資格を取得して知識を深めたいんだよね。
キャリアアップ・年収アップもしていきたい。
おすすめの資格を知りたい。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 内装工事や内装施工管理の基礎がわかる
- 内装施工管理に関係する資格がわかる
- 資格を取得して年収アップするコツがわかる
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。
この記事では、内装施工管理に関わる資格を一覧で紹介します。
資格を取得することで業務知識が増えるだけでなく、転職も有利になります。
そして、もちろん年収も上がりやすいです。
年収アップするコツも解説するので、今より稼ぎたい人は最後まで読んでみてください!
「前置きはいいから、早く資格を教えて!」という人は、内装工事の施工管理に関わる資格10選一覧をクリックすると該当箇所にジャンプできますよ。
内装工事の内容
基礎知識ですが、内装工事は建物の内部の仕上げや装飾を行う工事のことです。
具体的には下記のような工事があります。
工事の種類 | 工事の内容 |
軽鉄工事 | 壁や天井の骨組みを造る |
間仕切りの工事 | 壁や扉を設置して各部屋を区切る |
壁・天井の下地工事 | 壁や天井に断熱材や防音材を詰め込む |
ボード工事 | 壁や天井に石膏ボードなどパネル材を貼り付け |
塗装・左官工事 | 下地材の上から塗装や左官を行う |
壁の工事 | 壁紙、クロス、タイル、板張りなどの仕上げを行う |
床の工事 | フローリング、タイル、クロス、畳、カーペットなどの敷物を施工 |
窓の取付 | 新しい窓を取り付けたり、既存の窓を修理 |
電気配線の設置 | 配電盤から各部屋に配線。壁の中・天井裏などを通す |
給排水管の設置 | 給排水管をキッチン・流し・トイレ・浴室などに配管 |
照明やエアコンの設置 | 電気配線を設置後、照明やエアコンの取り付け |
家具の工事 | 室内に置く家具を製作・設置する |
内装工事が必要なケース
内装工事は、下記のような工事で実施されます。
- 新築工事
- リフォーム
- リノベーション
- 原状回復工事
- 古民家再生など
リフォームとリノベーションの違いは下記のとおりで、工事の規模が違います。
- リフォーム:壁紙の貼り替えやキッチンの変更など
- リノベーション:間取りの変更、給排水管の位置変更など
原状回復工事は、賃貸物件から借主が退去した後の工事です。
賃貸アパートなどであれば簡易な工事ですが、店舗の退去などは大規模な工事を行うこともあります。
また、近年は古民家再生も注目されており、内装工事の需要が高まっています。
内装工事に関わる3つの職種
内装工事に関わる職種は、下記の3つです。
- 内装設計:顧客の要望に沿って内装をデザインして図面を作成する
- 施工管理:図面どおりに内装を造るために現場を管理する
- 内装工:実際に工事を行う職人さん
内装施工管理の仕事内容は下記のとおり。
- 施工計画書の作成(工事の段取りを決める)
- 工程管理(工事のスケジュール管理)
- 安全管理(事故がないように対策する)
- 原価管理(会社の利益が出るようにする)
- 品質管理(良い建設物を造る)
- 出来形管理(お客様満足を高める)
- 事務作業(施工図の作成など)
- 業者選定や職人の手配、材料の発注
- 現場の写真撮影
- 現場の清掃
- トラブル対応や緊急対応など
内装施工管理の詳細は、内装施工管理の仕事内容や年収相場【激務できついのかわかります】にまとめています。
内装工事は資格がなくてもできる
内装工事は、資格が必須というわけではありません。
下記の「軽微な建設工事」は資格がなくても可能です。
- 請負代金が1500万円未満の工事
- 延面積が150㎡未満の木造住宅の工事
- 建築一式工事以外で請負代金が500万円未満
ただし、上記を超える規模の工事では、これから解説する「建築施工管理技士」などの資格者の配置が必要です。
大規模な工事に携わり、収入も上げていきたい人は資格を取得していきましょう。
内装工事の施工管理に関わる資格10選一覧
結論、下記の10個です。
- 建築施工管理技士
- 建築士
- 内装仕上げ施工技能士
- マンションリフォームマネージャー
- キッチンスペシャリスト
- 照明コンサルタント
- インテリアプランナー
- インテリアデザイナー
- インテリアコーディネーター
- インテリア設計士
それぞれ下記の項目も解説します。
- どんな資格?
