
過去問の感じも知っておきたい。
合格したいけど、難しい試験なのかな?
あと、合格しやすい勉強方法も知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- 2級建設機械施工技士の合格率や過去問からみる難易度
- 2級建設機械施工技士の勉強方法【おすすめのテキストや問題集】
2級建設機械施工技士の合格率や過去問から、試験の難易度を解説します。
また、合格しやすい勉強方法も紹介しますね。
2級建設機械施工技士は、建設機械を用いる小規模現場(一般建設業)の主任技術者や専任技術者になれる国家資格です。
当然、資格を取得すれば、給料が上がったり転職が有利になる特典つきです。
あなたのスキルアップのために、取得しておきましょう。
本記事を、資格合格の参考にしてください。
2級建設機械施工技士の合格率や過去問からみる難易度
2級建設機械施工技師の難易度を、下記で解説します。
- 合格率
- 過去問
- 出題範囲
- 合格基準
- 受験資格
- 他の施工管理技士資格との比較
まずは、試験の難易度の感覚を知りましょう。
2級建設機械施工技士の合格率は40%台
2級建設機械施工技士の過去5年の合格率の推移は、下記のとおりです。
学科の合格率 | 実地の合格率 | |
平成27年 | 50.5% | 87.8% |
平成28年 | 56.8% | 87.9% |
平成29年 | 58.5% | 84.4% |
平成30年 | 58.5% | 84% |
令和元年 | 42.4% | 83.9% |
過去5年の平均合格率 | 53.3% | 85.6% |
また、令和元年試験の学科と実地を合わせた延べの合格率は42.4%でした。
参考:国土交通省『令和元年度建設機械施工技術検定「学科試験」合格者の発表』
ぶっちゃけ、合格率は高いですね。
実地試験は合格率が80%を超えてます。
2級建設機械施工技士は施工管理技士試験の中で、もっとも難易度が低い試験です。
2級建設機械施工技士の過去問
2級建設機械施工技士の過去問を紹介します。
下記の過去問を見てわからなければ、しっかり勉強しましょう。
※実地試験は実技試験なので、学科試験の過去問のみ紹介します。
土の締固めに関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
(1) 土は、土質に応じた最適含水比で締め固めたときに、最もよく締め固まり、密度が最小になる。
(2) 締固め曲線は、土の乾燥密度と含水比の関係を表すものである。
(3) 土粒子の粒径がそろっているほど均質になり、高い密度に締め固めることができる。
(4) 土を締め固めると、土粒子間の間隙が小さくなり、土の透水性が高くなる。
引用元:一般社団法人日本建設機械施工協会「平成30年度 2級建設機械施工技術検定学科試験 択一式共通問題試験問題」
ブルドーザの足回り装置に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1) イコライザバーは、不整地走行、障害物乗り越え、急停車などによる衝撃を緩和する。
(2) 上部ローラはクローラの垂れ下がりを防ぎ、下部ローラは機体の重量をクローラ上に均等に分布させる。
(3) フロントアイドラは、トラックフレーム前部に取り付けられており、クローラの回転を正しく保持する。
(4) クローラは、小型機を除いて、リンクとシューが一体の構造となっている。
引用元:一般社団法人日本建設機械施工協会「平成30年度 2級建設機械施工技術検定学科試験 択一式種別問題(第1種)試験問題」
締固め機械の分類に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1) ローラには、自走式と被けん引式がある。
(2) 締固めの原理で分類すると、静的荷重輪荷重によるものと、ゆすり効果振動力によるものの2種類になる。
(3) 自重輪荷重を利用した機械には、ロードローラやタイヤローラがある。
(4) 振動力を利用した機械には、振動ローラや振動コンパクタがある。
引用元:一般社団法人日本建設機械施工協会「平成30年度 2級建設機械施工技術検定学科試験 択一式種別問題(第4種)試験問題」
