施工管理の安全管理とは現場の危険を防ぐこと|6つの安全管理を簡単に解説

施工管理の安全管理とは現場の事故を防ぐこと【4つの安全管理がある】
考える男性
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施工管理の「安全管理」ってどんな仕事内容なの?

調べてるんだけど、安全管理の仕事のイメージがわかない。

施工管理に興味があるから、他の仕事内容も知りたいな。

でも、未経験でもやっていける仕事なのかな?

こういった疑問に答える記事です。

この記事でわかることは下記のとおり。

  • 施工管理の安全管理の仕事内容がわかる
  • 施工管理の安全管理以外の仕事内容がわかる
  • 未経験でも施工管理ができるのかわかる

私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。

未経験から施工管理になりたい人を募集しています。

この記事では、施工管理の「安全管理」の仕事内容を解説します。

安全管理とは、工事現場の危険を未然に防ぐことです。

工事現場には常に危険が潜んでいます。

事実、日本中の工事現場では、毎日のように事故が起きています。

最悪の場合、死亡事故になることもあるので、安全管理は絶対です。

工事現場の安全対策を講じるのも、施工管理の仕事の1つですね。

この記事では、施工管理の安全管理について具体例つきで解説します。

少しでも施工管理の仕事の理解を深めたい人は、最後まで読んでみてください!

※未経験者さん向けに、できるだけ噛み砕いて解説しています。

この記事の監修者

株式会社ワット・コンサルティング

施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。

  • 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
  • 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
  • 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
施工管理の安全管理とは現場の事故を防ぐこと【4つの安全管理】

施工管理の安全管理とは、工事現場の事故を未然に防ぐことです。

具体的には、下記の6種類の安全管理があります。

  1. 工事現場の安全管理
  2. 機材・重機の安全管理
  3. 人の安全管理
  4. 季節・天候の安全管理
  5. 工事の進行の安全管理
  6. 工事現場のルール作りによる安全管理

具体例もあわせて、1つずつ解説しますね。

※厚生労働省の「元方事業者による建設現場安全管理指針について」を参考にしています。

①工事現場の安全管理

まずは、工事現場の安全管理が重要です。

危険が多い工事現場だと、事故が起きやすいから。

具体的には、下記のような安全対策を行います。

  • 危険な足場がないかチェック
  • 危険箇所に注意喚起の看板を設置
  • 高所に手すりを設置
  • 開口部にフタを設置
  • 落下防止のネットを設置
  • 作業員さんに危険箇所を共有してもらう
  • 職長会議で危険情報の共有
  • クレーンの周りにコーンとコーンバーを設置
  • 有機溶剤の容器の集積箇所を統一する

クレーンの周りにコーンとコーンバーを設置するのは、落下事故を防ぐため。

吊っているものが落ちてきたとき、下に人がいると危険すぎます。

場合によっては作業員さんに手伝ってもらいながら、工事現場の安全対策をしていきます。

②機材・重機の安全管理

機材や重機の安全管理も大切です。

機材や重機が正常に使えないと、事故が起きるから。

具体的には、下記のような安全対策を行います。

  • 工事機材や重機が問題なく動くか確認
  • クレーンのワイヤーが壊れていないかチェック
  • 安全帯のチェック
  • 作業員さんのヘルメットのヒモが緩んでいないかチェック
  • 車両や重機を使うときは誘導員を配置する

毎年、機材や重機が原因の事故も発生しています。

工事が始まる前に、必ず安全確認を行いましょう。

③人の安全管理

人に対する安全管理も大切です。

ヒューマンエラーで事故が起きるから。

具体的には、下記のような安全対策を行いましょう。

  • 作業員さんたちの健康チェック
  • ヒヤリハットの事例を朝礼で伝える
  • 上下作業禁止の徹底
  • 吊り荷の下の人払い
  • 高所作業での安全帯の使用の徹底
  • 危険作業をしていないか巡回する
  • 作業員さんたちの休憩の管理
  • 新規入場者への教育の徹底
  • 朝礼で危険予知活動と危険予知トレーニングを行う
  • 作業員さんたちに5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を徹底してもらう

「ヒヤリハット」とは、文字どおり「ヒヤリとしたりハッとすること」です。

結果的に事故にならなくても、そこには危険が潜んでいる証拠。

事前に対策して、そもそもヒヤリハットにならないようにしないといけません。

「上下作業の禁止」をする理由は、落下事故を防ぐため。

例えば、上で作業している人が機材を落としたときに、下に人がいると危険です。

また、新規入場者さんは、現場にどんな危険があるかを知りません。

なので、事前に危険箇所を共有することで、事故を防ぐ効果があります。

朝礼で危険予知活動や危険予知トレーニングを行うことで、現場作業員さんの安全意識を高めます。

④季節・天候の安全管理

季節や天候を考慮した安全管理も大切です。

当然ですが、季節特有の危険があるから。

具体的には下記のとおり。

  • 雨の日の足場の注意喚起(滑るので)
  • 強風の日の高所作業の注意喚起
  • 水分補給の徹底(熱中症を予防する)

