施工管理の6大管理とは？仕事内容や魅力とやりがい、大変な点などを解説

「6大管理って具体的にはどんな仕事をするの?」

「6大管理のやりがいや大変なことは?」

こういった疑問や悩みに答える記事です。

私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。

未経験から施工管理に就職・転職したい方を募集しています。

施工管理の業務は「6大管理」と呼ばれ、工事全体を円滑に進めるために不可欠な役割を担っています。

「でも、6大管理って覚えることが多そうで不安…」と思いますよね?

この記事では、6大管理の仕事内容や魅力とやりがい、大変な点と対策などを解説します。

記事を読むと施工管理の仕事の全体像がわかるでしょう。

施工管理の6大管理について詳しく知りたい方は、最後まで読んでみてください。

研修が充実していることもあり、定着率は83.2%と高い数値です。

「施工管理に挑戦したいけど、未経験だから不安…」と悩んでいる方は、転職先の候補に入れてみてください。

施工管理の6大管理の具体的な仕事内容

ここでは、6大管理の仕事内容を紹介します。

それぞれの管理業務は密接に関連しており、施工管理技士はこれらすべてを統括します。

1つずつ見ていきましょう。

①工程管理：工事のスケジュールを調整する

工程管理は工事全体のスケジュールを管理し、決められた工期までに建物を完成させるための業務です。

工事は天候や突発的なトラブルなど、計画どおりに進まないことがあります。

全体の流れを示す工程表を作成し、日々の進捗を確認しながら先を読んで全体を指揮します。

参考記事：施工管理の工程管理とは｜求められるスキルと工程管理を覚える4つの方法

②品質管理：設計図どおりの品質を確保する

品質管理は、建設物が設計図や仕様書に定められた基準どおりの品質を満たしているかを確認する業務です。

お客様に安全で満足度の高い建物を引き渡すために、ミリ単位のズレや強度の不足も見逃せません。

具体的なチェック項目は以下のように多くあります。

管理項目	具体的な確認内容
強度管理	使用するコンクリートや鉄筋が既定の強度を有しているか
寸法管理	設計図どおりの長さや幅、高さで施工されているか
材料管理	承認された材料が正しく使われているか（型番や色の確認など）
仕上がり確認	壁紙の剥がれや塗装ムラ、汚れなどがないか

