施工管理に挑戦してみたいけど、帰宅時間が遅いと聞くので自分に務まるか不安…
どれくらい残業時間があるのかな?
実際の施工管理業務の1日の流れを知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかること
- 施工管理の労働時間が長くなる10の理由
- 長時間労働による3つのデメリット
- 施工管理が早く帰るコツ
- 【朗報】施工管理の労働時間は減少傾向にある
- 施工管理としてホワイト企業で働く3つのコツ
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。
未経験から施工管理に転職したい人を募集しています。
この記事では、施工管理業務の帰宅時間や1日のスケジュール、労働時間が長くなる5つの理由を紹介します。
ホワイトな環境で施工管理として働く方法も紹介しているので、ぜひ転職活動の参考にしてください!
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
施工管理は帰宅時間が遅いというのは本当か
結論、施工管理は残業することがあり、定時に帰れない日もあります。
国土交通省の調べでも、建設業の年間実労働時間は産業全体よりも346時間多くなっています。
業界 | 年間労働時間 |
---|---|
建設業 | 1,978時間 |
製造業 | 1,874時間 |
産業計 | 1,632時間 |
参考:国土交通省|最近の建設業を巡る状況について|
施工管理は、工事現場で職人さんをまとめ、作業が滞りなく進捗していくように管理します。
施工管理者の役割
- 品質管理:建物の品質を保つために適切な施工方法を検討する
- 原価管理:赤字にならないようにする
- 工程管理:引き渡し日に間に合うように工事を進める
- 安全管理:職人さんの安全を守る
参考:施工管理(現場監督)の13の仕事内容をわかりやすく解説|未経験者向け
現場によりますが、繁忙期には現場事務所に泊まり込みで仕事をすることもあります。
そのため「施工管理は帰宅時間が遅くなることがある」と知っておきましょう。
参考:施工管理は残業がつきもの【でも今後は働き方改革で減る予定】
施工管理の1日のタイムスケジュール
会社や工事現場によって変わりますが、施工管理者の1日のスケジュールはおおよそ以下のとおりです。
1日のスケジュール
- 7:00:出社、朝礼の準備
- 8:00:朝礼
- 8:30:工事スタート、巡回(工事進捗チェック、写真撮影、職人さんへの指示)
- 12:00:昼休憩
- 13:00:昼礼、打ち合わせ、巡回、事務作業
- 17:30:工事終了、事務所にて事務作業
- 20:00:業務終了、退社
工事現場では作業に入る前に必ず朝礼があり、前日までの進捗や変更点の通達、その日やることを全体で共有しています。
この朝礼を仕切るのは施工管理者のため、早く出社して準備しなければなりません。
前日の退社前に翌日の朝礼準備が完了していれば、もう少しゆっくり出社できるでしょう。
また、工事終了後に事務作業の時間がありますが、早く終われば20:00より前に帰宅できます。
参考:施工管理(現場監督)の1日のスケジュール【具体的な仕事内容も解説】
施工管理の労働時間が長くなる10の理由
「施工管理はきつい、やめたほうがいい」と言われることもありますが、長時間労働になってしまうのには、以下のような理由があります。
理由
- 引き渡し日をずらせないから
- トラブル対応が必要だから
- 1人あたりの業務量が多いから
- 工事終了後に事務作業があるから
- 人材が不足しているから
- 残業する文化が根強いから
- 工事が遅れることがあるから
- スケジュールが変更されるから
- 夜に関連会社とすり合わせするから
- 現場を掛け持ちすることがあるから
施工管理の労働時間を長くする原因を、1つずつ見ていきましょう。
引き渡し日をずらせないから
