一級土木施工管理技士があると、引く手あまたって聞くけどなぜだろう?
需要があるなら取得を検討してみたいな。
こういった疑問に応える記事です。
この記事でわかること
- 一級土木施工管理技士が引く手あまたといわれる4つの理由
- 一級土木施工管理技士を取得するメリット4選
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。
施工管理が未経験の人を募集しています。
一級土木施工管理技士の取得は、容易ではありません。
しかし、引く手あまたといわれるならば、資格取得に挑戦したいと考えるのは自然なことです。
この記事では、なぜ一級土木施工管理技士が引く手あまたといわれるのかを、わかりやすく解説します。
メリットも解説するので、一級土木施工管理技士を取得するかどうか迷っている方は最後まで読んでみてください。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
一級土木施工管理技士が引く手あまたといわれる4つの理由
一級土木施工管理技士が引く手あまたといわれる理由は、以下の4つです。
引く手あまたな理由
- 大規模工事の入札に参加できるから
- 監理技術者になれるから
- 技術者として認められるから
- ベテラン社員が減少しているから
1つずつ解説します。
大規模工事の入札に参加できるから
一級土木施工管理技士を取得していると、特定建設業にあたる大規模工事の入札に参加できます。
具体的には、請負金額4,500万円(建築一式7,000万円)以上の工事です。
企業にとって受注できる工事が増えるため、会社の成長と発展に大きく貢献できます。
そのため、一級土木施工管理技士を保有している人材は、引く手あまたになるというわけです。
監理技術者になれるから
一級土木施工管理技士があると、監理技術者になれます。
監理技術者が担当できる工事は以下のとおりです。
監理技術者が担当できる工事
- 特定建設業:発注者から直接⼯事を請け負った金額が4,500万円(建築⼀式⼯事の場合は7,000万円以上を下請契約して施⼯)の工事
- 一般建設業:特定建設業の規模未満の工事
つまり、監理技術者は大規模な工事を担当できます。
このように、担当できる工事の幅が広がるため、企業にとって貴重な人材となります。
技術者として認められるから
一級土木施工管理技士の資格があると、職人さんや関連業者さんに技術者として認められやすいです。
難易度が高い資格だからです。
一級土木施工管理技士の難易度の高さを、合格率として下表に示しました。
試験区分 | 第一次検定 | 第二次検定 |
---|---|---|
令和1~5年度の平均合格率 | 55.9% | 35.0% |
第一次検定は約半数と高いものの、第二次検定になると約3割ほどまで減少しています。
特に第二次検定は経験記述問題があるため、実務経験を積まないと合格は難しいです。
このように、簡単に取得できる資格ではないからこそ、技術者として認められやすい資格といえます。
ポイント
技術者として認められれば、条件の良い企業にお誘いを受けることもあります。
ベテラン社員が減少しているから
ベテラン社員の定年退職によって、一級土木施工管理技士の需要が高まっていることも1つの理由です。
ベテランと若手就業者数の割合は、下図を参照ください。
図からわかるように、令和4年度において建設業で働く55歳以上の割合は35.9%に対し、29歳以下は11.7%です。
このままベテラン社員が定年退職してしまうと、若手の人材不足になることは明らかです。
また、実務経験が豊富なベテラン社員を、若手が担うことは現実的に難しいといえます。
技術職である施工管理のスキルは、一朝一夕では習得できないからです。
そのため、即戦力となる一級土木施工管理技士が重宝されます。
一級土木施工管理技士を取得するメリット4選
一級土木施工管理技士が引く手あまたなのはわかったけど、それ以外に取得するメリットってあるの?
