施工管理の仕事で覚えることはなに?
最低限必要な技能も知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかること
- 施工管理で覚えるべき5つの管理
- 施工管理者に欠かせない5つの技能
- 施工管理の仕事の覚え方8選
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。
未経験から施工管理になりたい方を募集しています。
未経験から施工管理に転職を考える方は、具体的にどんなことを覚えていくのか気になりますよね?
この記事を読むことで、施工管理に転職した後に覚えていく仕事や、仕事の覚え方もわかるので、参考にしてみてください。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
施工管理でまず覚えるべき5つの管理
施工管理の仕事で最初に覚えることは「5つの管理」です。
施工管理で覚えるべき5つの管理
- 安全管理
- 工程管理
- 品質管理
- 原価管理
- 環境管理
施工管理者は5つの管理を正しく実施し、現場の問題を未然に防ぐ力が求められます。
1つずつ解説します。
安全管理
安全管理は現場作業員さんの安全を確保し、事故を防ぐための取り組みです。
現場での事故は防がなければならないため、施工管理は安全管理の方法を覚える必要があります。
安全管理の具体的な取り組み
- 安全教育の実施
- 危険箇所の定期的なチェック
- 作業中の事故を防止するためのルール作成
徹底することで、作業員は安心して作業に取り組めるため、作業効率も向上します。
安全管理の詳細は、施工管理の安全管理とは現場の危険を防ぐこと【6つの安全管理を簡単に解説】を参考にしてみてください。
工程管理
工程管理とは、工事の進行を計画どおりに進めるために監督することです。
作業のスケジュールを立てて、進捗を管理・調整します。
もし工事が遅れている場合は、納期に間に合うように工事の進め方を変更する必要があります。
また、円滑な工事のスケジュールを立てることで、無駄なコストが発生しないようにするのも工程管理の役割です。
工程管理のスキルを覚える方法は以下のとおりです。
工程管理のスキルを覚える方法
- 新人研修で工程管理の基礎を学ぶ
- 先輩の工程管理を見て覚える
- 現場で工程管理を実践する
工程管理の詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。
参考記事:施工管理の工程管理とは|工程管理の手法や工程表の種類も解説
品質管理
品質管理は、工事の品質を確保することです。
使用する材料や工法が基準を満たしているかを確認し、施工の過程で品質検査を実施します。
具体的には、以下のような方法で品質管理を行います。
品質管理の進め方
- 搬入された資材のチェック
- 試験の記録を残す
- 工事の途中を写真に記録していく
品質管理の詳細は、施工管理の品質管理とは|わかりやすく解説にまとめています。
原価管理
原価管理は、予算内で工事を終えるためにコストを管理することです。
材料費・人件費・機械の使用料などを正確に見積もりします。
具体的には、以下の手順で原価管理を進めていきます。
原価管理の進め方
- 目標利益が出るように工事のスケジュールを決める
- 工事を進めながら利益を維持する
- 追加費用などで利益が減りそうなら会社と相談する
- 最終的な利益を高めていく
こうした知識は転職後の新人研修で学べたり、現場で実践して学べたりできるので、少しずつ覚えていきましょう。
原価管理については施工管理の原価管理とは|具体的なやり方や必要な5つのスキルも解説に詳しくまとめたので参考にしてみてください。
環境管理
環境管理は、工事現場が周囲の環境に与える影響を最小限に抑えるための管理です。
具体的には、以下の3つの環境に配慮した工事を進める必要があります。
環境管理の3つの要素
- 自然環境:自然破壊をしないように工事を進める
- 周辺環境:周辺住民に迷惑をかけない工事をする
- 職場環境:現場の作業員が働きやすい環境を作る
環境管理については、施工管理の4大管理や5大管理とは|仕事に必要な9つのスキルも紹介にもまとめています。
施工管理者に欠かせない5つの技能
施工管理者に必要な技能ってなに?
