建築士の資格は6種類ある!建築関係の資格11選も紹介

建築士
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建築士の資格ってどんな種類があるの?

設計に興味があるから、どんな資格があるか知っておきたいんだよね。

建築士がどんな仕事をしてるかも知りたいな。

あと、建築士以外の建築関係の資格も興味がある。

いろんな資格を知ってから進路を判断したい。

こういった疑問や要望に答える記事です。

この記事でわかることは下記のとおり。

  • 建築士がどんな仕事をしているかわかる
  • 建築士資格の種類がわかる
  • 建築士以外で建築関係の資格がわかる

私たちワット・コンサルティングは、建築士の転職サポートを行う会社です。

この記事では、建築士資格の種類を解説します。

建築設計は建築士の資格がないとできないため、建築設計の仕事をしたい人は必ず取得しましょう。

また、建築設計といっても種類があるため、あなたが進みたい設計の建築士を取得することが大切です。

建築士の受験資格や試験の難易度、資格を取得する順番もわかるので、あなたのキャリアプランをイメージしやすくなると思います。

建築関係の資格も紹介するので、建築士以外の資格も知った上で進路を判断したい人は、最後まで読んでみてください!

建築士とは?どんな仕事をするか解説

建築士の仕事内容

まず建築士がどんな仕事をしているか紹介します。

案件や勤める会社によっても変わりますが、代表的な仕事の流れは下記のとおりです。

  1. 施主のヒアリング
  2. 建築予定地の調査
  3. 企画設計
  4. 設計の契約
  5. 基本設計(大枠の設計)
  6. 実施設計(詳細な設計)
  7. 工事業者の選定
  8. 地鎮祭
  9. 工事監理(図面どおりに工事が進んでいるかチェック)
  10. 上棟式や竣工式
  11. 施主に引き渡し
  12. アフターフォロー

詳細な仕事内容は、建築設計の手順12ステップを解説【仕事内容のイメージにどうぞ】にまとめたので参考にどうぞ。

そもそも、建築士でないと設計や工事管理ができません。※建築士法第3条より

建築士は独占業務の資格なので、仕事や収入が安定しやすいです。

建築士の種類は後述します。

建築士の仕事の種類

建築士が設計するジャンルは主に3つあります

  1. 意匠設計:建物のデザイン
  2. 構造設計:建物の骨組みの設計
  3. 設備設計:電気、水道、ガス、空調などの設備の設計

「建物のデザインを設計する」という一般的な建築士のイメージは「意匠設計」のことです。

構造設計や設備設計もあるため、どのジャンルを選ぶか考えておきましょう。

3つの設計ジャンルについては、一級建築士の仕事内容を解説【将来、建築士として活躍するために】にまとめています。

建築士の就職先

建築士の主な就職先は下記のとおりです。

  • ゼネコン(大手の建設会社)
  • ディベロッパー(三井不動産、住友不動産など都市開発を行う企業)
  • 設計事務所
  • ハウスメーカー
  • 工務店
  • 建築系の公務員

ゼネコンやディベロッパーは大規模な設計を行います。

一方、ハウスメーカーや工務店は戸建住宅など小規模な設計がメインです。

あなたがどんな設計をしたいかによって就職先が変わるので、詳しく知っておきましょう。

こちらの詳細も、一級建築士の仕事内容を解説【将来、建築士として活躍するために】にまとめています。

建築士に必要なスキル

考える男性
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建築士になりたいけど、どんなスキルが必要なの?

特に必要なスキルは下記の5つです。

  1. ヒアリングスキル:お客様の要望を聞き出すため
  2. 提案力:お客様から契約をいただくため
  3. 法律の知識:建築基準法など法律を守って設計するため
  4. CADスキル:業務に設計ソフトを使うため
  5. 空間把握能力:何もない空間に建物をイメージするため

また、建築士に向いてる人の特徴は下記のとおりです。

  • 建築が好きな人
  • 想像力がある人
  • デザインが好きな人
  • 流行に敏感な人
  • 体力がある人
  • 視野が広い人
  • 責任感がある人
  • ルールを守れる人
  • 人を喜ばせたい人
  • 臨機応変に行動できる人
  • 理系科目が嫌いじゃない人
  • コミュニケーション能力が高い人

詳しくは、建築士に向いてる人の特徴12選【向いてない人の特徴5選も紹介する】にまとめたので、適性診断に活用してみてください。

建築士の資格は6種類ある【できることや年収も紹介】

6つの窓がある建物
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で、建築士の資格ってどんな種類があるの?

