鳶職になろうか考えてるけど、迷ってるんだよね。
ただ、キツそうな仕事だから不安だなぁ…
高いところで仕事するから危なそうだし、親方とか怖そうだし…
僕にやっていけるだろうか…?
こういった疑問や不安に答える記事です。
本記事でわかることは下記のとおり。
- 鳶の給料事情がわかる
- 飛び出給料アップする方法がわかる
- 鳶の仕事内容がわかる
- 鳶のきついところがわかる
- 鳶に向いてる人の特徴がわかる
鳶職の給料について解説します。
高所で働く鳶職人はカッコいいですよね。
いったいどれくらい稼いでいるのでしょうか?
これから鳶職人になることを検討してるあなたの参考になればうれしいです。
また、鳶職のきついところもまとめたので、仕事選びの参考にどうぞ。
目次
鳶の平均給料は年収393万円
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、鳶職の平均年収は393万円です。
- 平均月給:31万円
- 平均ボーナス:24万円
※千の位は四捨五入
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
それでは、さらに詳しい鳶職の給料事情について見ていきましょう。
世代別の平均給料
鳶職の世代別の平均給料は、下記の表のとおりです。
年齢 | 月給 | ボーナス | 年収 |
~19歳 | 20万円 | 12万円 | 251万円 |
20~24歳 | 27万円 | 13万円 | 334万円 |
25~29歳 | 29万円 | 10万円 | 360万円 |
30~34歳 | 30万円 | 14万円 | 378万円 |
35~39歳 | 33万円 | 34万円 | 426万円 |
40~44歳 | 32万円 | 24万円 | 404万円 |
45~49歳 | 36万円 | 42万円 | 475万円 |
50~54歳 | 33万円 | 25万円 | 416万円 |
55~59歳 | 35万円 | 41万円 | 462万円 |
60~64歳 | 32万円 | 36万円 | 422万円 |
65~69歳 | 26万円 | 19万円 | 336万円 |
70歳~ | 20万円 | 9万円 | 251万円 |
若い見習い期間中は給料が低いですが、30~40代のベテランになるにつれて給料も上がっていきます。
鳶職は修行の世界なので、見習い期間中は修行だと思って頑張りましょう。
経験年数別の平均給料
続いて、鳶職の経験年数別の給料は下記の表の通りです。
経験年数 | 月給 | ボーナス | 年収 |
0年 | 23万円 | 3万円 | 274万円 |
1~4年 | 24万円 | 13万円 | 298万円 |
5~9年 | 28万円 | 20万円 | 351万円 |
10~14年 | 32万円 | 31万円 | 413万円 |
15年以上 | 30万円 | 35万円 | 399万円 |
基本的には、経験年数が増えるほど給料が上がる仕組みです。
やはり技術職なので、技術レベルと給料が比例するイメージです。
企業規模別の平均給料
続いて、企業規模別の鳶職の給料は下記のとおり。
従業員数 | 月給 | ボーナス | 年収 |
10~99人 | 30万円 | 24万円 | 389万円 |
100~999人 | 35万円 | 19万円 | 439万円 |
1000人以上 | 30万円 | 77万円 | 439万円 |
基本的には、会社の規模が大きいほど給料が高い傾向です。
ただし、見習いで就職するのは小規模な会社が多いです。
まずは小規模な会社でスキルを積んで、徐々に大きい会社に転職して給料を上げていくのも良いでしょう。
鳶職の給料は日当制
ちなみに、ほとんどの会社は日当制です。
なので、月給=日当×出勤数となります。
月固定の給料ではないので、天候不良などで休みが多い月は給料が減る仕組みです。
日当の相場は下記のとおり。
- 見習い:7000円~10000円
- 職人:10000円~15000円
- 職長:13000円~18000円
こちらも、経験値とともに日当が上がるイメージです。
鳶が給料アップする3つの方法
続いて、鳶職が給料アップする方法は下記の3つ。
- スキルアップする
- 資格を取得する
- 独立して親方になる
1つずつ解説しますね。
①スキルアップする
基本はスキルアップです。
体力的にきつい仕事ですが、1日でも早く仕事を覚えましょう。
認められれば、給料を上げてくれる会社がほとんどです。