お客様から請け負って建設工事に着工する際、引き渡し日が決まっていることがあります。
例えば、コンビニやドラッグストアなどでオープン日が決定している場合、どんなに工事が遅れてもお客様への引き渡し日を先延ばしできません。
ポイント
もしもトラブルが起きて作業を進められない日があると、別の日程で穴埋めが必要です。
どのようにして穴を埋めるのが最適かすぐに判断し、調整を最優先しなければいけないため、ほかの業務が滞ります。
しかし、設計変更などすぐに対応しなければ次の工程が進まなくなることも多く、残業して業務を進める施工管理者がほとんどです。
工事が遅れても引き渡し日をずらせないことが、施工管理の残業時間が増える原因といえます。
トラブル対応が必要だから
工事現場でトラブルが発生したとき、事態を収拾するのは施工管理者の業務です。
トラブルの事例には、以下のようなものがあります。
トラブル事例
- 資材の発注または納品ミス
- 急な設計変更
- 現場での事故
- 作業員が音信不通
- 近隣住民から工事へのクレーム
1人あたりの業務量が多いから
施工管理は抱えている業務量が多いことが、長時間労働に繋がっています。
最初に紹介したように、施工管理では「品質、原価、工程、安全」の4つを管理します。
「4つだけか」と思えますが、どの管理項目も最初は簡単ではありません。
さらに、他にも以下のような業務があります。
その他の業務
- 現場の写真撮影
- 近隣への挨拶
- 現場の清掃
- 職人さんとのコミュニケーションなど
このように、業務量が多いことで労働時間が長くなりがちです。
工事終了後に事務作業があるから
施工管理は現場にいるだけでなく、工事に関連する事務作業も対応します。
会社によって事務作業の内容は異なりますが、おおむね以下のとおりです。
施工管理の事務作業
- 施工計画書の作成
- 原価計算
- 施工図の作成
- 写真の整理
- 行政向けの書類作成
- 打ち合わせ資料や報告書類の作成
- 発注書の作成
参考:施工管理の事務作業12選|転職前に勉強しておくといい5つのこと
基本的に職人さんが工事を進めている時間帯は、現場での管理業務が必要です。
トラブルや打ち合わせなどなければ、日中も事務作業を進められます。
ポイント
しかし、昼間は取引先からの電話や職人さんとのコミュニケーションなど、トラブルがなくてもなかなか事務作業に着手できないケースも多くあります。
工事が終了して職人さんが帰宅した後で事務作業に取り掛かることが、施工管理の労働時間が長い原因です。
人材が不足しているから
施工管理者の帰宅時間が遅くなっている原因の1つに、人手不足の状況があります。
以下は「建設業の就業者数の推移」です。
年度 | 建設業の就業者数 |
---|---|
1997年 | 685万人 |
2017年 | 498万人 |
2021年 | 482万人 |
参考:国土交通省|最近の建設業を巡る状況について
技術者や技能者、管理的職業に従事する人数も減っているため、人材が不足した状況が続いています。
人手不足だと一人当たりの業務量が増えることがあり、労働時間が長くなりがちです。
残業する文化が根強いから
建設業界では残業を美徳とする文化が一部で残っているため、施工管理の労働時間が長くなることがあります。
施工管理の現場では、残業に対する意識改革が進んでいるものの、まだ十分とはいえない状況です。
例
管理職が退社時間になっても仕事を続けていると、部下も帰りづらい雰囲気が生まれ、結果的に労働時間が延びてしまうこともあるでしょう。
今後はこうした考え方は減っていくと思われますが、まだ一部で残っています。
工事が遅れることがあるから
工事現場では予期せぬ遅延が発生するため、施工管理の労働時間が長くなることがあります。
建設現場では入念な工程計画を立てていても、予定どおりに進まないケースが発生します。
その場合、施工管理者は突発的な問題への対応に追われ、通常以上の時間を費やすことになるでしょう。
