- 所在地:宮崎県串間市大字西方5509番地
木造建築でありながら、現存する大正時代の建物です。
幕末から材木商を営んだ吉松家の邸宅。
2004年に登録有形文化財に登録されています。
まとめ【大正時代の建築物の様々な様式を見にいってみよう】
最後にもう一度、実際に見にいける大正時代の建築物をまとめておきます。
- 東京駅丸の内駅舎
- 慶應義塾大学図書館旧館
- 東京大学正門
- 東京女子大学善福寺キャンパス
- 自由学園明日館
- 国立天文台三鷹キャンパス
- 旧古河邸
- 旧平安邸
- 孫文記念館
- 坂越まち並み館
- 冨永家住宅
- 白沙村荘
- 六三園の旧松井家別邸
- 文翔館
- 九州大学本部第一庁舎
- 熊本大学本館
- 旧吉松家住宅
ちなみに、日本最後の木造建築物は法隆寺です。
築年数はなんと1300年以上。
歴史的な建造物に興味がある人は、法隆寺の建築技術を解説【1300年以上前の建築的特徴は現代も使える】も参考にどうぞ。
参考になればうれしいです!