正直、もっと早く帰りたいし、もっと休みたい。
施工管理アプリとかあるみたいだけど、ホントに便利なのかな?
使いにくいと現場で浸透しなさそう…
こういった疑問や要望に応える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 施工管理の業務を妨げている問題点
- 施工管理業務を効率化できる便利ツール
- 施工管理業務を効率化するコツ
- 業務が効率化された未来の姿
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。
この記事では、施工管理の業務を効率化するツールやコツを紹介します。
少しでも効率化して、早く帰りたいし、もっと休みたいですよね。
ツールの導入は予算の都合などもあると思いますが、少しでも業務を効率化するための参考にどうぞ。
また、ツールを導入しただけではダメでして、きちんと運用していく必要があります。
効率化ツールの運用のコツもまとめたので、最後まで読んでみてください!
参考記事
ちなみに、施工管理の仕事内容の全体像については、施工管理(現場監督)の13の仕事内容をわかりやすく解説にまとめています。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
施工管理業務を妨げる問題点【効率が悪い】
まず、施工管理業務を妨げる問題点は、かなり多いかと。
ざっと挙げるだけでも、下記があると思います。
- 情報のやり取りが口頭(記録が残らない)
- 資料の書式が統一されていないためわかりにくい
- 資料が可視化されていないのでわかりにくい、ミスが起きやすい
- 設計を変更するとすべての書類も変更作業をしないといけない
- 資料が紙なので修正したら再度印刷が必要
- 資料を修正して全員に配るのが面倒くさい
- 職人さんなどに情報共有が大変
- 原価管理の計算が面倒くさい
- スケジュールの変更を考えるのが面倒くさい
- デジカメで撮影した写真をいちいちパソコンに取り込まないといけない
- エクセルやFAXが面倒くさい
- 日報の作成が面倒くさい
- いちいちハンコを押すのが面倒くさい
- 顧客管理が大変
- 受発注作業が面倒くさい
- プレゼン資料作りが面倒くさい
- 請求書の作成・送付が面倒くさい
- いちいち会わないと打ち合わせできないので手間
- 業務が一元管理されてないのでわかりにくい、ミスしやすい
けっこう「あるある」じゃないですかね?
こういった問題点を解消するツールを紹介していきます。
施工管理業務を効率化する便利ツール8選
結論、施工管理業務の効率化に有益なツールは、下記の8つです。
- 施工管理アプリ
- タブレット端末・スマホ
- BIMやCIM
- VRやAR
- AIロボット
- デジカメ
- 監視カメラ
- ドローン
予算の都合もあると思いますが、参考にしてみてください。
※5Gが普及することで、今後はもっとITツールを使いやすくなると思います。
1つずつ解説しますね。
①施工管理アプリ【施工情報を一元管理】
施工管理アプリは、ぜひとも導入したいところ。
今まで人がやっていた面倒な作業を、アプリがサポートしてくれます。
代表的な施工管理アプリは下記の9つ。
アプリの機能一例は下記です。
- 施工データを一元管理できる
- チャットやビデオ通話でやり取りできる
- 最新の図面を瞬時に共有できる
- 新スケジュールを瞬時に共有できる
- カンタンに図面を作成できる
- 顧客データを一元管理できる
- アプリ内で受発注ができる
- 写真の自動整理
- 小黒板入りの写真撮影
- 台帳をすぐ作成できる
- 施主さんへのプレゼン資料ができる
- カンタンに日報を作れる
- タイムカードの打刻
施工管理アプリから得られる結果は、下記などがあります。
- 業務の時間を短縮できて早く帰れる
- 情報伝達のミスを減らせる
便利な施工管理アプリの詳細は、【無料あり】施工管理におすすめアプリ9選【比較表あり、厳選した】にまとめたので参考にどうぞ。
②タブレット端末・スマホ【紙からの卒業】
タブレット端末やスマホも欠かせません。
なぜなら、紙から卒業できるから。
図面や仕様書などは、タブレット端末やスマホで持ち歩けば楽です。