結論、下記の6種類です。

  1. 一級建築士
  2. 二級建築士
  3. 木造建築士
  4. 構造設計一級建築士
  5. 設備設計一級建築士
  6. 管理建築士

また、下記の項目もまとめたので参考にしてみてください。

  • できること
  • 受験資格
  • 合格率
  • 試験の難易度
  • 年収

建築士の種類を、1つずつ詳しく解説していきます。

一級建築士

できることすべての建築物の設計や工事監理ができる
受験資格
  • 大学・短大・高専・専修学校等で指定の建築学科を卒業した人
  • 二級建築士
  • 建築設備士
  • 外国大学にて建築学科を卒業したなど国土交通省が認めた人
合格率
  • 学科:19%
  • 製図:36.9%
  • 合計:11.1%

※過去5年の平均

試験の難易度★★★★★
年収約650万円

どんな建物も設計できるので、戸建住宅~大規模な建造物まで設計可能です。

平均年収は650万円くらいですが、一級建築士の中には年収1000万円以上を稼ぐ人もいます。

たくさん稼ぎたい人にも、一級建築士はおすすめです。

一級建築士の収入については、一級建築士の年収や給料!収入を上げる方法は?に詳しくまとめています。

また、一級建築士を取得する順序は下記があります。

  • 建築学科を卒業後に受験する
  • 建築学科を卒業後に二級建築士を取得→一級建築士を受験
  • 建築設計で7年以上の実務経験を積む→二級建築士を取得→一級建築士を受験
  • 建築設備士を取得→一級建築士を受験

一級建築士を取得するコツは、一級建築士試験の合格率や受験資格からみる難易度【勉強時間の目安】にまとめたので参考にしてみてください。

二級建築士

できること以下の建物の設計と工事監理ができる
  • 1階木造の一般建築物(高さ13m以下かつ軒高9m以下)で延べ面積1000㎡以上
  • 3階以上木造の一般建築物(高さ13m以下かつ軒高9m以下)で延べ面積1000㎡以下
  • 3階以上木造以外の建築物(高さ13m以下かつ軒高9m以下)で延べ面積500㎡以下
受験資格
  • 大学・短大・高専・高校・専修学校・職業訓練校などで指定の建築学科を卒業した人
  • 建築設備士
  • 外国大学にて建築学科を卒業したなど都道府県知事が認めた人
  • 建築学科を卒業していないが7年以上の実務経験がある人
合格率
  • 学科:39.9%
  • 製図:51.2%
  • 合計:24.4%

※過去5年の平均

試験の難易度★★★☆☆
年収約550万円

小~中規模の建築物の設計を行う資格です。

二級建築士が設計できる「一般建築物」とは、学校・病院・劇場・映画館など特定の目的以外の一般的な建築物のことです。※戸建住宅など

建築学科を卒業しなくても7年の実務経験で受験できますが、時間がかかります。

一般的には建築学科を卒業して、二級建築士を受験する人が多いです。

二級建築士を取得するコツは、二級建築士の難易度!合格率や受験資格から分析してみたにまとめています。

木造建築士

できること2階までの木造建築物(高さ13m以下かつ軒高9m以下)で延べ面積300㎡以下の設計ができる
受験資格
  • 大学・短大・高専・高校・専修学校・職業訓練校などで指定の建築学科を卒業した人
  • 建築設備士
  • 外国大学にて建築学科を卒業したなど都道府県知事が認めた人
  • 建築学科を卒業していないが7年以上の実務経験がある人
合格率
  • 学科:55.8%
  • 製図:64.6%
  • 合計:35.1%

※過去5年の平均

試験の難易度★★★☆☆
年収約500万円

木造建築設計に特化したい人向けの資格です。

ただし、下記の2つの理由で木造建築士を受験せず、二級建築士を受験する人が多いです。

  • 受験資格が二級建築士と同じだから
  • 二級建築士でも木造建築設計ができるから

木造建築士を取得するコツは、木造建築士の受験資格【過去問や合格率からみる難易度も解説】を参考にどうぞ。

構造設計一級建築士

できること以下の建築物の構造設計や適合性の確認ができる
  • 高さ13m以上or軒の高さ9m以上の木造建築物
  • 4階以上の鉄骨造の建築物(地階を除く)
  • 高さ20m超の鉄筋コンクリート造か鉄骨鉄筋コンクリート造
  • その他政令で定められた建築物
受験資格一級建築士で5年以上の構造設計の実務経験がある人