2級建設機械施工技士の出題範囲【実地試験は2種合格が必要】
2級建設機械施工技士の試験は、下記の2種類があります。
- 学科試験:択一式のマークシート
- 実地試験:重機を使った実技試験
学科試験の出題範囲は、全員が対象の共通問題と、選択できる種別問題(第1~6種)に分かれています。
種別問題は下記を受けて、2種に合格が必要です。
- 第1種・第3種・第5種の奇数グループから1つ
- 第2種・第4種・第6種の偶数グループから1つ
共通問題 | 土木工学、建設機械原動機、石油燃料、潤滑剤、法規 |
第1種 | トラクター系建設機械、トラクター系建設機械施工法 |
第3種 | モーター・グレーダー、モーター・グレーダー施工法 |
第5種 | 舗装用建設機械、舗装用建設機械施工法 |
第2種 | ショベル系建設機械、ショベル系建設機械施工法 |
第4種 | 締め固め建設機械、締め固め建設機械施工法 |
第6種 | 基礎工事用建設機械、基礎工事用建設機械施工法 |
※ちなみに、試験時間はすべて1時間です。
実地の実技試験は、下記から2種類に合格しないといけません。
- 第1種:ブルドーザ
- 第2種:油圧ショベル
- 第3種:モータ・グレーダ
- 第4種:ロード・ローダ
- 第5種:アスファルト・フィニッシャ
- 第6種:アースオーガ
ちなみに、1日2種まで受験できます。
3つ以上の種別を受けるなら、2日以上の受験が必要です。
実技試験は、普段操縦している建設機械であることや、事前の講習があるので合格率が高いです。
結論、学科試験がほとんど合否を分けると言ってもいいでしょう。
合格基準
2級建設機械施工技師の合格基準は、下記のとおりです。
- 学科:正答率60%以上
- 実地:1種~6種ごとに正答率70%以上
実地試験の方が合格基準が高いですが、前述のとおり実地は簡単なので問題なしです。
繰り返しですが、学科試験の良し悪しでほとんど合否が決まると思っておきましょう。
2級建設機械施工技士の受験資格【実務経験が必要】
2級建設機械施工技士は、実務経験がないと受験できません。
受験資格は下記のとおりです。
最終学歴 | 実務経験年数(指定学科卒業後) | 実務経験年数(指定学科以外卒業後) |
大学・専門卒の高度専門士 | 受験する種別6ヶ月以上、他の種別で通算1年以上 | 受験する種別9ヶ月以上
他の種別で通算1年6ヶ月以上 |
短大・高専・専門卒の専門士 | 受験する種別1年6ヶ月以上
受験する種別が1年~1年6ヶ月未満で他の種別で通算2年以上 |
受験する種別2年以上
受験する種別1年6ヶ月~2年未満で他の種別で通算3年以上 |
高等学校・専門学校 | 受験する種別2年以上
受験する種別が1年6ヶ月~2年未満で他の種別で通算3年以上 |
受験する種別3年以上
受験する種別2年3ヶ月~3年未満で他の種別で通算4年6ヶ月以上 |
その他 | 受験する種別6年以上
受験する種別4年6ヶ月~3年未満で他の種別で通算8年以上 |
受験する種別6年以上
受験する種別4年6ヶ月~3年未満で他の種別で通算8年以上 |
誰でも受験できる試験じゃない点では、難易度が高いと言えますね。
参考:建設管理センター
試験の免除制度
2級建設機械施工技士の試験には、免除制度があります。
簡単にいうと、下記だと翌年の学科試験が免除されます。
- 学科試験:合格
- 実地試験:不合格
学科試験が免除される期間は1年なので、翌年も実地に落ちると、次の年はまた学科の受験も必要です。
ちなみに2021年から、学科に合格して実地に不合格の人は「技士補」という資格が与えられます。
文字通り、施工管理技士を補助する資格です。
技士補については、技士補はいつから?【答え:2021年から!どんな資格かも解説】にまとめてます。
他の施工管理技士資格との難易度の比較【2級建設機械施工技士は簡単】
他の施工管理技士資格と比較すると、2級建設機械施工技士はかなり簡単です。
学科の合格率 | 実地の合格率 | |
2級建築施工管理技士 | 46% | 33.7% |
2級土木施工管理技士 | 63.4% | 35% |
2級電気工事施工管理技士 | 62.8% | 40% |