また、タブレット端末は画面が大きいため、説明するときもわかりやすいですよ。
前述の施工管理アプリで情報共有をするためにも、タブレット端末orスマホは必須です。
タブレット端末やスマホで得られる結果は、下記などです。
- 紙を持ち歩かなくていい
- メモ書きを入れやすい(消すことも可能)
- 瞬時にみんなと情報共有できる
- 説明がわかりやすくなる
③BIMやCIM【設計業務の効率化】
3DCADに変わって、BIMやCIMも活用され始めています。
- BIM:建築用の3D設計ソフト
- CIM:土木用の3D設計ソフト
BIMやCIMのメリットは下記のとおり。
- 建物に関する情報を一元管理することができる
- 最初から3Dで設計できる
- 3Dで部材・材質・性能・家具・設備なども設計できる
- 1つの作業がすべての設計図に反映されるため業務が効率的
BIMやCIMで得られる結果は下記などです。
- 設計者・施工業者・施主の意思共有ができることで、業務の効率化・コスト削減ができる
- 設計ミスをソフトが教えてくれるため、設計ミスを防げる
- 設計変更がCADの約半分の時間でできる
- 設計図に人を入れて動かすこともでき、動線や使い勝手を事前にシミュレーションできる
- クライアントに完成形をわかりやすい3Dで見せられるため合意が早い
- 設計・生産・施工・メンテナンスまで一貫して情報管理ができる
- 施工にかかるコスト情報もBIM内で共有できる
- メンテナンスや維持管理・点検・保守管理の数値化・見える化できる
詳しくは、BIMやCIMソフトの建築や土木の設計のメリットを参考にどうぞ。
④VRやAR【研修や遠隔指導に有益】
VRやARも有益です。
具体的には下記に活用できます。
- 危険予知などの研修
- BIMで設計した図面の原寸大に入ることができる
- 遠隔で現場作業員に指導できる
VRやARで得られる結果は下記のとおり。
- 事故を防ぎやすくなる
- 設計ミスを発見しやすい
- 施主にプレゼンしやすい
- 現場にいなくても作業がスムーズに進む
詳しくは、建設業界のVR・AR・MRの活用事例を参考にどうぞ。
⑤AIロボット【設計や無人施工に便利】
一般的な導入はちょっと先だと思いますが、AIロボットも今後は広まってくるでしょう。
具体的には下記が可能です。
- 無人施工ロボット
- AIによる設計
- 施工ミスの発見
現段階では研究開発段階のものが多く、価格も高いですが、今後は期待できると思います。
AIロボットから得られる結果は下記などです。
- 24時間施工で早く工事が終わる
- 事故を減らせる
- 業務が減って早く帰れる
- 女性や高齢者も就職しやすくなる
詳しくは、建設業界が現場にAIを導入!AIは人間の仕事を奪うのか?にまとめてます。
⑥デジカメ【パソコンへ即転送】
すでに導入しているかもしれませんが、デジカメも施工管理向けのものを使いましょう。
Wi-Fiを使って、撮影した写真をすぐパソコンに転送してくれるデジカメがあるのでおすすめです。
パソコンに取り込む時間をなくせるので、業務を短縮できて早く帰れるようになるかと。
おすすめのデジカメは、現場監督におすすめのデジカメ5選【写真アプリも紹介】を参考にどうぞ。
⑦監視カメラ【安全管理や工程管理が楽】
監視カメラの導入も広がっています。
理由は下記のとおり。
- 危険箇所を発見できる
- 工程管理をしやすい
- 夜間の不審者侵入を防げる
監視カメラで得られる結果は下記などです。
- 事故を減らせる
- 現場内の移動を減らせて早く帰れる
- 現場のトラブルを未然に防げる
近年は安価なものも出ているので、導入を検討してみてください。
⑧ドローン【設計・工程管理・安全管理・測量に有益】
現場にドローンを導入する企業も増えています。
ドローンにできることは下記のとおり。
- 測量してくれる
- CIMと連動すると設計も楽
- 工程管理が楽になる(ドローンで遠隔操作して現場チェック)
- 安全管理が楽になる(人間が発見できない危険箇所を発見できる)
ドローンで得られる結果は下記などです。
- 測量や設計の時間を短縮できて早く帰れる
- 現場内の移動時間を短縮できて早く帰れる
- 現場の事故が減る
