
という疑問に答えます。
この記事でわかることは以下のとおり。
- 建設業界の平均ボーナス額
- 今後の建設業のボーナス予想
- 建設業で年収アップするコツ
私たちワット・コンサルティングは施工管理の技術者派遣や、施工管理の転職サポートを行う会社です。
この記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査を元に、建設業界のボーナスを解説していきます。
建設業で年収アップするコツも解説するので、今後も参考にしてみてください!
建設業界の平均ボーナスは977,600円
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2022年データ)によると、建設業界の平均ボーナスは977,600円です。
平均月給は363,000円なので、ボーナスは「2.69ヶ月分」となります。
では以下の項目で、さらに建設業界のボーナスを深掘りしていきます。
- 建設業界と他業界とのボーナス比較
- 年齢別
- 学歴別
- 男女別
- 企業規模別
- 役職別
- 勤続年数別
- 都道府県別
- 職種別
建設業界と他業界とのボーナス比較
他業界とのボーナスの比較は以下のとおりです。
業界 | ボーナス |
建設業 | 977,600円 |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 1,190,400円 |
製造業 | 1,005,700円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 1,319,500円 |
情報通信業 | 1,126,000円 |
運輸業、郵便業 | 563,500円 |
卸売業、小売業 | 962,900円 |
金融業、保険業 | 1,449,000円 |
不動産業、物品賃貸業 | 1,067,900円 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 1,337,900円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 342,700円 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 361,700円 |
教育、学習支援業 | 377,700円 |
医療、福祉 | 734,300円 |
複合サービス事業 | 992,900円 |
その他サービス業 | 500,700円 |
全業界の中でトップではありませんが、建設業界のボーナスは決して低くありません。
年齢別の建設業界のボーナス
次に、年齢別の平均ボーナスを見てみましょう。
年齢 | ボーナス |
〜19歳 | 168,000円 |
20〜24歳 | 437,600円 |
25〜29歳 | 728,300円 |
30〜34歳 | 878,400円 |
35〜39歳 | 1,034,300円 |
40〜44歳 | 1,080,200円 |
45〜49歳 | 1,207,400円 |
50〜54歳 | 1,407,200円 |
55〜59歳 | 1,348,200円 |
60〜64歳 | 859,000円 |
65〜69歳 | 515,100円 |
70歳〜 | 314,900円 |
50〜54歳をピークとして、あとはゆるやかに下降していきます。
部長クラスなど上の役職になるのが、平均して50〜54歳だからでしょう。
学歴別の建設業界のボーナス
次に学歴別の平均ボーナスを見てみましょう。
最終学歴 | ボーナス |
中学 | 484,000円 |
高校 | 781300円 |
専門学校 | 966,700円 |
高専・短大 | 1,000,900円 |
大学 | 1,394,500円 |
大学院 | 2,224,800円 |
建設業界は学歴と収入が関係しやすいといえます。
ですが、キャリアによっては学歴に関係なく収入アップが可能です。
例えば、以下の方法で年収1000万円以上を稼ぐ人もいます。
- 建築会社を設立する
- 一級建築士を取得して独立する
- 海外のプラント工事に従事する
- 1級の施工管理技士を取得してゼネコンに転職する
男女別の建設業界のボーナス
男女別の平均ボーナスは以下のとおりです。
- 男性:1,043,300円
- 女性:620,400円
建設業界は男性が多く、収入が高い技術職も男性が多いため、男性の方が収入が高い傾向です。
企業規模の建設業界のボーナス|ゼネコンや中小企業の違い
続いて、企業規模別の平均ボーナスを見てみましょう。
企業規模(従業員数) | ボーナス |
1000人以上 | 1,802,200円 |
100〜999人 | 1,132,400円 |
10〜99人 | 669,100円 |
中小企業より、従業員数が多いゼネコンの方が収入が高いです。
稼ぎたい人はスキルアップや資格取得で、大手に転職を狙いましょう。
大手に転職する方法は後述するので、このまま読み進めてみてください。