実務経験として認められるもの

  • 構造設計の実務経験
  • 確認審査の業務(補助業務を含む)
  • 適合性の判定業務(補助業務を含む)
  • 構造の工事監理の業務
合格率34.2%(過去5年の平均)
試験の難易度★★★★☆
年収約700万円

構造設計の最高峰資格です。

一級建築士として構造設計の実務経験が5年以上必要なので、一級建築士の上位資格といえます。

構造設計に進みたい人は、まずは一級建築士を取得し、いずれ構造設計一級建築士の取得を目指しましょう。

詳しくは、構造設計一級建築士試験の難易度を合格率や受験資格から解説にまとめています。

設備設計一級建築士

できること3階以上で床面積5000㎡超の建築物の設備設計・適合性の確認が可能
受験資格一級建築士として5年以上の設備設計の業務経験がある

工事監理や建築設備の建築設備の審査などの実務経験

合格率56.8%(過去5年の平均)
試験の難易度★★★★☆
年収約700万円

電気や配管など、設備設計の最高峰資格です。

一級建築士として設備設計の実務経験が5年以上必要なので、こちらも一級建築士の上位資格といえます。

まずは一級建築士を取得し、設備設計を極めたい人はいずれ設備設計一級建築士の取得を目指しましょう。

詳しくは、設備設計一級建築士の難易度を合格率や受験資格から分析してみたにまとめています。

管理建築士

  • できること:建築事務所の管理者
  • 受験資格:建築士で3年以上の実務経験、講習を受けると取得できる

こちらは設計の資格というよりは、管理者向けの資格です。

建築士法第24条により、建築士事務所には「常勤の管理建築士」を配置しなければいけません。

なので、建築士として独立するときに取得しましょう。

講習を受けるだけなので、簡単に取得できます。

詳しくは、建築士の独立で失敗しにくい8つのコツ【あなたが独立していいか診断】も参考にどうぞ。

建築士を受験できる大学

ちなみに、建築士を取得する場合は、大学の建築学科を卒業して受験資格を得る人が多いです。

特に建築学科が強い大学を、建築学科が強い大学をまとめてみた【夢を叶えるために情報収集】で解説しているので、進路の参考にしてみてください。

建築士の資格を取得する手順

人にもよりますが、複数の建築士資格を取得していく手順は下記が一般的です。

  1. 二級建築士or木造建築士
  2. 一級建築士
  3. 構造設計一級建築士
  4. 設備設計一級建築士

こちらもあなたのキャリアプランの参考にしてみてください。

建築士以外の建築関係の資格11選

工事現場
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ちなみに、建築士以外で建築関係の資格ってどんなのがあるの?

建築士に興味があるんだけど、念のため他の資格も知ってから進路を判断したい。

建築系の資格はたくさんありますが、主な資格は下記の11個です。

  1. 1級建築施工管理技士
  2. 2級建築施工管理技士
  3. 建築設備士
  4. 建築仕上げ改修施工管理技術者
  5. 建築コンクリートブロック工事士
  6. マンションリフォームマネージャー
  7. マンション維持修繕技術者
  8. マンション改修施工管理技術者
  9. 建築CAD検定
  10. 建築設備総合管理士
  11. 建築物環境衛生管理技術者

建築士の業務と関連性があるものを絞りました。

1つずつ解説します。

1級建築施工管理技士

どんな資格?大規模な建築工事の現場監督を行う資格

下請に出す工事の総額が4500万円以上、建築一式工事の総額が7000万円以上の工事を担当できる

※建築一式工事:総合的な企画、指導、調整のもと行う建築物の工事

受験資格
  • 学校を卒業し所定の実務経験がある人
  • 2級建築施工管理技士に合格後5年以上の人
合格率
  • 第一次検定:41.2%
  • 第二次検定:42%
  • 合計:41.6%