早く仕事を覚えて現場で活躍したいな。
施工管理者に欠かせない技能は以下の5つです。
施工管理に欠かせない技能
- リーダーシップ
- 危機管理スキル
- マルチタスクスキル
- スケジュール管理スキル
- コミュニケーションスキル
施工管理の現場で成果を上げるには、こうした技能を身につける必要があります。
ここからは、技能の詳細について解説します。
リーダーシップ
リーダーシップは、チームをまとめ、目標に向けて導くために必要な技能です。
施工管理者は、職人や作業員に適切に指示を出し、現場全体をまとめなければなりません。
リーダーシップを強化すると、現場の進行が円滑になり、工期の遅延やコストの増加を防ぐため、工事の成功につながります。
ちなみに、リーダーシップを身につける方法は以下のとおりです。
リーダーシップを身につける方法
- リーダーシップ研修やセミナーに参加する
- 上司から定期的なフィードバックをもらう
- リーダーシップに関する書籍で勉強する
- 学んだことを現場で実践する
転職してすぐにリーダーシップが求められるわけではありませんが、徐々に身につけていきたい技能です。
危機管理スキル
危機管理スキルは、トラブル発生時に影響を最小限に抑えるための技能です。
工事現場では、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。
工事現場で起きやすいトラブル
- 作業員さんがケガをする
- 資材の到着が遅れて工事を始められない
- 天候不良が続き工事が進まない
危機管理スキルを磨くと、現場の安全を保ちトラブルを防げます。
過去の事例を学ぶことで、危機管理スキルを高めていきましょう。
研修制度が充実している会社に転職することで、危機管理スキルについて学ぶ機会が増えて技術の向上につながります。
マルチタスクスキル
マルチタスクスキルは、複数の業務を効率的に進めるための技能です。
施工管理は現場の巡回や電話対応、書類作成や打ち合わせなど、複数の業務を同時に進めるケースが多いです。
1つの業務に集中したくても、さまざまな対応を依頼されるため、どうしてもマルチタスクになりがちです。
そのため、マルチタスクで業務を進める力も身につけていきましょう。
マルチタスクスキルを上げる方法
- 各タスクに集中する時間を設定する
- タスクの重要度と締め切りで優先順位を決める
- 定期的に短い休憩を取りながら頭をリフレッシュさせる
実務経験を積んでいくほど、施工管理のマルチタスクに慣れていきます。
スケジュール管理スキル
スケジュール管理スキルは、工期内にプロジェクトを完了させるための技能です。
施工管理者は、全体の進行を監視し、工程ごとの開始と終了のタイミングを調整します。
適切なスケジュール管理を行うことで、作業の遅れや重複を防ぎ、全体の効率を高められます。
以下はスケジュール管理スキルを向上させるコツなので、転職後の参考にしてみてください。
スケジュール管理スキルを上げる方法
- タスクをリスト化する
- タスクごとの時間を見積もる
- スケジュールを定期的に見直す
スケジュール管理スキルについても、研修制度が整っている企業に転職することで、習得しやすくなるでしょう。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、スムーズに情報を共有するための技能です。
現場での指示が明確になり、作業ミスやトラブルを減らせます。
また、作業がスムーズに進むため、工期が短縮され、コスト削減や品質向上が期待できるでしょう。
ポイント
特に、現場の職人さんとのコミュニケーションスキルが重要です。
コミュニケーションにより職人さんと信頼関係を構築できれば、工事を進めやすくなります。
施工管理に必要なコミュニケーションスキルを高めるコツは、施工管理が職人さんとうまくコミュニケーションを取る13のコツ!人間関係を良好にを参考にどうぞ。
施工管理の仕事の覚え方8選
施工管理の仕事を覚えるには、どうすればいいの?