ドローンも価格が下がってきているので、導入を検討してみてください。
この辺は、ドローンが建築現場で活躍で詳しく解説しています。
施工管理業務を効率化する3つのコツ
効率化ツールは、導入するだけではダメです。
きちんと運用しないと「宝の持ち腐れ」になってしまうから。
具体的には下記の3つを注意してください。
- ツールを導入したら全員で使う
- 慣れてるからといって旧来のやり方に戻らない
- データはツールに集約させる
1つずつ解説します。
【コツ①】ツールを導入したら全員で使う
なぜなら、ツールは全員で使わないと意味がないから。
1人でもツールを使わないと下記のデメリットがあります。
- 情報漏れが発生する
- 1人のために何人もの手間がかかる
- 他の人もツールを使わなくなる
人間もツールに歩み寄る努力が必要です。
【コツ②】慣れてるからといって旧来のやり方に戻らない
戻ってしまったら、ツールを導入した意味がないから。
旧来のやり方に慣れてるのはわかりますが、業務を効率化するためには変化に対応しないといけません。
最初は不慣れでストレスですが、人間は慣れる生き物なのでだんだん便利に感じてくるものです。
【コツ③】データはツールに集約させる
入力漏れがあると、間違った情報のまま施工が進んでしまうから。
「一部の情報だけが紙で管理されている」などだと、情報を一元管理できないのでミスの元です。
面倒でも、データは必ずツールに集約させましょう。
施工管理の業務が効率化された未来予測
最後におまけで、ちょっとした未来予測をしてみました。
※あくまで予測なのでどうなるかはわかりません。
施工管理の業務が効率化されると、下記のような未来がやってくるかもしれません。
- 残業が減る
- 休みが増える
- 危険が減る
- 給料アップ
- 若手が入ってくる
こちらも1つずつ解説します。
【未来予測①】残業が減る
ツールを使うことで、業務量が減るから。
結果、早く帰れるようになって残業が減るかもしれません。
建設業界でも36協定が適用されるため、今のうちからツールの導入をしておくことも重要です。
36協定の詳細は、36協定が建設業でも適用される【現場に浸透できそうな3つの理由】にまとめてます。
【未来予測②】休みが増える
業務が効率化されると施工が早く進むため、休日が増えるかもしれませんね。
週休1日→2日になれば、かなり楽になると思います。
建設業界では働き方改革の一環で週休2日の浸透を進めているため、今のうちに業務効率化の仕組みづくりをしておくと良いでしょう。
週休2日の導入については、建設業界の週休2日制は2024年から実施予定【でも問題は多い】を参考にどうぞ。
【未来予測③】危険が減る
ツールの導入で、事前に危険を発見しやすくなるからです。
特に、下記は危険予測に有益です。
- VRやARの危険予知研修
- 監視カメラ
- ドローン
現場の安全は、何よりも優先すべきことです。
事故が減ることでスムーズに仕事ができるため、効率化は重要です。
【未来予測④】給料アップ
業務が効率化されると、少ない人数でも施工できる可能性があるからです。
1人あたりの人件費が増えて、給料アップする会社もあるかもしれません。
特に今後は、無人施工ロボットの開発が進むと、給料アップしやすくなるでしょう。
【未来予測⑤】若手が入ってくる
業界全体で業務効率化を進めていくと、若手が建設業界に入りやすくなります。
なぜなら、3Kのイメージを払拭できるから。
- きつい→業務効率化でキツくなくなるかも
- 汚い→無人施工ロボット技術が進むと、人が工事しなくてよくなるかも
- 危険→VRやドローンで安全管理が向上し、危険が減るかも
建設業界は深刻な人不足ですが、もしかすると若手を呼び込む1つの要因になるかもしれませんね。
まとめ|施工管理業務の効率化ツールを活用してみよう
最後にもう一度、施工管理業務の効率化に有益なツールを紹介しておきます。
- 施工管理アプリ
- タブレット端末・スマホ
- BIMやCIM
- VRやAR
- AIロボット
- デジカメ
- 監視カメラ
- ドローン
予算の都合もあると思いますが、効率化に使えそうなものは導入を検討してみてください。
業務が効率化されて、あなたの自由時間が増える参考になればうれしいです!