※過去5年の平均

試験の難易度★★★★☆
年収約550万円

建築士の設計図面をもとに、建築工事を進めていく現場監督の資格です。

大規模な建築工事の現場監督を担当できます。

1級建築施工管理技士は不足しているため、資格を取得するとかなり重宝されます。

  • ゼネコンに転職できる
  • 転職を機に年収アップできる

この辺は、一級建築施工管理技士のすごいところ4選【メリットや価値が大きい】にまとめています。

また、1級建築施工管理技士は一級建築士も取得する人がいます。

建築士が書いた図面を深く理解して、工事で再現するためです。

詳細は、一級建築士と一級建築施工管理技士は両方とった方がいい【勉強のコツ】を参考にどうぞ。

現場監督は無資格×未経験から就職できるので、興味がある人は就職を検討してみましょう。

1級建築施工管理技士は実務経験がないと受験できないので、まずは無資格×未経験で就職すればOKです。

詳しくは、現場監督(施工管理)は資格なしでも働ける【ブラックを避ける方法】を参考にどうぞ。

また、1級建築施工管理技士を取得するコツは、1級建築施工管理技士の合格率や過去問や受験資格から見る難易度にまとめています。

2級建築施工管理技士

どんな資格?小~中規模の建築工事の現場監督を行う資格

下請に出す工事の総額が4500万円未満、建築一式工事の総額が7000万円未満の工事を担当できる

受験資格
  • 学校を卒業し所定の実務経験がある人
  • 各種技能士資格を有する人
合格率
  • 第一次検定:36.3%
  • 第二次検定:32.5%
  • 合計:34.4%

※過去5年の平均

試験の難易度★★★☆☆
年収450万円くらい

先ほどの1級建築施工管理技士の下位資格で、小~中規模の建築工事を担当できます。

2級建築施工管理技士も不足しているため、資格を取得すると年収アップできたり転職が有利になったりします。

2級建築施工管理技士を取得するメリットは、2級建築施工管理技士を取得する3つのメリット【勉強のコツも解説】を参考にどうぞ。

1級建築施工管理技士と同様、現場監督をやりたい人はいずれ挑戦してみましょう。

こちらも受験するには実務経験が必要なので、まずは無資格×未経験から就職すればOKです。

詳しくは、現場監督(施工管理)は資格なしでも働ける【ブラックを避ける方法】を参考にどうぞ。

ちなみに受験資格の「各種技能士資格」とは、厚生労働省が主宰する「技能士」という資格のことです。

2級建築施工管理技士を受験できる技能士は下記のとおり。

鉄工、とび、ブロック建築、型枠施工、鉄筋施工、鉄筋組立、コンクリート圧送施工、エーエルシーパネル施工

建築板金、石材施工、石工、建築大工、左官、タイル張り、畳製作、防水施工、内装仕上げ施工、床仕上げ施工、天井仕上げ施工、スレート施工、熱絶縁施工、カーテンウォール施工、サッシ施工、ガラス施工、表装、れんが積み

2級建築施工管理技士を取得するコツは、2級建築施工管理技士の合格率や過去問からみる難易度にまとめています。

建築設備士

どんな資格?建築士に対して建築設備の設計や工事監理のアドバイスをする国家資格
受験資格
  • 各種学校を卒業して所定の実務経験年数がある人
  • 一級建築士・1級電気工事施工管理技士・1級管工事施工管理技士・空気調和衛生工学会設備士・電気主任技術者いずれかの資格をもち2年以上の実務経験がある人
  • 建築設備で9年以上の実務経験がある人
合格率
  • 一次試験(学科)の合格率:30%前後
  • 二次試験(設計製図)の合格率:50%前後
  • 全体の合格率:20%前後
試験の難易度★★★★☆
年収約600万円

「建築設備の専門家」といえる資格です。

設備の設計に進みたい人は、いずれ取得してみましょう。

先ほど紹介した設備設計一級建築士と似ている感じがしますが、明確に違います。

  • 建築設備士:建築士に設備のアドバイスのみを行う(設計はしない)
  • 設備設計一級建築士:設備の設計を行う

設計をしたい人は設備設計一級建築士が良いでしょう。

建築設備士と建築士の違いは、建築設備士と建築士の違い【設備設計一級建築士との違いも解説】を参考にどうぞ。

ただ、建築設備士を取得するメリットは下記の3つがあります。

  1. 一級建築士の受験資格を得られる(設備設計一級建築士は一級建築士で5年以上の実務経験が必要)
  2. 設備設計一級建築士の受験前に受ける講習で、建築設備士として建築士に設計・監理のアドバイスを行った経験があれば、一級建築士を取得する前の経験も実務経験にカウントされる
  3. 設備設計一級建築士の修了考査(試験)で「建築設備に関する科目」が免除される