工事の遅延が発生する例
- 豪雨や強風による工事の中断
- 建設資材の入荷遅延
- 作業員の急な人手不足
施工管理者は遅延を最小限に抑えるため、天候予報の確認や資材の在庫管理を徹底的に行います。
また、予備の人員確保や代替工程の準備など、先を見据えた対策を講じることで、長時間労働を防ぐ工夫が求められるでしょう。
スケジュールが変更されるから
途中で工事のスケジュールが変更されて、対応に追われることで施工管理の労働時間が長くなるケースもあります。
建設工事は、多くの関係者が関わる大規模なプロジェクトです。
そのため、計画段階では想定していなかった事態が発生し、スケジュールが変更されることも少なくありません。
例
施主の意向で建物の設計が変更されたり、周辺住民からの要望で工事の方法を調整したりすることがあります。
このような場合、施工管理担当者は新しいスケジュールに合わせて、工程や人員、資材などを再調整しなければなりません。
急なスケジュール変更への対応は、多くの時間と労力を要します。
変更内容を関係者に伝達し、理解を得るための調整や、新たな工程表の作成、それに伴う人員や資材の手配など、多くの業務が発生するでしょう。
その結果、施工管理の労働時間が伸びることがあります。
夜に関連会社とすり合わせするから
夜に関連会社とすり合わせすることで、施工管理の労働時間が長くなる場合もあるでしょう。
建設工事は、さまざまな企業が関わる共同作業です。
施工管理担当者は、元請け会社だけでなく、協力会社や設計事務所、資材メーカーなど、多くの関連会社と連携して業務を進めています。
それぞれの会社にはそれぞれの都合やスケジュールがあり、互いの予定を調整して円滑に連携をとるためには、夜間に連絡を取り合うことも少なくありません。
すり合わせが必要となる業務には、次のようなものがあります。
関連会社とすり合わせする内容
- 工事の進捗状況の共有
- 工程の変更に関する連絡
- 資材の納品に関する確認
- トラブル発生時の緊急連絡
多くの関連会社と良好なコミュニケーションを図り、協力して業務を進めていく調整力が必要です。
現場を掛け持ちすることがあるから
小規模な現場の場合は、一人の施工管理担当者が複数の現場を兼任するケースがあります。
現場間の移動に時間がかかり、その分、退社時間が遅くなる人もいます。
例
住宅工事の施工管理では、複数の現場を掛け持つことが珍しくありません。
複数の現場を掛け持つ場合、担当者は、それぞれの現場を巡回し、進捗状況の確認や作業員への指示などを行う必要があります。
午前中にA現場、午後にB現場を訪問する場合、A現場からB現場への移動に1時間かかるとすると、その時間は拘束時間に加算されます。
さらに、それぞれの現場で発生する予期せぬトラブルへの対応や、事務処理なども考えると、労働時間が長くなることがあるでしょう。
複数の現場を効率的に管理するには、綿密なスケジュール管理と、状況に応じて柔軟に対応できる能力が求められます。
関連記事:ハウスメーカーの現場監督の仕事内容|キツいところとメリットも解説
長時間労働によるデメリット3選
労働時間が長い状況が続くと、以下のデメリットがあります。
長時間労働のデメリット
- 体調管理が難しい
- プライベートの時間が少ない
- 家庭崩壊の可能性がある
こちらも詳しく説明します。
体調管理が難しい
早出残業がある施工管理は、勤務時間が長い傾向です。
厚生労働省では時間外労働や休日出勤の合計時間による、健康障害発生の可能性を以下のように定義しています。
時間外労働時間の合計 | 健康障害のリスク |
---|---|
月間100時間超or直近2~6ヶ月の平均が80時間超 | 大 |
月間45時間以内 | 低 |
参考:厚生労働省|過重労働による健康障害を防ぐために|
長時間労働が続くと睡眠時間が短く、疲れが取れないまま翌朝を迎え、どんどん疲労が溜まります。
疲労が蓄積されていくと免疫力が下がるため、心身で体調を崩しやすいです。