以下の4つのメリットがあります。
一級土木施工管理技士のメリット
- 転職が有利になる
- 資格手当が支給される
- 昇進しやすくなる
- 将来食いっぱぐれることがない
こちらも1つずつ解説します。
転職が有利になる
一級土木施工管理技士を取得していると、転職がしやすくなります。
実務経験が豊富なため、即戦力として期待されるからです。
特にゼネコンといった大手企業は、扱う工事の規模が大きいため一級土木施工管理技士が重宝されます。
つまり、一級土木施工管理技士を取得することで、大手に転職できるチャンスが広がります。
このように転職市場において有利となる点が、一級土木施工管理技士のメリットです。
資格手当が支給される
一級土木施工管理技士を取得していると、資格手当の支給が期待できます。
厚生労働省によると、建設業において資格手当を支給している企業は約56.9%と半数以上が考慮しています。
具体的な支給額の相場は、約5,000円~20,000円です。
取得するだけで収入アップが期待できる点が一級土木施工管理技士のメリットといえるでしょう。
昇進しやすくなる
一級土木施工管理技士を持っていると、昇進のチャンスが考えられます。
特に、一級土木施工管理技士を昇進の条件としている企業も多いです。
ポイント
昇進すれば、収入も上がりやすいです。
このように、昇進したい人は一級土木施工管理技士の取得は必須といえるでしょう。
将来食いっぱぐれることがない
一級土木施工管理技士を取得しておくと、将来も安定して働けるでしょう。
たとえ年齢が高くても、一級土木施工管理技士は転職市場において重宝されるからです。
また、土木工事は新設以外に修繕や災害復旧工事もあるので、仕事自体が減ることは考えにくいです。
そのため、一級土木施工管理技士は重宝されやすく、食いっぱぐれることはないといえるでしょう。
一級土木施工管理技士の資格概要
一級土木施工管理技士に挑戦してみようかな。
試験について詳しく知りたいな。
一級土木施工管理技士の資格概要について、下表にまとめました。
第一次検定 | 第二次検定 | |
---|---|---|
申込期間 | 3〜4月ころ | 3〜4月ころ |
試験日 | 7月ころ | 10月ころ |
試験地 | 各都道府県14地点 | 各都道府県13地点 |
受験手数料 | 10,500円 | 10,500円 |
合格発表 | 8月ころ | 1月ころ |
なお、勉強方法については、以下の記事にまとめています。
一級土木施工管理技士にチャレンジする際の、参考にしてみてください。
一級土木施工管理技士に関するよくある質問
最後に、一級土木施工管理技士についてよくある質問に答えていきます。
一級土木施工管理技士の勉強におすすめアプリはありますか?
以下の過去問アプリがおすすめです。
勉強におすすめのアプリ
他にも、動画で学習したりスマホで問題集を撮影したりしておくと、効率良く勉強できます。
詳しい内容は、1級・2級土木施工管理技士のおすすめ過去問アプリ15選【無料あり】にまとめていますので、参考にしてみてください。
土木施工管理の仕事はきついですか?
仕事なので、きつい部分はあります。
土木の施工管理がきつい理由
- 暑い・寒い
- 天候に左右されて工期ギリギリで忙しくなる
- なんだかんだで土木作業があり、肉体的にきつい
- 公共工事は書類が多くて大変
- 荒っぽい人もいる
- 服が汚れやすく足場も悪い
- 転勤・出張することがある
- 業者・発注者・職人に挟まれて大変
- 責任が重い
しかし、今後は働き方改革や建設DXといったデジタル化によって労力が軽減されていくと考えられます。
詳しく知りたい方は、土木施工管理がきつい理由9選|できるだけキツくない会社の選び方の記事を参考にしてみてください。
二級土木施工管理技士との違いはなんですか?
一級と二級土木施工管理技士には、以下の違いがあります。
一級 | 二級 | |
---|---|---|
従事できる役割の違い | 主任技術者もしくは監理技術者(1件の工事代金について、4,500万円(建築工事業の場合は7,000万円)以上の工事) | 主任技術者のみ |
資格手当額の違い | 約5,000円~20,000円 | 約1,000円~5,000円 |
合格率の違い(令和5年度) | ・1次検定:約50% ・2次検定:約33% | ・1次検定:約65% ・2次検定:約38% |
詳しくは、以下の記事にまとめています。
一級土木施工管理技士と併せて取得しておきたい資格は?
こちらの資格取得も検討してみてください。
いずれも土木のキャリアアップに役立つ資格です。
おすすめの資格
- 建設部門の技術士(技術士補)
- 建設機械施工技士
- 造園施工管理技士
- 舗装施工管理技術者
- 測量士(測量士補)
- コンクリート技士(コンクリート主任技士)
- コンクリート診断士
- プレストレストコンクリート技士
- のり面施工管理技術者
- RCCM
- 労働安全コンサルタント
- 公害防止管理者
- 地質調査技士
- 環境計量士
詳しくは、土木におすすめの資格15選【働きながら勉強する5つのコツも紹介】にまとめています。
まとめ|一級土木施工管理技士があると転職しやすくなる
一級土木施工管理技士が、引く手あまたな理由は4つです。
引く手あまたといわれる理由
- 大規模工事の入札に参加できるから
- 監理技術者になれるから
- 技術者として認められるから
- ベテラン社員が減少しているから
また、転職を考えている人は、以下のポイントを参考にしてみてください。
転職の失敗を防ぐコツ
- 新人研修がしっかりしている会社を選ぶ
- 未経験者OKの求人情報に絞る
- 転勤の有無をチェックする
- 給料・休日・福利厚生など条件をチェックする
- 資格取得支援など人材育成に力を入れている会社を選ぶ
- ブラック求人を避けてホワイト企業を探す
- 型に沿って志望動機を作る|例文あり
- 型に沿って自己PRを作る
- 面接でよく聞かれる質問の答えを用意しておく
詳しくは、未経験でも施工管理に転職できる!転職に失敗しない9ステップにまとめています。
ちなみに、私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。
施工管理が未経験でも、60日間の新人研修を実施しているため、しっかりと基礎を学べます。
転職活動の選択肢の1つに加えてみてください。
この記事が参考になれば幸いです。