こうした確認作業はただチェックするだけではありません。

基準を満たしている証拠として施工写真を撮影し、測定した数値を記録として残します。

こうした入念なチェックにより建設物の品質を確保するのが施工管理の仕事です。

参考記事：施工管理における品質管理とは｜品質管理に必要な9つの能力も解説

③原価管理：予算内で利益を最大化する

原価管理とは、工事にかかる費用（原価）を予算内に収め、会社の利益を確保する業務です。

建設プロジェクトは人件費や材料費、重機のレンタル費といったさまざまな費用がかかります。

もし予算を超えそうな場合は、品質を維持しながらコストを抑える工夫が必要です。

参考記事：施工管理の原価管理とは｜具体的なやり方や必要な5つのスキルも解説

④安全管理：事故ゼロの安全な現場を作る

建設現場は高所作業や重機の運転など、危険が伴う作業が多くあります。

現場で働くすべての人を事故や怪我から守るためにも、安全管理が不可欠です。

具体的には以下のように対策します。

現場を定期的に巡回し、危険がないかを確認します。

「これくらい大丈夫だろう」という油断が重大な事故につながるため、常に緊張感をもって安全管理に取り組むことが求められます。

参考記事：施工管理の安全管理とは｜施工管理が行う11の安全管理を解説

⑤環境管理：周辺環境や自然に配慮する

環境管理は、工事現場の周辺環境や自然環境に配慮する業務です。

工事中は騒音や振動、粉じんなどがどうしても発生します。

これらが近隣住民の生活や周辺の自然に悪影響を与えないよう、対策を立てることが環境管理の役割です。

また、工事で出た廃棄物を法律に基づいて正しく分別・処理することも環境管理の1つです。

参考記事：施工管理の5大管理とは｜環境管理を加えたQCDSE

⑥労務管理：作業員の働きやすさを守る

労務管理とは、現場で働く作業員が健康で安全に働ける環境を整える業務です。

以前は「5大管理」と呼ばれていましたが、建設業界の働き方改革推進の影響で労務管理が加わりました。

現場で働く人々が安心して能力を発揮できるように環境を整えます。

6大管理を担う施工管理の魅力とやりがい

施工管理の仕事は、以下のような魅力とやりがいがあります。

施工管理の仕事に興味のある方は、参考にしてみてください。

参考記事：施工管理のやりがい7選｜5つの魅力と仕事の楽しいところも徹底解説

スキルが形に残り社会貢献度が高い

工事中は苦労が多くても、建物が完成した瞬間の達成感は格別です。

自分が管理したビルや橋などが地図に残り、地域社会の基盤として機能し続けるのを実感できます。

このように、自分のスキルが目に見える形で社会に貢献できるのは、施工管理ならではのやりがいです。

幅広いマネジメント能力が身につく

施工管理は「現場の経営者」といった役割を担うため、多岐にわたるマネジメント能力が身につきます。

こうした能力は建設業界だけでなく、他業種でも通用するスキルです。

専門職として技術を磨きつつ、高度なビジネススキルを実践で学べます。

人材不足で将来性が高くキャリアアップしやすい

施工管理は建設業界において人材が不足しており、需要と将来性が高い職種です。

実務経験を積みつつ国家資格である「施工管理技士」を取得すると、所長や管理職へのキャリアアップも見込めます。

市場価値の高い人材として、安定したキャリアを築きやすい点が施工管理の魅力です。

参考記事：施工管理は将来性がある7つの理由｜AIで仕事がなくなることは考えにくい

施工管理の6大管理で大変な点と対策

施工管理は多くの魅力とやりがいがある一方で、以下のような大変なこともあります。

魅力とやりがいだけでなく、大変なことも把握しておきましょう。

1つずつ紹介します。

参考記事：「施工管理はきつい」の真実！15の理由と対処法を徹底解説

必要な専門知識が幅広い

施工管理は6大管理のすべてに関わるため、学ぶべき専門知識が幅広いです。

工事の進め方だけでなく、法律やお金の計算などの知識が求められます。

必要な知識の分野	具体的な内容例
建築・土木の専門知識	図面の読み方や各種工法、使用する材料の特性
法律・法規の知識	建設業法や労働安全衛生法、環境関連法規
管理・経営の知識	原価計算の方法や実行予算の作成、労務管理