プライベートの時間が少ない
労働時間が長いと、当然プライベートな時間が少なくなります。
例
- 夜は帰宅して食事と入浴だけ済ませて就寝
- 休日は夕方近くまで起き上がれない
- 最低限の家事をこなすのが精一杯で、何もできずに休みが終わる
プライベートの時間が少ないと、リフレッシュもしにくく、仕事の効率も低下します。
家庭崩壊の可能性がある
長時間労働には、家庭崩壊の可能性もあります。
朝は家族が起きる前に家を出て、夜も帰宅時間が遅いと、起きている家族の顔を見られるのは休日だけです。
注意
労働時間が長いことに理解が得られず、夫婦関係がうまくいかなくなって、離婚するケースもあります。
家族のために朝から晩まで働いているはずが、それが原因で家庭崩壊してしまっては元も子もありません。
施工管理を続けながら家族を大切にしたい場合は、早く帰宅できそうな企業に転職しましょう。
参考:施工管理で激務なブラックではなくホワイトな環境で働く方法38選
施工管理が先に帰る3つのデメリット
施工管理も早く帰りたいものですが、先に帰ってしまうと以下のデメリットがあります。
施工管理が先に帰るデメリット
- 発注者や関連会社に対応しにくい
- 翌日の工事に影響する可能性がある
- 現場の管理が行き届かなくなる
先にお伝えしておくと、こうした問題はITツールの活用で解消しやすくなっています。
施工管理が現場にいなくても、現場の状況を共有できるためです。
ただ「施工管理が先に帰るデメリットもある」と知っておきましょう。1つずつ解説します。
ポイント
後述しますが、早く帰りたい方はITツールを活用している企業に転職するのがおすすめです。
発注者や関連会社に対応しにくい
施工管理者が早く退勤すると、発注者や関連会社との連絡調整に支障をきたすかもしれません。
夜間に発注者から工事内容の変更依頼や、関連会社から翌日の作業確認など、緊急性の高い連絡が入ることがあります。
施工管理者が不在の場合、対応が翌日以降に先送りされ、工事の進行に遅れが生じる恐れがあるでしょう。
現場で働く作業員からの質問や報告にも即座に対応ができず、作業効率の低下を招く可能性もあります。
ポイント
業務への影響を最小限に抑えるため、施工管理者はビジネスチャットやプロジェクト管理ツールを活用し、関係者間で必要な情報を常に共有しておくことが望ましいでしょう。
翌日の工事に影響する可能性がある
翌日の工事進行に支障をきたす可能性があるでしょう。
施工管理者が退勤した後に工事内容の変更や資材の納入遅延など、予定外の出来事が発生する場合があります。
注意
変更点への対応は翌日以降に持ち越されるため、翌日の作業開始時には、変更内容の説明や新たな段取りの確認に時間を要します。
本来の作業開始時刻よりも遅れが生じ、工期全体に影響を与える恐れがあるでしょう。
ただし、こちらもITツールで解消する企業が増えています。
施工管理者が退勤しても、ITツール上で情報共有すれば、翌日の工事への影響を軽減できます。
現場の管理が行き届かなくなる
施工管理担当者が先に帰ってしまうと、現場の管理が行き届かなくなる可能性もあります。
作業員が図面の内容を誤解して作業を進めてしまったり、資材の不良に気づかずに工事を進めてしまったりするなど、些細なミスが大きな問題に発展することもあるでしょう。
ポイント
施工管理者は、現場を巡回し、作業の進捗状況や安全管理状況などを確認することで、こうした問題を未然に防ぐ役割を担っています。
もし、担当者が不在の状況で作業が進められると、作業員は疑問点が生じても質問できません。
また、誤った方法で工事が進んでしまい、後からやり直しが必要になるなど、手戻りが発生する恐れもあります。
手戻りは、作業効率の低下や資材の無駄遣いにつながり、工事全体の遅延やコスト増加を招きます。
施工管理者が現場に留まり、こまめな確認や指示を行うことで、こうしたリスクを減らせるでしょう。
ポイント