- 資格を取得するメリット
- 受験資格
- 試験の難易度
1つずつ紹介するので、どの資格を取得するか参考にしてみてください。
※スマホを横にすると見やすいです。
①建築施工管理技士
どんな資格? | 内装を含む建築工事の施工管理を行う |
資格を取得するメリット |
|
受験資格 |
|
試験の難易度 | ★★★★☆(合格率15~20%) |
内装施工管理の仕事をするなら、必ず取得しておきたい資格です。
1級と2級があり、担当できる工事規模が違います。
- 1級(監理技術者):下請に出す工事の総額が4500万円以上、建築一式工事の総額が7000万円以上の工事を担当できる
- 2級(主任技術者):下請に出す工事の総額が4500万円未満、建築一式工事の総額が7000万円未満の工事を担当できる
建築施工管理技士を取得するコツは、下記の記事にまとめたので参考にどうぞ。
②建築士
どんな資格? | 内装を含む建築設計を行う |
資格を取得するメリット |
|
受験資格 |
|
試験の難易度 | ★★★★★(合格率10%くらい) |
設計の資格ですが、施工管理が取得することで「図面を読み解くスキル」が上がります。
建築士の意図をくみとり、それを職人さんに的確に伝えることで円滑に工事が進むでしょう。
一級建築士・二級建築士・木造建築士があり、設計できる範囲が違います。
建築士の種類 | 設計できる範囲 |
一級建築士 | すべての建築物の設計や工事監理ができる |
二級建築士 |
|
木造建築士 | 2階までの木造建築物(高さ13m以下かつ軒高9m以下)で延べ面積300㎡以下の設計ができる |
※「工事監理」とは、図面どおりに工事が進んでいるかチェックすることです。
ちなみに、建築施工管理技士と併せて取得すると年収アップする傾向です。
参考:一級建築士と一級建築施工管理技士は両方とった方がいい【勉強のコツ】
建築士を取得するコツは下記の記事にまとめています。
③内装仕上げ施工技能士
どんな資格? |
|
資格を取得するメリット |
|
受験資格 | 内装仕上げで所定の実務経験年数がある人 |
試験の難易度 | ★★☆☆☆(合格率50~60%台) |
職人さん向けの資格です。
施工管理が職人さんの技術を勉強することで、指示を出しやすくなります。
職人さんも「この人わかってるな!」と信頼してくれやすいでしょう。
試験には下記の選択科目があります。
- カーテン施工
- ボード仕上げ施工
- プラスチック系床仕上げ施工
- カーペット系床仕上げ施工
- 木質系系床仕上げ施工
- 鋼製下地施工
中央職業能力開発協会が主宰し、都道府県職業能力開発協会が試験を実施しています。
④マンションリフォームマネージャー
どんな資格? | マンション専有部分のリフォームの企画や提案を行う資格 |
資格を取得するメリット | マンションリフォームの知識を証明できる |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験の難易度 | ★★★☆☆(合格率30%くらい) |
リフォームを行う施工管理におすすめの資格です。
マンションリフォームの知識を勉強したい人は、取得しておくと良いでしょう。
詳しくは、マンションリフォームマネージャー試験の難易度【製図対策の講座あり】にまとめています。
⑤キッチンスペシャリスト
どんな資格? | キッチンの設計・施工・メンテナンスに関する資格 |
資格を取得するメリット | キッチン設計や施工のスキルを証明できる |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験の難易度 | ★★★☆☆(合格率30%くらい) |
キッチン向けの資格で、建築士が併せて取得するイメージです。
特に戸建の設計業務に役立ちます。
注文住宅に強い会社で働く人も、取得しておいて損はないでしょう。
⑥照明コンサルタント
どんな資格? | 照明設計を行う |
資格を取得するメリット | 照明設計やデザインスキルを証明できる |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆(合格率80~90%台) |
建築士や施工管理が、照明の位置取りを考えるときに有効です。
後述するインテリアデザイナー、インテリアコーディネーター、インテリア設計士が併せて取得するのも良いでしょう。
⑦インテリアプランナー
どんな資格? | 内装設計を行う |
資格を取得するメリット |
|
受験資格 |
|
試験の難易度 | ★★★★☆(合格率20~30%) |
設計段階から携わる資格です。
建築士が併せて取得するのが良いでしょう。
また、インテリア図面の知識を深めるために、施工管理が取得するのもアリです。
建築士試験と同じく、建築技術教育普及センターが主宰しています。
⑧インテリアデザイナー
どんな資格? | 家具、照明器具、壁紙などを組み合わせて内装デザインを行う |