役職別の建設業界のボーナス
次に役職別の平均ボーナスを見てみましょう。
役職 | ボーナス |
非役職 | 720,600円 |
職長級 | 1,038,900円 |
係長級 | 1,369,300円 |
課長級 | 1,779,700円 |
部長級 | 1,916,600円 |
上の役職になるほど収入が上がります。
経験を積んで、昇進を狙っていきましょう。
勤続年数別の建設業界のボーナス
続いて、勤続年数別の平均ボーナスです。
勤続年数 | ボーナス |
0年 | 418,000円 |
1〜2年 | 480,500円 |
3〜4年 | 680,900円 |
5〜9年 | 846,800円 |
10〜14年 | 1,078,900円 |
15〜19年 | 1,256,800円 |
20〜24年 | 1,379,900円 |
25〜29年 | 1,745,400円 |
30年以上 | 1,722,700円 |
こちらも当然ですが、勤続年数が長いほどボーナス額が上がっていきます。
最初からたくさん稼げる仕事ではありませんが、継続していくと稼げる仕事です。
都道府県別の建設業界のボーナス
続いて、都道府県別の平均ボーナスを見てみましょう。
都道府県 | ボーナス |
北海道 | 637,600円 |
青森 | 566,200円 |
岩手 | 788,000円 |
宮城 | 1,046,700円 |
秋田 | 951,700円 |
山形 | 759,400円 |
福島 | 552,000円 |
茨城 | 988,100円 |
栃木 | 710,600円 |
群馬 | 1,053,800円 |
埼玉 | 792,300円 |
千葉 | 1,048,300円 |
東京 | 1,120,600円 |
神奈川 | 1,117,800円 |
新潟 | 707,300円 |
富山 | 1,075,100円 |
石川 | 1,072,500円 |
福井 | 942,500円 |
山梨 | 665,900円 |
長野 | 642,800円 |
岐阜 | 1,077,600円 |
静岡 | 834,300円 |
愛知 | 1,027,500円 |
三重 | 1,085,800円 |
滋賀 | 833,300円 |
京都 | 670,400円 |
大阪 | 1,340,100円 |
兵庫 | 961,100円 |
奈良 | 1,029,100円 |
和歌山 | 952,100円 |
鳥取 | 675,600円 |
島根 | 613,200円 |
岡山 | 956,500円 |
広島 | 1,289,900円 |
山口 | 732,200円 |
徳島 | 848,800円 |
香川 | 1,091,500円 |
愛媛 | 789,700円 |
高知 | 1,067,200円 |
福岡 | 1,374,200円 |
佐賀 | 901,000円 |
長崎 | 595,100円 |
熊本 | 973,800円 |
大分 | 960,600円 |
宮崎 | 776,700円 |
鹿児島 | 553,500円 |
沖縄 | 565,900円 |
ボーナス額のトップ3は以下のとおりです。
- 1位:福岡1,374,200円
- 2位:大阪1,340,100円
- 3位:広島1,289,900円
基本的には都市部の方がボーナスが高い傾向です。
職種別の建設業界のボーナス
続いて、職種別の平均ボーナスです。
職種 | ボーナス |
建設躯体工事従事者 | 366,600円 |
大工 | 375,400円 |
配管従事者 | 787,200円 |
電気工事従事者 | 936,300円 |
土木従事者、鉄道線路工事従事者 | 440,200円 |
ダム・トンネル掘削従事者、採掘従事者 | 591,500円 |
その他の建設従事者 | 551,700円 |
もっとも高いのは電気工事従事者(936,300円)です。
電気工事従事者には、以下のような仕事があります。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理
詳しくは以下の記事にまとめたので参考にどうぞ。
今後の建設業のボーナス予想

未来の話なのでなんとも言えませんが、ボーナスが上がる可能性があります。
理由は以下の2つ。
- 建設業界の需要が大きいから
- 人材が不足するから
需要があるのに人が足りないので、1人あたりの価値が上がるかもしれません。
今後の建設業界の需要は以下があります。
- 災害復興
- インフラの補修工事
- ビルやマンションの大規模修繕工事
- リフォーム需要
- リニア新幹線の工事
- 大阪万博の建設工事
参考:施工管理の将来性は明るい【ポジティブなビジョンを解説】
そして、人材不足の予測は以下のとおりです。
出典:国土交通省「建設産業の現状と課題」
くりかえしですが、需要があるのに人材が足りないため、1人あたりの価値が上がって収入が増えるかもしれません。
建設業界では2024年から本格的に働き方改革が進む

それだと激務にならない?