この辺の詳細は、建築設備士のメリット5選【試験の難易度や勉強のコツも解説する】が参考になると思います。

また、建築設備士を取得するコツは、建築設備士の試験の難易度!独学でも合格できるのか?を参考にどうぞ。

建築仕上げ改修施工管理技術者

どんな資格?防水、外壁塗装、内装などの現場監督を行う資格
受験資格
  • 一級建築士や1級建築施工管理技士で建築仕上げ改修施工管理の実務経験が1年以上ある人
  • 4年制大学を卒業して建築仕上げ改修施工管理の実務経験が3年以上ある人
  • 高校を卒業して建築仕上げ改修施工管理の実務経験が5年以上ある人
  • その他のが学校を卒業後10年以上の実務経験がある人
試験の難易度★★☆☆☆
年収約500万円

建築の仕上げ工事の施工管理(現場監督)のスキルを証明する資格です。

実務経験のみでも受験できますが、一級建築士や1級建築施工管理技士の資格を強化するために受験する人もいるようです。

詳しくは、建築仕上げ改修施工管理技術者について解説【他にもおすすめの資格5選】にまとめています。

建築コンクリートブロック工事士

どんな資格?建築コンクリートブロック工事の材料、構造、施工、原価管理などの施工管理や設計管理を行う資格
受験資格25歳以上であれば誰でも受験できる
合格率非公開(多くの人が合格している)
試験の難易度★☆☆☆☆

ブロック塀工事の現場監督(施工管理)を行う資格です。

建物というより、エクステリア(建物を囲う構造物)の専門資格といえるでしょう。

詳しくは、建築コンクリートブロック工事士の試験内容【難易度は高くない】にまとめています。

マンションリフォームマネージャー

どんな資格?マンション専有部分のリフォームの企画や提案を行う資格
受験資格誰でも受験できる
合格率約3割
試験の難易度★★☆☆☆

マンション室内のリフォームの企画や管理を行います。

特にマンションリフォームに進みたい人は、いずれ取得しても良いでしょう。

二級建築士の資格と併せて取得しておくと、お客様への説得力が増します。

詳しくは、マンションリフォームマネージャー試験の難易度【製図対策の講座あり】にまとめています。

マンション維持修繕技術者

どんな資格?マンションの維持や修繕のスキル・知識を証明する資格
受験資格
  • 学校を卒業後にマンションの維持や修繕で所定の実務経験年数がある人
  • この資格を有している人:大規模修繕コンサルタント実務研修修了者、マンション維持修繕技術専門課程研修受講者、一級建築士、二級建築士、建設部門の技術士、建築設備士、区分所有管理士試験合格者、管理業務主任者試験合格者、マンション管理士試験合格者
  • 8年以上の実務経験がある人
合格率25~30%
試験の難易度★★★☆☆

マンション大規模修繕工事のスキルや知識を証明できる資格です。

近年は新築工事が減っているため、マンション維持修繕技術者のように建物を維持する需要が増えていくでしょう。

住宅・リフォーム業界を巡る現状と社会環境の変化

出典:経済産業省「住宅・リフォーム業界を巡る 現状と社会環境の変化

マンション大規模修繕工事の設計や現場監督(施工管理)に進みたい人は、いずれ取得してみてください。

詳しくは、マンション維持修繕技術者試験の難易度【過去問とテキストで独学可能】にまとめています。

マンション改修施工管理技術者

どんな資格?マンション施工管理の技術や知識を証明する資格
受験資格17歳以上なら誰でも受験できる(ただし、資格登録にはマンション施工管理で所定の実務経験が必要)

以下の資格を有している人

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 建設部門の技術士建設部門
  • 建築施工管理技士
  • 管工事施工管理技士1級・2級
  • 建築設備士
  • 職業能力開発促進法の技能検定合格者(躯体・仕上げの1級・2級)
合格率20~30%
試験の難易度★★★☆☆

こちらもマンション大規模修繕工事に関する資格です。

主に、マンション大規模修繕工事の現場監督(施工管理)向けの資格といえます。

大規模修繕の現場監督も需要が大きいので、興味がある人は取得してみましょう。

詳しくは、マンション改修施工管理技術者とは【合格率や難易度も解説します】にまとめています。

建築CAD検定

どんな資格?建築系のCADソフトの操作スキルを証明する資格
受験資格誰でも受験できる
合格率
  • 准1級:14.6%
  • 2級:58%
  • 3級:67.8%
  • 4級:91.4%