ただし、こちらもITツールの進化によって解消されつつあります。
例えば、現場作業員とオンライン通話して、現場の状況を見せてもらいつつ指示を出せばOKです。
また、ドローンが現場を巡回することで、施工管理者が遠隔で管理することもできるでしょう。
関連記事:ドローンが建築現場で活躍
施工管理業務のやりがい
帰宅時間が遅めな施工管理ですが、やりがいも感じられる仕事です。
施工管理のやりがい
- 自分の仕事が形に残る
- 完成後に達成感がある
施工管理のやりがいや魅力を、詳しく見ていきましょう。
自分の仕事が形に残る
建設工事では自分が携わった仕事が、建築物として形に残ります。
個人の住宅や商業施設、橋や道路などは誰の目にも見えて、地図に載ることもあります。
工事期間中は大変な思いをしていても、その苦労が形になって人々の生活を支えていることが、施工管理の魅力であり、やりがいです。
完成後に達成感がある
実際に建物を建てる作業をするのは職人さんですが、自分が施工管理をしてきた現場の工事が無事に完工したときには、大きな達成感を得られます。
特にトラブルが多発した現場の場合は苦労が多かった分、より「やりきった」感覚が大きくなるでしょう。
1つの現場が終わるたびに達成感があることが、施工管理のやりがいに繋がります。
ちなみに、施工管理のやりがいについては、施工管理(現場監督)のやりがい・魅力16選!やりがいを感じるために必要なことも参考にどうぞ。
施工管理が早く帰る5つのコツ
できれば早く帰りたいなぁ…
施工管理が早く帰るコツは以下の5つです。
施工管理が早く帰るコツ
- タスクに優先順位をつける
- ITツールを積極的に利用する
- 事務作業は昼間に進めておく
- 積極的にコミュニケーションをとる
- 働き方改革が進む会社に転職する
施工管理に転職後、早く帰るためにも知っておきましょう。
関連記事:施工管理が早く帰る4つのコツ|残業が減っても年収を減らさない方法
タスクに優先順位をつける
早く帰るには、タスクに優先順位をつけるのがコツです。
施工管理は多くの業務を同時進行で行うため、常に時間に追われている状態です。
限られた時間の中で効率的に業務をこなすためには、どのタスクを優先的に行うべきかを判断しましょう。
タスクの優先順位をつけるには「緊急度と重要度」を基準に考える方法があります。
緊急度と重要度を基準にした業務の分類
- 重要かつ緊急な仕事
- 重要だが緊急ではない仕事
- 緊急だが重要ではない仕事
- 重要でも緊急でもない仕事
まずは「重要かつ緊急」の仕事を最優先します。
これは、すぐに対応しなければ、工事の進捗に大きな影響を及ぼす可能性のある仕事です。
そして「重要だが緊急ではない仕事」「緊急だが重要ではない仕事」の優先順位を考えていきます。
優先順位の判断に迷う場合は、先輩や上司にアドバイスを求めるのも良いでしょう。
客観的な意見を取り入れることで、より適切な判断ができます。
ITツールを積極的に利用する
ITツールを積極的に利用すると、業務を効率化できて、早く帰りやすくなります。
近年では、施工管理業務をサポートするさまざまなITツールが開発されています。
施工管理に役立つITツールの活用方法には、次のようなものがあります。
施工管理向けのITツールの活用方法
- 工程管理アプリで進捗状況を共有
- タブレットを使った施工写真の管理
- チャットツールで関係者と素早く連絡
- クラウドでの図面データの共有
- スケジュール管理アプリで予定を調整
これらのツールは、情報共有やコミュニケーションを円滑にするだけでなく、事務作業の自動化やデータ分析による業務改善など、さまざまな機能を備えています。
ただし、こうしたITツールは会社側が用意するものなので、個人の努力だけで導入するのは難しいでしょう。
施工管理で早く帰りたい人は、積極的にITツールを導入している会社に転職するのがおすすめです。