2級管工事施工管理技士 | 59.1% | 40.9% |
2級電気通信工事施工管理技士 | 57.7% | 41.9% |
2級造園施工管理技士 | 56.9% | 37.6% |
2級建設機械施工技士 | 53.3% | 85.6% |
学科試験の合格率こそ他の試験より低いものもありますが、実地試験の合格率の高さは圧倒的ですね。
学科試験さえ通れば、8割以上の確率で合格が見えます。
他の試験は、どちらかというと実地試験が難関です。
結論、2級建設機械施工技士は、施工管理技士試験の中でも難易度が低めです。
ちなみに、他の施工管理技士の難易度については、下記の記事にまとめたので参考にどうぞ。
2級建設機械施工技士の試験概要【申し込みなどを解説】
2級建設機械施工技士の試験概要は下記のとおりです。
願書申込 | 学科と実地2~3月
学科のみ9~10月 |
試験日 | 学科6月・1月
実地8~9月 |
合格発表 | 学科8月・3月
実地11月 |
受験料 | 学科:1種別ごとに10100円
実地:1種別ごとに21600円 |
受験地 | 学科:北広島市、滝沢市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、那覇市
実地:石狩市、岩沼市、栃木県、秩父市、小松市、富士市、刈谷市、明石市、小野市、広島市、善通寺市、福岡県、沖縄県 |
詳しくは、建設管理センターのホームページを参考にしてください。
2級建設機械施工技士の勉強方法【おすすめのテキストや問題集】
2級建設機械施工技士は、独学でも合格が可能です。
スクールや通信講座を受けるほどではありません。
合格しやすい勉強方法は下記のとおり。
- まずはテキストや参考書をざっと読む
- あとは過去問を繰り返し解く
これをきちんとやれば、合格しやすいです。
出題傾向も過去問中心なので、過去問をどれだけ勉強するかが合格の鍵ですね。
2級建設機械施工技士の独学におすすめな参考書や問題集
独学におすすめの本は下記のとおりです。
2級建設機械施工技士の参考書や問題集は少ないので、あまり選べませんが…。
Amazonで買えるので、参考にどうぞ。
実地試験は試験会場によっては事前の講習会あり
実地試験は、試験会場によっては事前の講習会があります。
講習会に参加すると合格率が一気に上がるので、できれば参加しましょう。
詳しくは、建設管理センターのホームページを参考にしてください。
弊社メルマガでも合格のコツを配信してます
ちなみに弊社メルマガでも、2級建設機械施工技士試験の合格のコツを配信してます。
メルマガ会員しか見れないコツもあるので、どうしても合格したい人は情報収集にメルマガ登録をどうぞ。
※無料です。
まとめ【2級建設機械施工技士の合格率は高いので難易度低め】
この記事をまとめます。
- 2級建設機械施工技士の合格率は高め
- 実地試験の合格率は特に高いので、学科試験が合否を分ける
- 他の施工管理技士の資格と比較しても、合格率が高い
- テキストをざっと読んだら、あとはひたすら過去問を繰り返し解く
- 実地試験の講習会は参加した方が良い
本気で合格したいなら、さっそく今日から勉強を始めてみましょう。
「明日でいいや」だとたぶん明日もやらないので、どんどん勉強する日数が短くなってしまいます。
いくら2級建設機械施工技士の難易度が低いといっても、勉強しないと不合格になってカッコ悪いですよ。
不合格になるとまた勉強のやり直しです。
合否は1点が左右するので、絶対に合格したい人は今日からできることをやってみましょう。
1日でも早く勉強を始めるほど、合格する確率が高くなりますよ。
前述のとおり、弊社メルマガでも2級建設機械施工技士試験の合格のコツを配信してます。
メルマガ会員しか見れないコツもあるので、どうしても合格したい人は情報収集にメルマガ登録をどうぞ。
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ちなみに施工管理技士の資格については、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度にまとめているので参考にどうぞ。
あなたのキャリアアップの参考になればうれしいです!