※過去5年の平均

試験の難易度★★☆☆☆

CADという設計ソフトの操作スキルに関する資格です。

建築系のCADには下記のようなソフトがよく使われます。

  • Jw_cad
  • AutoCAD
  • Vectorworks

建築士も業務で使うため、操作スキルを身につけるためにも資格を取得すると良いでしょう。

4級は高校生しか受験できないため、3級から受験する人が多いです。

詳しくは、建築CAD検定試験の難易度や合格率【勉強方法も解説】にまとめています。

建築設備総合管理士

どんな資格?建物所有者に総合的な建物の維持のアドバイスを行う資格
受験資格
  • この資格を有している人:建築士、技術士、建築設備士、ファシリティマネジャー、1級建築施工管理技士、特定建築物調査員、建築仕上診断技術者、建築設備検査員、建築設備診断技術者、1級電気工事施工管理技士、電気主任技術者、1級計装士、1級管工事施工管理技士、建築物環境衛生管理技術者、空気調和・衛生工学会設備士
  • 大学院、大学、短大、高専、高校を卒業している人
  • 運営・管理、設計、施工、維持管理、診断、補修・改修などの実務経験が5年以上がある人
合格率非公開(ほとんどの人が合格している)
試験の難易度★☆☆☆☆

別名「ビルライフサイクルマネージャー」と呼ばれています。

主にビルオーナーに対して、設備を維持するためのアドバイスを行います。

設備設計に関する業務もあるため、設備設計の建築士と相性が良いでしょう。

ビルの設備設計に興味がある人におすすめです。

詳しくは、建築設備総合管理士とは【難易度は低め。講習の夜に自学習すべし】にまとめています。

建築物環境衛生管理技術者

どんな資格?建築物の給排水・電気・空調・清掃・害虫防除など環境衛生の管理・業務計画の作成・実施を行う資格
受験資格建築物の環境衛生維持管理の実務経験が2年以上ある人
合格率16.8%(過去5年の平均)
試験の難易度★★★☆☆

別名「ビル管理士」と呼ばれています。

床面積3000㎡以上の建築物には、建築物環境衛生管理技術者を選任しなければいけません。

そのため、建築物環境衛生管理技術者を取得しておくと仕事や収入が安定しやすいです。

詳しくは、建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の合格率や難易度にまとめています。

建築士についてよくある質問

設計図面

最後に、建築士についてよくある質問と答えを紹介します。

  • 建築士と設計士の違いは?
  • 建築家と建築士の違いは?
  • 建築デザイナーと建築士の違いは?
  • 二級建築士は国家資格ではないって本当なの?

建築士と設計士の違いは?

違いは下記のとおり。

 建築士設計士
意味建築設計を行う資格の名前職業の呼び名
設計の範囲建築設計のみに使う建築以外もある(例:自動車の設計など)

「設計士」はかなり広い意味で、建築士は設計士の中に含まれるイメージです。

建築士と設計士の違い

建築家と建築士の違いは?

違いは下記のとおり。

  • 建築家:建築設計を行う人・職業
  • 建築士:建築設計を行う資格の名前

「医者」と「医師」の違いと一緒です。

建築デザイナーと建築士の違いは?

違いは下記のとおり。

  • 建築デザイナー:建築設計を行う人・職業
  • 建築士:建築設計を行う資格の名前

先ほどの「建築家と建築士の違い」と一緒です。

二級建築士は国家資格ではないって本当なの?

二級建築士は都道府県知事から免許が交付されますが、国家資格なので安心してください。

ちなみに、一級建築士は国土交通省から免許が交付される国家資格です。

まとめ:建築士の種類を知って進路を考えてみよう

ビルの夜景

最後にもう一度、建築士の種類をまとめておきます。

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 木造建築士
  • 構造設計一級建築士
  • 設備設計一級建築士
  • 管理建築士

また、建築士以外で建築関係の資格は下記が代表的です。

  • 1級建築施工管理技士
  • 2級建築施工管理技士
  • 建築設備士
  • 建築仕上げ改修施工管理技術者
  • 建築コンクリートブロック工事士
  • マンションリフォームマネージャー
  • マンション維持修繕技術者
  • マンション改修施工管理技術者
  • 建築CAD検定
  • 建築設備総合管理士
  • 建築物環境衛生管理技術者

建築業界は資格が多いため、あなたがやりたい仕事に合わせて資格を取得していきましょう。

現場監督(施工管理)は無資格×未経験でも就職できるため、興味がある人は検討してみてください。

詳しくは、現場監督(施工管理)は資格なしでも働ける【ブラックを避ける方法】にまとめています。

あなたの進路の参考になればうれしいです!

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