ITツールを導入している会社は、業務効率化や働き方改革に積極的に取り組んでいる可能性が高く、ワークライフバランスを重視しやすい環境といえます。
事務作業は昼間に進めておく
昼間のうちに事務作業を進めておくのもコツです。
施工管理の仕事には、現場での作業だけでなく、報告書の作成やデータ入力など、多くの事務作業も含まれます。
これらの事務作業を、夕方以降にまとめて行うと、どうしても退社時間が遅くなってしまうでしょう。
ポイント
そこで、日中に現場を巡回しているときや移動時間などに、スマートフォンやタブレット端末を使って、報告書の作成やデータ入力を進めておくのがおすすめです。
近年では、クラウドサービスを利用した情報共有システムや、モバイル端末に対応した業務管理アプリなど、事務作業を効率化するITツールが普及しています。
これらのツールを活用することで、場所を選ばずに事務作業を進められます。
ITツールを積極的に導入している企業であれば、より効率的に事務作業を進めやすいため、早く帰りやすいでしょう。
関連記事:施工管理の事務作業12選|事務作業のために勉強しておきたい5つのこと
積極的にコミュニケーションをとる
積極的にコミュニケーションをとることも、早く帰るためには重要です。
効率よく現場を管理するためには、現場の状況や要望を早めに把握し、トラブルを未然に防ぐ必要があります。
ポイント
特に、現場の職人さんや関連会社とのスムーズな情報共有が、作業をスムーズに進めるためには重要です。
また、先輩や上司に対しても、早めに状況を報告しておくことで、トラブル対応が迅速になります。
結果的に、トラブルが起きにくくなり、早く帰れる日が増えるでしょう。
積極的にコミュニケーションをとることで、効率的に作業を進めるのがコツです。
関連記事:施工管理が職人さんとうまくコミュニケーションを取る13のコツ!人間関係を良好に
働き方改革が進む会社に転職する
早く帰りたい方は、働き方改革が進む会社に転職しましょう。
働き方改革が進む会社では、従業員のワークライフバランスを重視し、できるだけ残業せずに「早く帰ろう」という文化があります。
ポイント
また、ITツールを導入して事務作業を効率化したり、会議の時間を短縮したり、フレックスタイム制やリモートワークを導入したりするなど、工夫が凝らされています。
必然的に早く帰れる機会が増え、プライベートの時間を充実させられるでしょう。
転職する際には、求人情報や企業のホームページなどで、働き方改革の取り組みについて事前に確認するのがコツです。
ちなみに、建設業界の働き方改革については、2024年問題!建設業界で働き方改革が無理といわれる7つの理由に詳しくまとめています。
【朗報】施工管理の労働時間は減少傾向にある
近年は施工管理の残業時間が減少し、実労働時間が少なくなっています。
人手不足の状況は変わらないのに労働時間が減っている理由は、以下の2つです。
労働時間が減っている理由
- 企業の働き方改革が進んでいるため
- ICT技術の導入が進んでいるため
どのようにして労働時間を減らしているのか、詳しく説明します。
企業の働き方改革が進んでいるため
厚生労働省や国土交通省が推進している働き方改革の影響で、建設業でも労働時間が減少傾向です。
2024年4月から時間外労働の上限規制が始まるため、今後は施工管理の労働時間が減っていくと予想できます。
出典:厚生労働省「働き方改革 ~ 一億総活躍社会の実現に向けて ~」
さらに、建設業界では以下のような働き方改革が進んでいます。
建設業界の働き方改革
- 月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ
- 年5日間の年次有給休暇の義務化
- 週休2日制を導入する
- 社会保険加入の推進
建設業界の働き方改革の詳細は、2024年問題!建設業界の働き方改革12選|無理といわれる理由を参考にどうぞ。
ICT技術の導入が進んでいるため
インターネットの技術を利用してビジネス上のコミュニケーションを円滑にできるのが、ICTです。