工事は外作業が多いため、季節や天候の影響を受けやすいです。

その日の天気を考慮して、安全対策を講じる必要があります。

⑤工事の進行の安全管理

工事の進め方についても、安全管理を実施する必要があります。

  • 安全衛生管理計画を作成する
  • 安全に配慮した作業手順書を作成する
  • 安全な工法を守っているかチェックする

「安全衛生管理計画」や「安全に配慮した作業手順書」を作成し、それに沿って工事が進んでいるか確認しましょう。

安全な工法を守って工事を進めているかもチェックしていきます。

⑥工事現場のルール作りによる安全管理

安全に工事できるように、現場のルールを作るのも施工管理の仕事です。

  • 職長会を設置する
  • 労働災害防止協議会を設置する
  • 工事現場の標識を統一する
  • 工事現場の警報を統一する
  • 避難訓練を実施する
  • 事故の原因特定と再発防止を対策する
  • 過度の重層請負を改善する

職長会とは、現場の安全衛生意識の向上のために設置される会です。

労働災害防止協議会は、下記のようなメンバーで構成します。

  • 統括安全衛生責任者(→施工管理技士)
  • 元方安全衛生管理者やそれに準ずる者
  • 元方事業者の現場職員
  • 元方事業者の店社安全衛生管理者
  • 工事施工や安全管理の責任者
  • 安全衛生責任者やそれに準ずる者
  • 関係請負人の店社の工事施工や安全管理の責任者
  • 経営幹部
  • 安全衛生推進者など

こうした協議会などで、工事現場の標識・警報・避難訓練の実施などルールを作っていきます。

また、事故が起きてしまった場合は原因特定と、再発防止の対策を講じます。

過度の重層請負を改善する理由は、報連相をしにくくなって事故が起きる危険性が増すから。

特に元請が中心となって、過度の重層請負を改善する必要があります。

危険を予測することが重要

事故を防ぐためには、危険を予測することが重要です。

危険は見えないところに潜んでいるから。

ここは想像力を働かせるのが施工管理の仕事です。

  • もし、ここに落下物が落ちてきたら危ないな。
  • ここは死角になりやすいから、事故が起きやすそうだな。
  • もしここで足を滑らせたら、どうなるだろう?

安全管理に「やりすぎ」はありません。

事故が起きないためにも、考えすぎなくらい想像することが大切です。

こうした施工管理の想像力によって、現場の安全が守られることもありますよ。

ヒューマンエラーは起きる前提で考える

「人はミスをする」という前提で、危険を予測することが重要。

人は完璧じゃないですからね。

「もしここで手を滑らせても大丈夫なようにしておこう」みたいに、人がミスをする前提で安全対策をするのがコツです。

  • これくらい大丈夫だろう
  • これくらいいいだろう

という油断から事故は発生します。

ヒューマンエラーを前提として考えましょう。

事故を防ぐにはコミュニケーションが最重要

最重要なのは、現場のコミュニケーションです。

危険情報をみんなで共有すれば、事故を減らせるから。

具体的には、現場にいるみんなで危険箇所を共有するのが有効です。

個々の現場を細かく見ている作業員さんしか気づけない危険もあります。

そうした情報を共有することで、危険に気づけなかった人も気づけて、事故を防ぐことができます。

前述のとおり、朝礼やミーティングで危険予知活動・危険予知トレーニングを行い、情報共有しましょう。

コミュニケーションをとる場にもなるので、円滑に工事を進めるためにも重要です。

【注意】工期が厳しくても安全管理は絶対

悪天候が続くと、外の工事ができないこともあります。

そんな中でも期限は守らないといけないので、どうしても焦りが出るもの。

でも、どんなに工期が厳しくても安全管理を怠ってはいけません。

人命より大切なものはないから。

忙しさから安全管理を怠るときほど、事故が発生しやすくなります。

どんな現場であっても安全管理は最重要ですね。

安全管理に有効な資格は施工管理技士

ちなみに、施工管理の安全管理に有効な資格は「施工管理技士」です。

施工管理技士を取得すると、安全管理の役職である統括安全衛生責任者元方安全衛生責任者になれます。

特に、作業員が50人以上の現場には統括安全衛生責任者や元方安全衛生責任者を配置しなければならないため、施工管理技士が必須です。

施工管理技士を取得すると作業員が50人以上の大規模現場に配置されるため、年収アップしやすくなります。

施工管理技士を取得するコツは、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度【各試験の難易度順も解説】を参考にどうぞ。

ただし、施工管理技士の取得には実務経験が必要です。

未経験者さんはまず施工管理に転職して、実務経験を積みましょう。

施工管理の安全管理以外の仕事内容
考える男性
考える男性
ちなみに、施工管理の安全管理以外の仕事って何があるの?