②資格を取得する
鳶職としてのスキルを証明する資格があると、転職時に給料アップしやすいです。
特に有利な資格は下記のとおり。
- とび技能士
- 足場組立等作業主任者
- 玉掛け技能資格(クレーンに物を吊す資格)
- 鉄骨組立等作業主任者
- 鋼橋梁架設等作業主任者
とび技能士は国家資格で、1~3級まであります。
特に1級は7年以上の実務経験が必要なので、1級=ベテランの証です。
また、「足場組立等作業主任者」は5m以上の高さの足場を組む資格で、即戦力人材であることを意味します。
いずれの資格も取得しておくと給料アップしやすいですが、資格取得は働きながらでOKです。
③独立して親方になる
5年以上の経験を積んだら、独立も視野に入れましょう。
独立すれば、会社に必要経費を引かれないので、手取りが上がるから。
鳶職は体力が必要なので、ずっと続けることはできません。
なので、20代後半~30代くらいで独立して、管理側に回りましょう。
親方の年収はバラつきがありますが、年収700万円くらいが相場です。
親方は管理の仕事なので、安全衛生責任者教育の講習受講者などの資格も必要です。
鳶の仕事内容【きついところも解説】
一口に「鳶」といっても、大きく分けて下記の5種類があります。
- 足場鳶:足場を組む・解体する
- 鉄骨鳶:鉄骨造の建物を造る
- 重量鳶:建築物内に建設機械の設置
- 橋梁鳶:橋の主桁架設の設置
- 送電鳶:送電線の工事
一般的にイメージするのは、足場鳶ですよね。
家の工事とかで見たことあると思います。
鳶のきついところ
見習いのときは、とにかく体力が必要です。
- 重い足場を運ぶ
- 重い足場を上に投げる
- 下と上の中間で足場を送る
- 炎天下で長時間の仕事
- 極寒の中で長時間の外作業
など、かなりハードな仕事です。
足場の部品は1つ1つが重いので、それを1日中扱うと、身体中がバキバキになります。
体力的な理由で辞める人が多いので、ちょっと覚悟しておきましょう。
鳶は危険な仕事です
高所なので、当然ながら危険な仕事です。
現場にもよりますが、命綱などがないことも普通です。
毎年全国で、鳶職の転落事故があるので、危険と隣り合わせだと思ってください。
この辺は、東京タワー建設を徹底解説【鳶職人たちの死のキャッチボール】も参考になるかもしれません。
また、重い足場を投げて受け渡すので、
- うまく投げられず、重い足場が落下
- うまくキャッチできず、重い足場が落下
- うまくキャッチできず、手を骨折
などの危険を伴います。
緊張感をもって仕事に臨みましょう。
鳶の職場の人間関係
正直、上下関係が厳しいです。
親方の言うことは絶対なので、見習いのうちは断ることはできません。
パシりに使われるのもしょっちゅうです。
でも、そうやって仕事を覚えていくので、鳶の世界では当たり前のことです。
職人仕事なので、当然ながら怒られることもしょっちゅう。
鳶の仕事は危険なので、気を抜くと本当に危険です。
怒られるのは、命を守るためにも大切なことなんです。
鳶に向いてる人の特徴5選
鳶職に向いてる人の特徴は、下記の5つです。
- 体力のある人
- 高所恐怖症じゃない人
- 筋力のある人
- 体育会系の人
- 頭のいい人
前述のとおり、とにかく体力が必要です。
また、高所作業なので、高いところが苦手な人はできません。
「頭のいい人」は、ベテランになると現場の指示を出すようになるから。
指示が間違ってると現場の職人さんに迷惑をかけることになるので、けっこう頭脳仕事です。
段取りや逆算などの能力が必要です。
鳶に就職する方法
建築会社の見習いに応募すればOKです。
小さな会社でも見習いを募集していることがあるので、応募してみましょう。
求人の探し方は、下記のとおりです。
- ハローワーク
- 求人誌
- 求人サイト
※ちなみに中卒でも応募できますが、高所作業は18歳からしかできません。
まとめ【鳶の平均給料は年収393万円だが、もっと稼げる】
この記事をまとめます。
- 鳶職の平均給料は年収393万円
- 見習いのときは給料が低いが、スキルとともに上がる
- 資格を取得すると、転職時に給料アップに有利
- ずっとはできない仕事なので、独立を目指しましょう
- かなり体力が必要な仕事で、危険も多いです
鳶職に就職を検討しているあなたの、参考になればうれしいです。
ちなみに、他の職人さんの給料についても下記の3記事にまとめてます。
あなたの就職の参考になればうれしいです。