こうした知識を完璧に覚えるのは大変です。

専門知識を効率よく覚えるには、現場で業務に必要な知識を1つずつ学ぶことがポイントです。

OJT（現場研修）で先輩から学び、実務に必要な知識を着実に覚えることが求められます。

突発的なトラブル対応が求められる

建設現場は計画どおりに進まない状況が日常的に発生します。

天候の変化や予期せぬアクシデントなど、突発的なトラブルへの対応力が必要です。

こうした事態が発生すると工程や安全、原価などに影響が及びます。

対策は、トラブル発生時に1人で抱え込まないことです。

落ち着いて状況を把握し、すぐに先輩や上司に報告します。

経験を積んでいくと、徐々に対応パターンが身についていきます。

多くの関係者との調整業務が発生する

施工管理は現場の司令塔として、多くの関係者と関わります。

発注者（お客様）や設計事務所、職人といった立場が異なる人々の間に立って調整する業務は、精神的な負担を感じる場合があります。

対策は、日頃からの密なコミュニケーションです。

相手の話をよく聞きつつ自身の要望も丁寧に伝えると、信頼関係を築きやすくなります。

未経験から施工管理の6大管理を習得する流れ

ここでは、未経験から施工管理の6大管理を習得する流れを解説します。

この流れは、未経験から1人前の施工管理技士になるための一般的なキャリアパスです。

それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

①まずは補助業務から開始する

未経験で入社した場合、最初から6大管理のすべてを任されることはありません。

まずは先輩の補助業務を通じて、現場の空気や仕事の流れを覚えることになります。

こうした業務は、施工管理の基本となる品質管理（写真記録）や安全管理（書類作成）に該当します。

地道な作業ですが、現場のルールや専門用語を学ぶ上で必要です。

参考記事：新人1年目の現場監督(施工管理)の仕事内容12選｜放置される理由

②OJTで先輩の管理業務を学ぶ

補助業務の次はOJTを通じて、先輩がどのように6大管理を実践しているかを学びます。

施工管理のスキルは、座学よりも実際の現場でこそ学べるものが多くあります。

最初は工程管理の一部を担当し、徐々に管理できる範囲を広げていきます。

③施工管理技士の資格取得を目指す

OJTで実務経験を積みながら、国家資格である「施工管理技士」の取得を目指します。

この資格は施工管理の仕事に必要な知識とスキルを証明するもので、取得すると年収アップが見込めます。

資格取得支援制度が充実している会社を選ぶと、勉強と仕事を両立しやすいのでおすすめです。

参考記事：施工管理技士試験の難易度や資格の種類！各試験の難しい順も解説

充実した研修で6大管理を学ぶならワット・コンサルティング

未経験から施工管理の6大管理を学ぶことに、不安を感じるかもしれません。

不安を軽くするには、最初に受ける研修の質が高いことが求められます。

私たちワット・コンサルティングでは、未経験者向けに業界トップクラスとなる60日間の充実した研修プログラムを用意しています。

研修では施工管理の基礎から実践的なスキルまで段階的に学べるため、未経験でも安心して現場デビューできます。

これまで1,500名以上の未経験者を施工管理者として育成してきた実績があり、未経験者の採用率は80%以上です。

研修制度やサポート体制が整った環境で6大管理を学びたい方は、転職先の候補として検討してみてください。

ワット・コンサルティングで活躍する先輩の声

私たちワット・コンサルティングで活躍している「岡本勇太さん」の声を紹介します。

岡本さんは品質管理を担当しており、現場での検査業務や報告書の作成、東京都への提出書類の管理などが仕事です。

具体的には、コンクリートの空気量や柔らかさのデータを収集し、検査時にわかりやすくまとめています。

現在は「一級施工管理技士」の資格取得を目標にして勉強と実務に取り組んでいます。

岡本さんへのインタビュー内容の詳細はYouは何しにワットへ？#10/新卒7年目の岡本さんに聞く、仕事と人生の軌跡で確認できます。

施工管理の6大管理についてよくある質問

最後に、施工管理の6大管理についてよくある質問にお答えします。

施工管理に向いている人の特徴は?

施工管理に向いている人の特徴は以下のとおりです。

施工管理は多くの人と関わる仕事なので、相手の話をよく聞き、誠実に対応できる人は高く評価されます。

また、現場の指揮者としてリーダーシップを発揮したりトラブルを冷静に対処したりできる人も、施工管理に向いています。

参考記事：施工管理に向いている人の特徴13選｜向いてない人の特徴4選も解説

施工管理の仕事はホワイト化してるの?

建設業界全体で働き方改革が進んでおり、施工管理の仕事もホワイト化が進んでいます。

以前は長時間労働や休日出勤が課題とされていましたが、状況は改善傾向にあります。

未経験者を積極的に採用し「時間をかけて育てよう」という意識が業界全体で高まっています。

6大管理のスキルは転職でどう評価される?

6大管理のスキルは建設業界内でのキャリアアップはもちろん、他業種への転職にも有利に働きます。

6大管理で培われるスキル	転職市場での評価
工程管理・品質管理	プロジェクトマネジメント能力として高く評価
原価管理・労務管理	コスト意識や経営視点をもつ人材として評価
安全管理・環境管理	リスク管理能力やコンプライアンス意識の高さとして評価
調整・交渉能力	高度なコミュニケーションスキルとして全業種で高い評価

こうしたスキルは建設会社の他、不動産デベロッパーやコンサルティング会社などの設備管理部門でも求められます。

6大管理のスキルは、手に職がつく市場価値の高いスキルです。

独り立ちして6大管理を担うまで何年くらいかかる?

個人の努力や現場の規模によって異なりますが、一般的には3~5年程度です。

小規模な現場から経験を積み、徐々に大きなプロジェクトを担当するようになります。

基礎をしっかり固めつつステップアップしていくと、着実に一人前に近づきます。

参考記事：早く一人前の施工管理になるために必要な7つのこと【何年で一人前?】

まとめ

最後にもう一度、施工管理の6大管理の内容をまとめておきます。

施工管理は6つの管理業務を担う、専門性とマネジメント能力が求められる仕事です。

未経験から挑戦する場合は研修制度が充実している企業を選び、基礎からしっかり学びましょう。

くりかえしですが、私たちワット・コンサルティングでも、施工管理の未経験者さんを募集しています。

60日間の研修制度があるため、施工管理の基礎をしっかり身につけてから働けます。

施工管理の基礎をしっかり身につけてから働きたい方は、転職先の候補に加えてみてください。

あなたのキャリアプランの参考になればうれしいです！