資格を取得するメリット | 内装設計のスキルを強化できる |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験の難易度 | ★★★☆☆(合格率30%くらい) |
先ほどのインテリアプランナー(設計重視)よりは、デザインに寄っている資格です。
設計図面ができあがった後に、デザインを行うイメージ。
建築士が併せて取得するのが良いでしょう。
こちらは日本デザインプランナー協会が主宰しています。
⑨インテリアコーディネーター
どんな資格? | インテリア商品を組み合わせて内装をプランニング
→商品を提案・販売する |
資格を取得するメリット | 内装デザインの知識を強化できる |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験の難易度 | ★★★★☆(合格率20~30%) |
インテリア商品の提案・販売向けの資格です。
設計や施工にはあまり関係ありませんが、知識を深めるために勉強しておくのも良いでしょう。
公益社団法人インテリア産業協会が主宰しています。
⑩インテリア設計士
どんな資格? | インテリアのデザインを行う |
資格を取得するメリット | インテリアデザインのスキルを証明できる |
受験資格 |
|
試験の難易度 | ★★☆☆☆(合格率50~80%台) |
インテリアコーディネーターに似ていますが、こちらは販売ではなくデザイン重視のイメージです。
こちらも知識を深めるために勉強しても良いでしょう。
インテリア設計士は、日本インテリア設計士協会が主宰しています。
【ちなみに】インテリア系資格の違い
まとめるとこんな感じです。
- インテリアプランナー:設計段階から関わる。建築士が取得することが多い
- インテリアデザイナー:内装デザインを行う。設計よりデザイン色が強い
- インテリアコーディネーター:インテリア商品の販売につなげる仕事
- インテリア設計士:インテリアコーディネーターよりデザイン重視
内装系の資格を取得して年収アップするコツ
きちんと年収を上げていくコツはあるの?
結論、資格を武器に大手に転職するのがおすすめです。
建設業界では、会社規模が大きいほど年収が高い傾向だから。
下記は企業規模別(従業員数別)の平均年収のデータです。
企業規模(従業員数) | 平均年収 |
大企業(1000人以上) | 6,986,200円 |
中企業(100~999人) | 5,854,400円 |
小企業(10~99人) | 4,632,700円 |
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」をもとに計算
本気で年収アップしたい人は、取得した資格を武器に転職活動を行い、大手を狙いましょう。
大手に転職するコツ【転職エージェントにプッシュしてもらう】
転職活動とか慣れてないから不安だなぁ…
という人は、大手とつながりがある転職エージェントを利用するのがおすすめです。
一見さんで応募するより、転職エージェントにプッシュしてもらうと採用されやすいから。
転職エージェントは企業の採用担当者とつながっています。
あなたが1人で転職活動をがんばるよりも、第三者(転職エージェント)に推薦してもらう方がうまくいきやすいでしょう。
ちなみに、私たちワット・コンサルティング(SAN-SUKE)でも大手の求人を紹介しています。
今より年収アップしたい人は、求人を見てみてください。
すでにあなたは、大手に転職できる可能性があるかもしれません。
本来ならもらえるはずの給料をもらうためにも、今のあなたがどれくらいの規模の会社に転職できる可能性があるか知っておきましょう。
また、今すぐ大手に転職できなくても、今後の目標になると思います。
まとめ:内装施工管理に関わる資格を取得して年収アップを狙おう
最後にもう一度、内装工事の施工管理に関わる資格をまとめておきます。
- 建築施工管理技士
- 建築士
- 内装仕上げ施工技能士
- マンションリフォームマネージャー
- キッチンスペシャリスト
- 照明コンサルタント
- インテリアプランナー
- インテリアデザイナー
- インテリアコーディネーター
- インテリア設計士
優先順位としては、建築施工管理技士が1番です。
まだ取得していない人は、建築施工管理技士から取得していきましょう。
そして、本気で年収アップしたい人は、大手に転職するのがおすすめ。
大手とつながりがある転職エージェントにプッシュしてもらうと、採用されやすくなります。
すでに大手に転職できる可能性があるなら、先に転職してしまうのもアリ。
本来もらえるお給料をもらわないのはモッタイナイですよ…
くりかえしですが、私たちワット・コンサルティング(SAN-SUKE)でも大手の求人を紹介しています。
今より年収アップしたい人は、求人を見てみてください。
ということは、あとは行動あるのみ。
キャリアアップ・年収アップに向けて、できることから行動していきましょう。
あなたの参考になればうれしいです!