施工管理の仕事を覚える方法は以下のとおりです。
施工管理の仕事を覚える方法
- 建設業界で使う用語を学ぶ
- 現場の職人さんに挨拶する
- 先輩の動きを観察してマネする
- 施工管理技士の試験勉強を始める
- 工事の進捗を写真や動画で記録する
- メモに書いた内容をノートに整理する
- 本やYouTubeで施工管理の基礎知識を学ぶ
- チェックリストを作成してやることを整理する
継続して努力を続けることで、プロとして成長していけます。
こちらも1つずつ解説します。
施工管理で使う用語を学ぶ
施工管理の現場では専門用語が多く使われるため、基本的な用語を学ぶ必要があります。
用語を理解していないと、作業指示や報告を正確に把握するのが難しくなります。
以下に、施工管理でよく使われる用語をまとめました。
施工計画書 | 工事の手順や作業内容を記した計画書 |
仕上げ工事(しあげこうじ) | 建物の内外装を仕上げる工事 |
下請け(したうけ) | 元請けから工事の一部を請け負う会社 |
元請け(もとうけ) | 工事の発注者から直接工事を受ける会社 |
竣工(しゅんこう) | 工事が完了して発注者に引き渡されること |
実行予算(じっこうよさん) | 工事に必要全経費を見積もった予算 |
KY活動(けいわいかつどう) | 危険予知活動(安全対策を講じる活動) |
施工管理技士(せこうかんりぎし) | 工事の管理業務を担当する専門資格者 |
躯体工事(くたいこうじ) | 建物の構造部分を作る工事(基礎や鉄骨の工事など) |
仮設工事(かせつこうじ) | 工事期間中に必要な仮設の施設・設備を設置する工事 |
設計図書(せっけいとしょ) | 建物の設計内容を記載した図面や仕様書 |
安全書類(あんぜんしょるい) | 現場での安全を確保するための書類 |
積算(せきさん) | 工事に必要な資材や労務費などの費用を見積もること |
現場代理人(げんばだいりにん) | 現場で施工管理を担当する責任者 |
監理技術者(かんりぎじゅつしゃ) | 工事全体を監督する技術者 |
工事完成保証人(工事完成保証人) | 工事未完了時に完成を保証する第三者 |
QCDSE | 施工管理が実施する品質・原価・工期・安全・環境の5つの要素を意味する言葉 |
専門用語を正しく理解して、現場での実践に役立ててください。
研修制度がしっかりしている企業に転職すると、こうした用語を学びやすいでしょう。
現場の職人さんに挨拶する
施工管理者は現場での挨拶が基本です。
現場でのコミュニケーションは、スムーズな施工管理に欠かせません。
挨拶を大切にすると、職人さんとの信頼関係が築けて、現場で作業をスムーズに進める力が身につきます。
ポイント
職人さんと信頼関係を構築すると、工事の技術的な質問に答えてくれることがあります。
工事の技術を学ぶことは、施工管理の業務にも役立ちます。
毎日の挨拶を通じて、職人さんと活発なコミュニケーションをとり、施工管理の仕事を覚えていきましょう。
参考記事:現場監督に挨拶が必要な4つの理由と挨拶のコツを紹介
先輩の動きを観察してマネする
施工管理の仕事を早く覚えるには、先輩の動きを観察してマネするのがおすすめです。
先輩の経験から学ぶことで、判断力や問題解決能力が身につき、実務スキルが向上します。
緊急時の対応や現場でのコミュニケーションの取り方などは、現場でしか学べない貴重な知識です。
先輩へ積極的に質問しながら、疑問を解消していきましょう。
施工管理技士の試験勉強を始める
施工管理技士は、施工管理の知識とスキルを証明するための資格です。
施工計画の作成方法や安全管理、品質管理などの実務に直結する知識を学べます。
資格を取得することで、現場での信頼度が向上し、キャリアアップにもつながります。
また、施工管理技士の第一次検定は、未経験でも受験できるので、施工管理に挑戦したい方は挑戦してみましょう。
施工管理技士に試験については、令和6年度から施工管理技士試験の受験資格が改正される|3つの注意点も解説も参考にしてみてください。
工事の進捗を写真や動画で記録する
工事の進捗を写真や動画で記録すれば、仕事の内容を覚えやすいです。
記録を残すことで、工事の進行状況を把握し、問題点を振り返る資料として活用できます。
現場の変化や改善点を確認する習慣は、管理能力を向上させるのに役立ちます。
現場では常にカメラやスマートフォンを持ち歩き、重要な工程や気になる箇所をこまめに記録しましょう。
注意
ただし、無断で撮影するのは厳禁です。
現場責任者などの許可を得てから撮影するようにしてください。
メモに書いた内容をノートに整理する
施工管理の現場では、学んだ情報をメモに書き留めておき、ノートにまとめていきましょう。
メモだけだと一時的な情報に留まり、後から見返す際に理解が難しくなることがあります。
ポイント
ノートに整理する過程で、情報を再確認し、自分の中での理解を深められます。
自分なりのコメントを書き加えると、知識が定着しやすいしょう。
情報を整理していくことで、施工管理に必要な知識を覚えていけます。
本やYouTubeで施工管理の基礎知識を学ぶ
施工管理の基礎知識を学ぶためには、書籍やYouTubeも積極的に活用してみてください。
ポイント
YouTubeなどの動画コンテンツは、視覚的に学べるため、具体的な作業手順やツールの使い方を勉強できます。
動画を見て業務をイメージできれば、現場でどう動くかわかりやすくなるでしょう。
わかりやすい教材や参考書も活用して、少しずつでも学び続けてみてください。
チェックリストを作成してやることを整理する
施工管理の仕事はチェックリストを作ると覚えやすいです。
チェックリストを作成すれば、作業のミスや抜け漏れを防げます。
チェックリストの活用方法
- 毎日の業務内容や確認事項をリスト化
- 重要度や緊急度に応じて項目を並べ替える
- 完了した項目にチェックを入れて進捗を管理する
チェックリストを使ってタスクを見える化し、確実に業務をこなす習慣を身につけてください。
施工管理に向いている人の特徴
施工管理の仕事を覚えていけるかなぁ…?