例えば、ビジネス用のチャットや工程管理用のアプリケーションなどを利用すれば、スムーズに情報共有できます。
ポイント
建設工事では作業の進捗報告のため、現場で撮影した写真を台帳に載せる業務があります。
工程管理用のアプリケーションならタブレットで撮影した画像を画面上で選択するだけなので、写真撮影以外の手順を省略できます。
さらに、以下のようなICTも導入されています。
ICTの事例
- 建設ロボット
- AIを活用した設計
- ドローンによる測量や点検
働き方改革で残業時間を減らしつつ、人手不足を補うためICT技術を導入する企業が増加していることが、施工管理の労働時間が少なくなっている理由の1つです。
建設業界のICTの活用事例は、ICTが建設業界で進んでます【機械の事例やメリットと課題も解説】にまとめたので参考にどうぞ。
施工管理としてホワイト企業で働く3つのコツ
ホワイトで働くコツ
- 大手企業に転職する
- 地場の工事を手がける企業に就職する
- 施工管理の派遣会社に転職する
ここではホワイトな環境で、施工管理者として働くコツを紹介します。
大手企業に転職する
大手企業は中小企業と比較すると予算や人材が多いため、働き方改革を進められている傾向です。
残業が少ない環境で施工管理として働きたい場合は、大手の建設会社を狙うのが良いでしょう。
注意
ただし、未経験で大手に転職するのは少し難易度が高いです。
次から、他の方法も解説していきます。
地場の工事を手掛ける企業に転職する
地方で規模が小さな工事をメインとした企業で働くのも良いでしょう。
工事の規模が小さければ、管理しなければいけない建築資材や重機、職人の人数が少なくなります。
そのため余裕をもって仕事ができて、帰宅時間も早くできる環境です。
ただし、首都圏での施工管理と比較すると年収が下がりやすいデメリットがあります。
施工管理の派遣会社に転職する
技術者派遣の会社に転職するのもおすすめです。
派遣じゃなくて、正社員がいいんだけど…
と思うかもしれませんが、技術者派遣は正社員として雇用されるので安心してください。
派遣会社は派遣先ときちんと契約しているため、サービス残業がありません。
また、希望に近い派遣先を紹介してもらえることもあるため、働きやすいでしょう。
※ただし、必ず希望の派遣先を紹介されるとは限りません。
ポイント
さらに、技術者派遣の会社は研修制度が整っているため、未経験から転職する場合は検討してみましょう。
ワット・コンサルティングは定着率83.2%
最初にもお伝えしましたが、私たちワット・コンサルティングは施工管理の技術者派遣の会社です。
未経験で施工管理に転職したい人を募集しています。
ワット・コンサルティングの強み
- 定着率83.2%(業界平均は約70%)
- 未経験者の採用率80%
- 累計1500名の未経験者を育成
- 社会保険完備+資格取得奨励金あり
- 優良派遣事業者に認定されている(派遣会社のうちわずか0.2%)
- 60日間の研修で基礎をしっかり学べる(研修期間の長さは業界平均の2倍)
未経験から施工管理に挑戦してみたいけど、転職に成功できるか不安な方に向いています。
興味がある方は、以下から詳細を確認してください。
まとめ:施工管理は帰宅時間が遅いけどやりがいもある仕事
施工管理は残業が多く、帰宅時間も遅めです。
ですが、以下のやりがいもあります。
施工管理のやりがい
- 自分の仕事が形に残る
- 完成後に達成感がある
できるだけ働きやすい環境から施工管理をスタートさせたい人は、技術者派遣の会社も検討しましょう。
施工管理の技術者派遣のメリット
- 正社員雇用
- 希望の派遣先で働けることもある
- 未経験者向けの研修が整っている
くりかえしですが、私たちワット・コンサルティングは施工管理の技術者派遣の会社で、未経験から施工管理に転職したい人を募集しています。
求人情報を集めるときの参考にしてみてください!