建設業界では人材不足が問題になっているため、国土交通省が主導で働き方改革を進めています。
2024年から以下のように変化していきます。
- 残業の上限規制
- 週休2日の導入促進
- 勤務間インターバル制度の導入促進
- 月60時間超の残業代の割増賃金率引き上げ
- 年5日間の年次有給休暇の義務化
- 受発注者ともに適正な工期を設定する
- 社会保険加入の推進
- ICT・IoTの導入促進
そのため、極端な激務にならない可能性もあります。
働き方改革については、2024年問題!建設業界の働き方改革12選|無理といわれる理由を参考にどうぞ。
建設業で年収アップする4つのコツ

結論、コツは以下の4つです。
- 残業する
- 資格を取得する
- 昇進する
- 大手に転職する
1つずつ解説していきます。
残業する
残業すると残業代で収入アップできます。
先ほどもふれましたが「月60時間超の残業代の割増賃金率引き上げ」もあるため、残業する人は稼ぎやすくなるでしょう。
ただし、残業のしすぎは禁物です。
体を壊してしまったら、仕事自体ができなくなるかもしれません。
なので、次から解説していくやり方がおすすめです。
資格を取得する
業務に関わる資格を取得しましょう。
資格手当がついて、収入アップするからです。
取得する資格の例は以下のとおりです。
職種 | 資格名 |
建築設計 | 建築士 |
施工管理 | 施工管理技士 |
電気工事 | 第一種電気工事士 |
建設コンサルタント | 建設部門の技術士 |
以下の記事も参考にしてみてください。
昇進する
先ほどもふれましたが、昇進するほど収入は上がる傾向です。
昇進する代表的な方法は以下の3つです。
- スキルアップする
- 長く仕事を続ける
- 業務に必要な資格を取得する
大手に転職する
これも先ほどふれましたが、建設業界は大手ほど年収が高い傾向です。
そのため、チャンスがあれば大手に転職を狙いましょう。
大手に転職しやすくなる方法は以下のとおり。
- 資格を取得している
- 十分に経験を積んでいる
職種にもよりますが、大手に転職して年収1000万円以上を稼ぐ人もいます。
参考:年収1000万円の現場監督9つの条件【年収アップする3つのコツ】
たくさん稼ぎたい人は、経験や資格を武器にして大手に転職を狙ってみてください。
まとめ
この記事をまとめます。
- 建設業界の平均ボーナスは977,600円
- 需要があるのに人材が足りないため、1人あたりのボーナスが増えるかも?
- 2024年から建設業界でも働き方改革が本格的に進む
- 建設業界で年収アップするには残業、資格取得、昇進、大手に転職
建設業界に興味がある人や、年収アップしたい人は参考にしてみてください。
また、冒頭でもふれましたが、私たちワット・コンサルティングは施工管理の技術者派遣や、施工管理の転職サポートを行っています。
「施工管理に興味がある人」や「いま施工管理で働いていて年収アップしたい人」は、情報収集に活用してみてください。
「そもそも施工管理って何?」という人は、施工管理(現場監督)の13の仕事内容をわかりやすく解説|未経験者向けを参考にどうぞ。
また「技術者派遣って何?」という人は、施工管理の派遣で働く14のメリットと6つのデメリット|やめとけと言われる理由を参考にしてみてください。
あなたの今後の参考になればうれしいです!