そもそも自分は施工管理に向いてるんだろうか?
施工管理に向いている人の特徴は以下のとおりです。
向いている人の特徴
- 前向きに勉強できる人
- 臨機応変に対応できる人
あなたが施工管理に向いていそうかチェックしてみましょう。
関連記事:施工管理に向いている人の特徴30選|向いてない人の特徴も解説
前向きに勉強できる人
施工管理の現場では、新しい知識や技術を学び続ける習慣が大切です。
建設業界では新しい工法や材料、安全基準が導入されるため、対応できる知識が求められます。
前向きに学ぶ姿勢があれば、判断力や対応力が向上し、仕事の質も上がります。
学び続ける意欲がある人は、施工管理に向いているでしょう。
臨機応変に対応できる人
建設現場では予期しないトラブルや変更が発生します。
建設現場で発生するトラブルや変更
- 人手不足
- 資材の遅延や不足
- 発注者からの急な変更
- 天候の変化による作業中断
トラブルに柔軟に対応できるかどうかが、工事の進行や完成に影響を与えます。
前職で臨機応変に対応した経験がある人は、施工管理でも活躍できる可能性があります。
未経験から施工管理に転職するときに失敗を防ぐコツ
施工管理に興味はあるけど、未経験だから転職に失敗しないか不安…
施工管理に転職する際は、応募先の研修制度をチェックしてみてください。
未経験なので、研修でしっかりと基礎を学ばないと、スムーズに仕事を進められないからです。
もちろん給与や福利厚生も大切ですが、研修制度も調べるのがおすすめです。
他にも、未経験から施工管理への転職で失敗を防ぐコツがあります。
未経験から施工管理に転職するときに失敗しないコツ
- 未経験者OKの求人情報に絞る
- 給料・休日・福利厚生など条件をチェックする
- 資格取得支援など人材育成に力を入れている会社を選ぶ
詳しくは、未経験でも施工管理に転職できる!転職に失敗しない9ステップにまとめたので参考にしてみてください。
ワットコンサルティングでは施工管理の未経験者を募集中
冒頭でもふれましたが、ワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。未経験者から施工管理に転職したい人を募集しています。
業界トップクラスの60日間の新人研修を実施しているため、
できるだけ早く施工管理の仕事を覚えたい。
という方に合っています。
他にも、ワット・コンサルティングには以下の強みがあります。
ワット・コンサルティングの強み
- 定着率83.2%(業界平均は約70%)
- 未経験者の採用率80%
- 累計1,500名の未経験者を育成
- 社会保険完備+資格取得奨励金あり
- 優良派遣事業者に認定されている(派遣会社のうちわずか0.2%)
施工管理に転職したい方は、転職先候補の1つに加えてみてください。
まとめ|施工管理は覚えることが多いが成長できる仕事
最後にもう一度、施工管理で覚える仕事やスキルをまとめておきます。
施工管理で覚えること
- 安全管理
- 工程管理
- 品質管理
- 原価管理
- 環境管理
施工管理の仕事を覚えて、知識と経験を積んでいけば、企業にとって必要不可欠な存在になれるでしょう。
結果、安定した収入を得ることができます。
施工管理の仕事は覚えることが多いため、新人研修が充実している会社に転職して、一日も早く基礎知識を理解しましょう。
くりかえしですが、ワット・コンサルティングでは業界トップクラスの60日間の新人研修を実施しているため、施工管理に必要な知識を習得しやすいです。
できるだけ早く仕事を覚えたい方は、転職先の候補に入れてみてください。
あなたの転職活動の参考になれば幸いです。