具体的には下記です。

  • 施工計画の作成【工事の段取りを決める】
  • 工程管理【工事のスケジュール管理】
  • 原価管理【会社の利益が出るようにする】
  • 品質管理【良い建設物を造る】
  • 出来形管理【お客様満足を高める】
  • 行政への申請書類の作成
  • 設計など事務作業
  • 現場の写真撮影
  • 近隣への挨拶
  • 現場の清掃
  • その他トラブル対応や緊急対応

ちなみに、安全管理・工程管理・原価管理・品質管理を合わせて「施工管理の4大管理」といいます。

施工管理の4大管理については、施工管理の4大管理とは|5大管理も解説を参考にどうぞ。

施工管理の仕事内容については、施工管理(現場監督)の13の仕事内容をわかりやすく解説【未経験者向け】にまとめてます。

最終的には実際にやってみるのが一番わかるんですが、まずはイメージにどうぞ。

施工管理は未経験でもできる【新人研修を重視しよう】
考える男性
考える男性
なんか施工管理の仕事って難しそうだよね…

未経験でもできるのかなぁ?

結論、施工管理は未経験でもできます。

というか、最初はみんな未経験ですからね。

どんな仕事でも一緒ですが、1つずつ仕事を覚えていけば大丈夫です。

【ただし】新人研修がしっかりしてる会社を選んだ方がいい

未経験からできるといっても、さすがに最初の新人研修がないと厳しいです。

右も左もわからないのに現場に放り出されても、パニックになってしまいます。

なので、未経験で施工管理に転職するときは、新人研修の充実度で転職先を選んでもいいくらいです。

何事も、最初が肝心です。

まずは新人研修でしっかり基礎を学んで、スムーズに施工管理のキャリアをスタートさせるのが先決。

最低でも、2ヶ月は新人研修がある会社を選ぶと良いですよ。

ワット・コンサルティングは60日の新人研修で定着率83.2%

冒頭でもふれましたが、私たちワット・コンサルティングでも、未経験から施工管理になりたい人を募集しています。

ワット・コンサルティングの強みは下記の6つ。

  • 定着率83.2%(業界平均は約70%)
  • 未経験者の採用率80%
  • 累計1500名の未経験者を育成
  • 優良派遣事業者に認定されている
  • 社会保険完備+資格取得奨励金あり
  • 60日間の研修で基礎をしっかり学べる(研修期間の長さは業界平均の2倍)

新人研修を重視しているため、スムーズに施工管理をスタートできます。

最初で失敗する人が少ないこともあり、定着率は83.2%で業界トップクラス。

「しっかり基礎を学んでから働きたい!」という人に合っていると思います。

転職活動の情報収集に活用してみてください。

まとめ【施工管理の安全管理とは現場の事故を未然に防ぐこと】

最後にもう一度、施工管理の6つの安全管理をまとめておきますね。

  1. 工事現場の安全管理
  2. 機材・重機の安全管理
  3. 人の安全管理
  4. 季節・天候の安全管理
  5. 工事の進行の安全管理
  6. 工事現場のルール作りによる安全管理

施工管理に興味があるなら、まずは転職の情報収集から始めてみましょう。

行動しないと何も始まりません。

まずは未経験で転職する会社の情報収集からでOKです。

※新人研修の充実度をみるのをお忘れなく。

くりかえしですが、私たちワット・コンサルティングでも、未経験から施工管理になりたい人を募集しているので、転職活動の情報収集にどうぞ。

さらに、未経験から施工管理への転職に失敗しないコツは以下の9つです。

失敗を防ぐコツ

  1. 新人研修がしっかりしている会社を選ぶ
  2. 未経験者OKの求人情報に絞る
  3. 転勤の有無をチェックする
  4. 給料・休日・福利厚生など条件をチェックする
  5. 資格取得支援など人材育成に力を入れている会社を選ぶ
  6. ブラック求人を避けてホワイト企業を探す
  7. 型に沿って志望動機を作る
  8. 型に沿って自己PRを作る
  9. 面接でよく聞かれる質問の答えを用意しておく

詳しくは、未経験でも施工管理に転職できる!転職に失敗しない9ステップにまとめたので、参考にしてみてください。

あとは行動あるのみ。

まずは求人を調べるなど、一歩を踏み出してみましょう!

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